この春、高卒で地方の会社に就職する僕へ。(3,093文字)
これは、学歴コンプレックスを持っている僕が、高卒で地方の会社に就職するあの時の自分に向けての伝言である。
給料編。
初任給で浮かれるな。
4月の給料は引かれていないものがたくさんある。本当の手取りは5月の給料だ。
参考に給与明細を添付する。
自分の給料を時給で計算するな。
「東京で、アルバイトしたほうが稼げるじゃん。」
「時給制の派遣社員のほうが稼げるじゃん。」
とか、思ってしまって仕事が出来なくなってしまうぞ。
知らなくていいことは意外とある。
ボーナスは寸志。
時給計算して、正社員ならボーナスもらえるから結局年収高くなるはず!って思うだろう。
でもな、一年目って満額もらえないのよ。
一年目の夏のボーナスは5万円だぞ。
一年目の冬のボーナスは評価なしで給料一か月分だぞ。
社内イントラネットにある昇給ベース表みたいなものは絶対に見るな。
昇給ベース表みたいなものが社内イントラネットに掲載している場合がある。人事情報的な。
そこを見ると、学歴別にどのように昇進して、昇給していくのがが書いてあったりする。
高卒、専門卒、大卒、院卒。いろんな情報が載っている。
昇進して、階級が上がっていったり、役職がつくことで、手当てが付加されていったりする。
よーく見てみると、高卒が普通に昇給していって四年後の給料と、大卒の初任給を比較すると、大卒の初任給のほうが高い。
同じ内容の仕事をしていても、大卒の給料のほうが高い。そして高卒の10年ごと、大卒の6年後では、もうありえないくらい差がついていたりするぞ。
たとえ同じ仕事をしていてもだ。
これが社会だ。絶望するな。
4年間頑張って働いても、大学入学1年分の学費は溜まらないぞ。
自分と同じ学年の人間が、社会に出る4年後に大学に入ろうと思っても、そんな簡単にお金は溜まらないぞ。
4年間頑張っても、高卒の給料で、大学入学1年分の学費、200万弱は溜まらないぞ。
現役入学、何浪かしての入学をせずに、社会人を経験してからの入学となると、試験方法や、奨学金の特典が変わってきたりするぞ。
つまり、高卒で働くと思ったその時から、もう僕たちは再起する可能性が低くなっている。
もちろん、社会人を何年もやってから、大学に入学する人もいるぞ。でもそれは一握りだ。
絶望しても意味ないぞ。もう人生は進み続けるしかないからな。
会社の人が言う「任意保険、会社の団体保険使ったら安くなるよ。」は信じなくていいぞ。
これは、給与明細にある、「損害保険」というやつだ。
画像にある給与明細は原付の料金だ。
ネットのダイレクト型の任意保険のほうが絶対に安いぞ。君は知識がないから言われたとおりに入ると思うが、それは間違いだ。
代理店を挟むだけで料金が高くなるぞ。だからちゃんと調べて自分で入るんだ。
いろんなサービスを勧められて自分がお金を払う場合はしっかりと自分でも調べて契約するようにしような。
仕事編。
それでも二年目になったら、大卒の新人に何かを教えることになるぞ。
自分は高卒で19歳なのに、大卒の22歳の後輩を教えることになるぞ。
「給料こいつのほうが高いのになぁ…」って思いながら教育することになるぞ。
それでも僕らは教えなきゃいけないぞ。それが仕事だからだ。
残業するな。
残業しても意味ないぞ。
残業代は基本給をベースに計算する。だから高卒は残業すればするほど損をするぞ。
頑張っても同じ仕事をしている大卒の給料には敵わない。だからまぁ諦めて普通に定時で帰れるなら帰っちゃえ。
頑張ってもあんまり意味ないぞ。
社内評価で決められるボーナスの場合、基本給をベースにボーナスの計算をすることがあるぞ。
その場合、基本給〇か月分となるわけだから、基本給が低い高卒は頑張ってもあんまり意味ないぞ。
