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スペースシェアをあたりまえに/ 取締役CFO就任における所信表明

スペースマーケットPX&Cultureの倉橋です。本日は、2021年3月30日付けで取締役兼執行役員CFOとなった徳光さんに、入社当時の振り返りからこの先目指す世界についてまで、所信表明としてお話いただきました。

まずは自己紹介

ーー意外とメンバーも徳光さんの過去を知らないと思うので、簡単にこれまでの経歴紹介をお願いします。

そうですね。大学時代に会計の世界にのめりこみ、新卒では大手会計事務所に入社しました。その後、よりチャレンジングな環境に身を置くことで成長したいと、海外にてコンサルティングを行う会社に移り、インドネシア、トルコ、インドなど、新興国に滞在。留学経験も無く、拙い英語で戦いながら、人それぞれの価値観の違いについて考えさせられる日々でした。

帰国後はDeNAの経営企画本部に入り、投資判断や正確な意思決定をするために事業状況を数字で見える化する、管理会計や定量分析、財務モデリング、予算策定・予算管理などを担当しました。横浜スタジアムの経営統合業務では、地域に根付き歴史がある会社に、新進気鋭のDeNAがどうすれば受け入れられるのか?どうすれば同じ方向を向いて走れるのか? 泥臭く自治体や地域の企業と対話を繰り返し道を創っていくなんてことも経験しましたね。そして28歳の時、一度自分の腕試しをしてみたいと独立したんです。

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フォーマットが無いからこそ偶発的に新しい価値が生まれて面白い

ーーそこから何故スペースマーケットに?

フリーランスとして動いている時に、スペースマーケットと出会い、シェアリングエコノミーの概念を知りました。これは数十年単位で起こる産業の変化やライフスタイルの変化の中で、次に重要になる考え方だと思いましたね。その中でも特に、市場規模50兆円と言われる不動産領域で新しい価値を定義するスペースマーケットは、大きな利益を生み出すポテンシャルがある。面白そうだなと、業務委託で関わり始めたんです。

関わる内に、どんどんシェアリングエコノミーの魅力にハマり、気づけば一番長く関わっている会社になりました。シェアリングエコノミーは既存ビジネスのように、この商品に対してこの顧客といった固まったフォーマットが無いんですよ。様々な立場のホストとゲストがクロスして、思いもよらないような事例が生まれ続けています。多様×多様、本来出会わなかったものが出会うプラットフォームは、これまでも様々な発見をくれましたし、これからも新たな世界を見せてくれると思っています。

常に"社会"に目線を向けて働く

ーーCFOには、自ら手を挙げられたと聞きました。

業務委託から、監査役となり5年間スペースマーケットを見て来ましたが、このタイミングで、そろそろどっぷり浸かろうか、と思ったんですよね(笑)

スペースマーケットに関わり始めた当時は、資金がショートするかも?!なんて事件があったぐらい、会社が生き残るためのコーポレート業務を行っていました。土台をなんとか整え、2017年からは10倍、100倍成長に向けた発射台づくりを始めました。そして上場準備を経て2019年12月、マザーズ上場を果たし、いよいよ大きくジャンプする時が来ました。
社会に大きなインパクトを与える可能性があるこのステージをリードすることは、フリーランスで1人でやっていても到底経験できないことですし、30代をかけるのに十分だと思い手を上げました。

ーーこれから、どのようなことに取り組まれるのでしょうか?

まずはCFOとして、会社運営のペインに向き合い、会社の成長をより加速させる"屋台骨"としてのコーポレート部を作るというのが第一のミッションだと思っています。さらに、M&Aや資金調達などファイナンスの力を使い、会社・サービスに強い筋肉をつけるようなことをどんどん推進していくつもりです。

上場審査中って、実は我慢の時期なんです。M&Aや大規模なファイナンス、新規事業を立ち上げるのにも沢山の制約があります。無事上場を果たすことができたので、ここからがいよいよ暴れる時なんですよ。

取締役としては、会社法では”会社の経営”が一番のミッションですが、会社の2段階上の目線、常に”社会”に目を向けて取り組んでいきたいと思っています。「常に目線を高く持つ」という思想は、前職で叩き込んでいただき今も大切にしている考え方です。目線が低くなるとどんな仕事も作業になりますが、高い目線から俯瞰して見ると、一つ一つが価値のある仕事になり前に進みやすくなります。子供のころ、自転車に乗れるようになれたのって、目線が足元から遠くに移った時じゃなかったですか?

目の前の仕事が大変なのはもちろん承知の上ですが、今いるメンバーにも、常に未来にも目を向けて働いて欲しいなと思っています。もし、未来が見えなくなったぞという時には、気軽に声をかけて欲しいです。美味しいお肉でも食べながら膝を付き合わせて話し合いたいですね。
(※編集部注 徳光さんはスペースマーケット肉部の部長も兼任しています。)

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僕達が目指すのは、事業づくりではなく産業・文化づくり

ーースペースマーケットのどんな未来を描かれていますか?

スペースマーケットでスペースシェアの新たな市場をつくる、とよく話していますが、単一事業者のワンサービスが成長するだけでは新しい産業や文化は生まれません。中心となるサービスの周辺サービスを組み合わせ、エコシステムが出来て初めて、ライフスタイルや文化が出来上がり一つの市場になり、産業や文化が生まれるんです。例えば、自動車産業であれば、自動車メーカーだけではなく部品を作る会社や業界としてのルール、そもそも自動車を使って遊びに行く・仕事にいくというライフスタイル、自動車を買う・使うという行動様式の普及も含めて産業になっていますよね。

これをスペースシェアに当てはめると、当社を含め数社がサービス提供をしているのみで、周辺事業者もごく少数、業界ルールやスペースをシェアするという概念もまだまだ満足の行く認知度ではありません。
今後、スペースシェアを中心とした市場が広がると、ケータリングや清掃サービス、リモートワーク推進サービスなど周辺サービスはより盛り上がるでしょう。タクシー広告のようにシェアスペース広告なんてものが生まれるかもしれませんし、スペース運営をビジネスにしている人がもっと増えて、シェア前提の不動産が生まれたり、スペース運営のための資金調達が簡単にできる世界になったりと、様々な可能性が眠っています。

我々のゴールはワンプロダクトの成長にとどまりません。スペースシェアに関わる企業や個人と共に、業界を盛り上げスペースシェアのエコシステムを構築する。結果として、シェアリングエコノミーがこれからのライフスタイルに溶け込んでいき、文化へ進化する。新たな産業と文化づくりを、当社がリードして仕掛けていきたいと本気で思っています。

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