素材のちから

素材の生産者や食品メーカー、輸入者の皆さんの商品への深い思い入れを料理人の皆様にお伝え…

素材のちから

素材の生産者や食品メーカー、輸入者の皆さんの商品への深い思い入れを料理人の皆様にお伝えしたく、2010年より外食店向けの食材情報誌「素材のちから」の発行を続けています。そして2021年noteでも発信をスタートさせます。https://www.sozainochikara.jp/

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  • 海外情報

    世界には、まだまだ知らない食情報がたくさんあります。

  • 【カテゴリー】調味料・ソース

    調味料の使い分けで、メニューは大きく変わります。

  • 【カテゴリー】その他の加工品

    人手の少ないキッチンを上手に回し、お客様にもご満足していただきたい。

  • 【カテゴリー】シーフード

    最新の冷凍技術、加工技術で高品質を実現したシーフード商品をご紹介します。

  • 【カテゴリー】ゼラチン

    〝動物性〟のゲル化剤の特徴を料理にいかしてください。

最近の記事

《セルビア情報》 セルビア共和国の国民食

世界を敵にまわしたセルビアの人たちが日々食べている料理  文・撮影/市川路美  セルビア出身のサッカー選手 ピクシーの愛称で親しまれ、圧巻のスキルで日本中を魅了したサッカー選手ドラガン・ストイコビッチ。歴代外国人Jリーガーの中で最も日本を愛し、最も日本人から愛された選手なのではないでしょうか。ピクシーは1994年、キャリア全盛期の29歳で名古屋グランパスエイトに移籍しました。ヨーロッパの強豪でプレーし、東欧のブラジルと呼ばれたスター選手揃いのユーゴスラビア代表でエース・

    • この味をずっと忘れない。

      どれほどの手間と時間をかけたのだろう。 牛テールへの確かな火入れとコクのある赤ワインソースが絶妙だ。 本当においしいものをつくろうという強い気持ちがグンと伝わってくる印象的な料理だ。 文・撮影/長尾謙一 クリスマス島の塩(素材のちから第45号より) 正統派フレンチを支える塩 奇をてらった料理はつくらない、食べられない素材は皿の上に置かない。 「綺麗」より「おいしい」を優先し、常に料理は変化球なしの直球勝負。 流行に惑わされない本格派フランス料理のかげに「クリスマス島の塩

      • 《ブルガリア情報》 ヨーグルトの新しい食べ方

        ヨーグルトで有名なブルガリアから学ぶヨーグルトを使った料理  文・撮影/市川路美  ヨーグルトの歴史  ブルガリアと聞けば、日本人ならまず最初にヨーグルトを思い浮かべるはず。それほどブルガリアのヨーグルトは、日本に深く浸透しています。そのため多くの日本人が、ヨーグルトの起源はブルガリアにあると思いがちです。しかし諸説はあるものの、中央アジアがヨーグルト発祥の地とされています。 人類が初めて家畜を飼い始めたのは紀元前1万1000年前とされていますが、家畜の乳を飲んでいた

        • 〝旨み〟をフォローする。

          文・撮影/長尾謙一  料理/佐藤幸二  ちょっと旨みが足りない……。  そんな時、「クラムブロス」がすぐに味を立て直す。  手間をかけずにおいしい出汁が欲しい時、少しだけ旨みが足りない時、今すぐにおいしい出汁が必要な時、「クラムブロス」の出番です。「クラムブロス」は、スープやパスタ、グラタンなどの洋食メニューはもちろん、和食にも中華にも幅広いメニューに〝旨み〟を加えます。 クラムブロス (素材のちから第46号より) 「クラムブロス」は、ウロ、ヒモを除いたホタテの貝柱だ

        《セルビア情報》 セルビア共和国の国民食

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        記事

          《イタリア情報》 あなたは生パスタ派? それとも乾燥パスタ派?

