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〝旨み〟をフォローする。

文・撮影/長尾謙一 
料理/佐藤幸二 

ちょっと旨みが足りない……。 
そんな時、「クラムブロス」がすぐに味を立て直す。 

手間をかけずにおいしい出汁が欲しい時、少しだけ旨みが足りない時、今すぐにおいしい出汁が必要な時、「クラムブロス」の出番です。「クラムブロス」は、スープやパスタ、グラタンなどの洋食メニューはもちろん、和食にも中華にも幅広いメニューに〝旨み〟を加えます。

クラムブロス
(素材のちから第46号より)

「クラムブロス」は、ウロ、ヒモを除いたホタテの貝柱だけを使い、そのえぐみのない煮汁を凝縮したもの。さらにアサリのエキスを加えて濃厚な出汁に仕上げている。料理の味をみて「旨みが足りない……。」そんな時には「クラムブロス」を少量加えよう。瞬時に旨みが上がり、その力を発揮するはずだ。

旨みが弱いと困った時には、迷わずに「クラムブロス」に頼ろう。

ホタテ貝柱のえぐみのない旨みと甘みが幅広くメニューの味を上げる

料理をしていて旨みが足りないと感じる時にはどうすればいいだろうか。そんな時には「クラムブロス」を使いたい。

「クラムブロス」は、ホタテ貝のウロ、ヒモを取り除いた貝柱だけを煮て、その煮汁を凝縮させている。このためホタテ貝柱本来のえぐみのない旨みと甘みが濃厚で、そこにアサリのエキスを加えて仕上げた濃縮タイプの出汁だ。

「クラムブロス」を少し加えるだけで、シーフードカレーのベースやボンゴレ、和食では炊き込みご飯や麺類、鍋、汁物、ラーメンなど、幅広くメニューの味が上がる。

こうした出汁製品からは安っぽさを感じることが多いが、「クラムブロス」は上品な仕上がりになっているため、使い方次第ではレストランでも使える。また、居酒屋のような低単価で販売する業態でも使う量次第では使える価格なので汎用性は非常に高い。

いろいろな素材が値上がりして自店で出汁をとるにもコストがかかりすぎるようになった今では、旨みを足したい時に少量加えるだけで旨みが上がる「クラムブロス」は凄く頼りになる濃縮出汁だ。500gパックで注ぎやすく作業性もいい。

混ぜそばに「クラムブロス」をかえしとしてそのまま使う

それでは「クラムブロス」でメニューを試作してみよう。まずは〝ホタテの混ぜそば〟である。

ホタテの混ぜそば

「クラムブロス」は希釈しないでかえしの代わりに使う。風味を加えるために煮干しと油を一緒に弱火で加熱して、油に煮干しの香りを移した煮干し油を「クラムブロス」に加えた。加える油は鶏油や太白胡麻油でもおいしいだろう。ボイルしたベビーホタテ、チャーシュー、キャベツ、カイワレ、小ねぎをトッピングし、卵黄で絡めて食べる。塩も何もいらない、味はこれだけで十分だ。

調味料を使ったかえしは、どうしても味が単調になりがちだが、「クラムブロス」を使えば、煮干し油の香りが濃厚な貝柱の旨みと混ざり合う上品な味が楽しめる。

「クラムブロス」はすべてのメニューをフォローする

次にチヂミの生地に「クラムブロス」を使ってみよう。〝タイ風 ホタテのチヂミ〟は米粉、片栗粉、薄力粉、「クラムブロス」、卵、水で生地をつくり、ニラ、もやし、ホタテを加えて焼きシラチャーソースをかけて仕上げた。

タイ風ホタテのチヂミ

液体の「クラムブロス」は生地に溶けやすく、焼き上がった生地には貝柱の旨みとコクがある。噛むほどに立ち上がる風味は旨辛で、酸味のあるシラチャーソースと混ざり合って口の中をエスニックなおいしさで満たしてくれた。

さらにピラフの中に貝柱の旨みを足してみよう。

ホタテとベーコンのピラフ

「クラムブロス」は水で12倍(※)に希釈し、米は油で炒めてから炊いた。炊き上がったらズッキーニ、パプリカ、ホタテとベーコンを炒めたものを加えて混ぜ仕上げる。ご飯の粒の中に貝柱の味がしっかりと感じられて、とてもおいしい。

「クラムブロス」は具材を選ばない。肉でも魚でも何でも相性がよく、バリエーションを自由に広げることができる。

次はポルトガルでよく食べるグラタン、〝バカリャウ・ア・ゼ・ド・ピポ〟だ。100年前にポルトガルのポルト港の大衆食堂で生まれたといわれる。

バカリャウ・ア・ゼ・ド・ピポ

まわりの黄色く焼けたところはマヨネーズで、この料理はベシャメルにマヨネーズをかけて焼くのがポイント。そして、ベシャメルをのばしているのが「クラムブロス」。じゃがいも、玉ねぎ、パプリカ、本来は干し鱈を入れるが代わりにホタテを入れた。しっかりと貝柱の出汁がきいたベシャメルは想像以上においしく、焼けたマヨネーズがたまらない。

最後は〝ブイヤベース〟。

ブイヤベース

水で12倍(※)に希釈した「クラムブロス」にフレッシュなトマトと玉ねぎ、オレガノ、マジョラム、ローズマリー、タイム、少量のサフランを一緒にコトコトと炊くだけでブイヤベースっぽいのができる。そこに具材としてパンガシウス、ベビーホタテを入れて仕上げた。今回試作した料理で、このメニューが一番「クラムブロス」のちからを見せつけられた。

「クラムブロス」はおいしい料理にさらにコクを加えるための使い方と、値段をかけない安い材料でも高級感を出す使い方の二通りができるのだ。「クラムブロス」は万能出汁といえるかもしれない。

(※)メーカー推奨の希釈は約20倍、メニューによってアレンジする。


協力/お問い合わせ:ラス・スーパーフライ株式会社

(2022年9月30日発行「素材のちから」第46号掲載記事)

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