たとえ同じ仕事をしていたとしても、高卒で、3年目になって大卒の新人の教育担当になったとしても、
大卒の基本給3か月分と高卒の基本給5か月分は、金額はだいたい同じくらいになったりするぞ。
絶望するな。それが社会だ。
転職するな。
給料低くて、転職を考えるかもしれないが、一旦待ってくれ。
高卒で1年や2年の経験で転職できるところは同じように給料が低い。
そして、ネットの転職情報サイトに書いてあることは真に受けるな。あれは転職させることで、収益を得ている。だから甘い言葉で誘ってくるし、当人の人生なんてどうだっていいと思っている。
とりあえず3年は意外とあっているぞ。
転職したときの面接で「何の仕事をしていたか?」という質問に深く答えられない場合、君はまだその仕事の何たるかを理解していない。
そんな若造が、他の会社に行っても使い物にならないことのほうが多いぞ。
給料以外で不満がないのであれば、辞めるのはまだ早い。とりあえず3年はやってみて、それでも給料に不満があるのであれば、同業種の給料が高いところに転職しなさい。
業種は変えないほうがいい。なぜなら自分のスキルの統一性はあったほうが、また今後転職するときに有利になったりするぞ。
いきなり、業種や職種を変えたいのであれば、資格が必要な仕事だったり、特別な知見が必要な仕事のほうがいいぞ。
いろんな業種を渡り歩くと、結局すべてのスキルが新人のままで何も成長をしないまま転職活動をすることになってしまうぞ。
ただし、人間関係で悩んでいる場合は速攻で辞めていいぞ。ハラスメントが横行している会社はそんな簡単に変わらないぞ。あと残業代が払われないとか法令遵守精神がない会社もすぐ辞めていいぞ。
その場合も、なるべく同業種、同職種がいいぞ。
プライベート編。
世の中って意外と学割があるけど、全部使えないぞ。
19歳。同学年の大学生は、学割が使えるが、一緒に遊んでいる高卒社会人は学割を使えないぞ。
例えば、大学生特典がある代表的なところは
美容室
映画館
カラオケ
ラーメン(学生トッピング)
他にもいっぱいあるけど、僕が行くところはこんな感じだったな。
友達と遊びに行ったときに、店員さんに
「学生ですか?」「いえ、社会人です。」
という会話を何回もするぞ。
そして一人だけ料金が高くなるぞ。
本当は大学生でアルバイトしまくっている人のほうが稼いでいるのにだ。
同じ19歳なのにな。
絶望するな。これが社会だ。
高卒って意外と馬鹿にされるぞ。
世の中、大学に行くのが当たり前のようになってくると、高卒は意外と馬鹿にされるぞ。
飲み会の席のときに、サークルの話とかされてもわからないだろ?そのときに「お前高卒だもんなwww」って言われてもうまくリアクションをとってその場をやり過ごすんだな。
あと、恋愛市場や婚活市場で高卒は使い物にならないぞ。だからもし結婚したいなら、20代前半のうちに恋愛して結婚しておけ。それ以降はもう使い物にならない。
大卒のバカ野郎に「じゃぁ大学行けばいいじゃん。」と言われて言い返しても意味ないぞ。
まぁ相手は高卒就職を経験していないから、想像できないのであろう。高卒の人間が、大学4年間の学費を貯金したうえで、4年間の生活費も貯金するのはかなり酷だぞ。
そして何より、ローンすら通らない。家族の支えを受けられない君はなおさらだ。
足掻くよな。もがくよな。
でもそれももう意味ないんだ。
受け入れて進むほうが、気が楽になったりするぞ。
まとめ。
それでも人生は楽しいぞ。とは正直言い難いな。
周りに迷惑をかけてでも大学に行くと言って奨学金使って大学に現役で入学して、卒業した後、借金まみれのほうがまだ人生の選択肢はあったかもしれないな。
それでも生きていけ。これが社会だ。
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