          イタリアでは生パスタと乾燥パスタは全く別の食べ物。本場イタリアの生パスタの作り方を伝授。  文・撮影/市川路美  生パスタと乾燥パスタの違い  世界各国で食されるようになったイタリアの国民食パスタ。過去15年間で、世界のパスタ年間生産量は56%増加し、1000トン以上パスタを生産している国も27か国から47か国に増えました。 世界100か国以上を旅していますが、パスタを食べない国を見つけることの方が難しい。それだけでなく、世界各国の家庭料理がパスタ中心になりつつありま

          《イタリア情報》 あなたは生パスタ派? それとも乾燥パスタ派?

          アボカド(ワカモレ)のススメ。

          文・撮影/長尾謙一  料理/佐藤幸二 女性に人気の〝ワカモレ〟をメニューに取り入れる。  アボカドがあれば、クリーミーなおいしさをメニューに上乗せできるのに。そんな時には「キユーピー 具沢山フィリング アボカド(ワカモレ)」があれば、手軽にアボカドテイストをメニューに取り入れられる。  キユーピー 具沢山フィリング アボカド(ワカモレ) (素材のちから第49号より) アボカドをマヨネーズやスパイス等で調味したソースで、食感のいい玉ねぎを和えたグリーンの色調が映えるワカモ

          アボカド(ワカモレ)のススメ。

          《スペイン情報》 ロモ・コン・コル

          ショパンと世界遺産と地元の名物を全て使って作る郷土料理  文・撮影/市川路美  マヨルカ島の魅力  スペイン沖の地中海に浮かぶマヨルカ島は、世界を代表するスーパーリゾート地。閑散としていたシーズンオフが終わり、賑やかなバカンスシーズンが始まりました。この島には世界中から観光客が押し寄せるのですが、多くの人は太陽と海にしか興味を示しません。しかしマヨルカ島の本当の魅力は、海岸沿いではなく山脈地帯にあります。トラムンタナ山脈地帯には、キリスト教文化とイスラム教文化の両方の知

          《スペイン情報》 ロモ・コン・コル

          幻の海老を味わう。

          文・撮影/長尾謙一  平たくうちわのような姿をしていることから〝うちわ海老〟と呼ばれる。漁獲量が少なく産地消費されるため、他の地域には出回らない幻の海老だ。  〝幻の海老〟を漁獲のない時にも使えるというメリット。 希少な〝うちわ海老〟をお刺身グレードの冷凍商品に 「〝うちわ海老〟を食べに来ませんか。」とメールをいただき、早々に熊本を訪ねることになった。誘ってくださったのは熊本の水産仲卸、(有)川津義雄商店の桂社長だ。 桂社長は半年前発行の弊誌2022年冬号で、「復活、

          幻の海老を味わう。

          《セネガル情報》 セネガルの国民食

          チェブ・ジェン と マフェ、そして ビサップジュース  文・撮影/市川路美  セネガル人は何を食べているのか?  アフリカ大陸最西端に位置するセネガル共和国。首都ダカールは、かつてパリ・ダカールラリーのゴールだったことで有名です。アフリカの中でもかなり民主化が進んだ国で、1815年から1960年に独立するまでフランスの植民地でした。そのためフランスからの移住者も多く、ヨーロッパの文化が浸透しているので、アフリカらしさを求めてセネガルを訪れると少しがっかりしてしまうかもし

          《セネガル情報》 セネガルの国民食

          パティシエがいるみたいだ。

          文・撮影/長尾謙一  何というタルトのバリエーションだろう。この17種類のタルトをうまく使えば、お店のデザートメニューがすぐに強化できる。  一つ一つ丁寧につくり上げたサクサクのタルト生地に、厳選したこだわりのアーモンドクリームとフルーツを詰め込んで焼き上げている。香ばしさやみずみずしさ、ほろ苦さやフレッシュな酸味、なめらかな甘みや深いコク。素材の組み合わせが次々と生み出すパティスリーの世界を、この「タルティア」冷凍タルトを使えばお店で提供できるのだ。 「タルティア」冷

          パティシエがいるみたいだ。

          《コソボ情報》 コソボ共和国での食事

          世界で2番目に新しい国  複雑な歴史を乗り越えて産声を上げた、新しい国の食べ物  文・撮影/市川路美  紛争を経てほぼ独立  皆さんはコソボ共和国をご存知でしょうか。2008年に独立を宣言したヨーロッパで最も新しい国、世界でも2011年に独立した南スーダンに次いで2番目に新しい国です。バルカン半島中央部に位置し、セルビア、北マケドニア、アルバニア、モンテネグロに囲まれた内陸国。岐阜県と同じくらいの大きさの国に(面積1万887平方キロメートル)、188万人の人達が住んでい

          《コソボ情報》 コソボ共和国での食事

          〝こんぶ〟が生きている!

