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あやちゃんの水筒には、甘くて冷たい紅茶が入っていた
貧しい家に育ったので、他人を羨ましく思う場面は多かった。
この季節なら、夏休みに家族でディズニーランドに行った話や、プレーステーションを買ってもらって「ぼくのなつやすみ」で遊んだ話なんかを聞く度に、一緒に公園で遊んでいた友人達も実際は別の世界の住人だったんだなと思い知らされて、子供には到底言語化できない、とにかく嫌な気持ちになっていた。
子供の頃の夏休みは毎年一ヶ月間母方の祖母の家に預けられて
このまま何も残さず死んでゆくのか
という恐怖から登録したこのnote。
その運営から、4週間前に
「登録4周年おめでとうバッジ」
とやらが送られてきて、自分の腰の重さが心底嫌になり、タイトルがいよいよ現実味を帯びてきたため、これを書くに至る。
(それでも4週間かかっている)
私は映画「万引き家族」の柴田家が住んでいたような家で育ち、16歳から7年半ほど社会と距離を置いて、その後何とか手に入れた生活は収入的には普通以下とされてい