          文・撮影/長尾謙一  今まで知らなかった「昆布だし+酢」の旨みの世界に驚く。  この「こんぶ液」にどうして酢が入っているのか? その理由が分からなかった。しかし、使ってみるとすぐに分かった。酢は、だしの〝旨み〟と〝香り〟を守り、さらに深いコクを与えるのだ。 こんぶ液 (素材のちから第49号より) 「こんぶ液」は、昆布だしに醸造酢を加えている。醸造酢の主成分である酢酸は静菌効果を持つため、昆布のストレートだしを常温流通させるために高温殺菌する必要がない。このため低温殺菌

          〝こんぶ〟が生きている!

          《スペイン情報》 ブルバリェス

          外国人観光客にはウケが悪いけれど、地元の人たちは愛してやまないマヨルカ島の伝統料理  文・撮影/市川路美  世界的に有名なスーパーリゾート地  スペインのバルセロナから飛行機で45分の距離にあるマヨルカ島は、地中海に浮かぶバレアレス諸島最大の島。年間300日以上が晴天という恵まれた気候をもち、透明度抜群のエメラルドグリーンに輝く海に囲まれているだけでなく、美しい山脈地帯もあることから「地中海の楽園」と呼ばれています。ヨーロッパの人たちにとって憧れのバカンス先で、特にドイ

          《スペイン情報》 ブルバリェス

          綺麗なテクスチャを手に入れた。

          肉や魚、野菜を吟味するように、ゼラチンもしっかりと選びたい。ゼラチンは液体をただ固めるものではなく、その硬さのニュアンスが料理の表情を変える。ゼラチンの概念を壊す「ゼラチン21」の特性を知れば、料理の表現はもっと広がる。  文・撮影/長尾謙一  ゼラチン21 (素材のちから第46号より) 「ゼラチン21」は50℃程度の液体に、あらかじめふやかすことなく直接投入して素早く溶かすことができる顆粒ゼラチン。においが少なく透明感があり、ゼリー強度が高いため、少ない量で固まる。

          綺麗なテクスチャを手に入れた。

          《キューバ情報》 キューバのソウルフード

          世界の豆料理キューバ編  カーマニアにはたまらないクラシックカー天国  文・撮影/市川路美  キューバとクラッシックカーの関係  カリブ海最大の島キューバは、レトロな街並みと美しいビーチ、サルサを愛する陽気な人達が代名詞となっている魅惑溢れる国。野球、チェ・ゲバラ、葉巻やラム酒でも有名です。そんな数あるキューバの名物の中に、クラシックカーも含まれます。 キューバはカーマニアの人達にとって天国のような国。アメリカの古き良き時代のクラシックカーが現役として活躍しているので

          《キューバ情報》 キューバのソウルフード

          〈秋の「深み」を表現するレストランデセール〉 デセールに秋の〝深み〟を表現する組み立て

          文・撮影/長尾謙一  秋の素材を使えば秋のデセールができるわけではない。 色、甘み、香り、形、すべてに深まる秋が表現されているからこそ 奥行きのある秋のデセールになるのだ。 皿の上に深い秋の物語をのせたい。 〈今回の素材〉 ・プチマロン シロップ(サバトン) ・AOP シャテーニュ ダルデッシュ クリーム(サバトン) ・パータグラッセ ブリュン スイートタイプ(カカオバリー) ・ココアパウダー プランアローム(カカオバリー) ・冷凍クーリー フレーズ(レ ヴェルジェ ボワ

          〈秋の「深み」を表現するレストランデセール〉 デセールに秋の〝深み〟を表現する組み立て