マガジンのカバー画像

そとあたまの1日1冊

60
1日1冊1アウトプット
運営しているクリエイター

記事一覧

66. ジェレミー・ハンター『ドラッカー・スクールのセルフマネジメント教室』

66. ジェレミー・ハンター『ドラッカー・スクールのセルフマネジメント教室』

 セルフマネジメントに関心がある。ドラッカーにも興味がある。
 ぼくのそうした関心のターゲットが結びついた『ドラッカー・スクールのセルフマネジメント教室』がKindleの日替わりセールの対象になっていたのだから、当然のごとく即買いした。

 でも、この手の本は、読みたい気分のときと読みたくならない気分のときの上下動が激しい。即買いしたにもかかわらず、1ヶ月ほど積ん読して、ようやくページを開きはじめ

もっとみる
64. 浦川浩貴『なぜトランクルーム投資が注目されているのか? 自己資金100万円台ではじめる不動産投資』

64. 浦川浩貴『なぜトランクルーム投資が注目されているのか? 自己資金100万円台ではじめる不動産投資』

 2015年出版の『トランクルーム、コンテナ、バイク倉庫で儲ける方法』で語られていた「実質利回り20%」の世界。

 利回り3%ぐらいあれば御の字の世界観からしたら、あまりに浮世離れしている。だから、慎重に検証すべく、トランクルームや貸しコンテナといった、いわゆる物置投資の本を探してみた。
 ところが、ほとんど見つからない。あまりにニッチでまだまだメジャーではない分野なのか、それとも、再現性が著し

もっとみる
63. 千葉涼太『トランクルーム、コンテナ、バイク倉庫で儲ける方法』後編

63. 千葉涼太『トランクルーム、コンテナ、バイク倉庫で儲ける方法』後編

 実質利回り20%を誇る物置投資。

 その真価を確かめるべく、後半へと進んでいく。

 後半は、野外型の貸しコンテナと屋内型のトランクルームの違いや、運営会社を通すかどうかなどなど。
 あとは、いかに融資を獲得してレバレッジをかけるかといったテーマが中心となる。まずは日本政策金融公庫から借りながら、徐々に規模を拡大し、実績を積んだあと、やがては事業として民間金融から融資を獲得する。

 結局、2

もっとみる
62. 千葉涼太『トランクルーム、コンテナ、バイク倉庫で儲ける方法』前編

62. 千葉涼太『トランクルーム、コンテナ、バイク倉庫で儲ける方法』前編

 約2ヶ月前から投資をはじめたばかりの初心者だ。個別株はリスクが高いし、不動産投資は難しいらしい。だから、投資信託、それもインデックス投資一択。
 そのスタンスはまだ変わらないのだが、まわりにトランクルーム投資でえらく稼いでいる知人がおり、そちらもずっと気になっていた。
 投資の対象としてはまだまだ知名度が低く、一方で街で増殖しつづけるトランクルーム。知名度に比例して数の少ないその投資本で、トラン

もっとみる
61. 川島博之『日本人が誤解している東南アジア近現代史』後編

61. 川島博之『日本人が誤解している東南アジア近現代史』後編

 ベトナムに拠点を置くアジア開発経済学者の川島博之氏による『日本人が誤解している東南アジア近現代史』をさらに読んでいく。

 東南アジアを語るときにからんでくる、大乗仏教と上座部仏教の違い。そして、中国もしくは華僑との関係。上座部仏教のミャンマーに接する日本人は、ミャンマー人の敬虔さにメロメロになるらしい。それを、「ミャンメロ」と称する。本当かなあ、と思ってググったところ、9件しかひっかからなかっ

もっとみる
60. 川島博之『日本人が誤解している東南アジア近現代史』前篇

60. 川島博之『日本人が誤解している東南アジア近現代史』前篇

 ベトナムを訪れたのは、2014年。もう7年以上前だ。
 当時、中国に住んでいたぼくは、中国から比較的近いから、あと、フォーや生春巻きといったベトナム料理が好きだから、その程度のモチベーションでホーチミンに向かった。
 ところが、ベトナム料理以外も実に印象的だった。ホーチミン市内の小綺麗な街並みと、治安のよさ。そこからちょっと外れると急に田園風景が広がるところや、バイクの群れ。そして、人懐っこさ。

もっとみる
59. ミアン・サミ『教養としての投資入門』

59. ミアン・サミ『教養としての投資入門』

 教養ということばに、どうも弱い。

 不惑が近づくにつれ、青年時代に描いていたオトナ像とのギャップを感じざるを得ない。特に、まわりの成熟したオトナたちや、あるいはオトナびた青年を見るにつけ、教養のなさをただただ感じる。だから、背伸びして仏教やら歴史やらにばかり手が伸びる。本当は、楽に稼いで、出世して、おまけにモテて、そんな人生を送れるものなら送りたいものだが。

 そうした教養コンプレックス、か

もっとみる
58. 星覚『坐ればわかる 大安心の禅入門』

58. 星覚『坐ればわかる 大安心の禅入門』

 ベルリン出身、兵庫県の安泰寺の元住職で、いまは大阪で禅を説くネルケ無方氏。対象的に、福井県の永平寺での修行を経て、いまはベルリンで禅の道場を開く星覚氏。
 その星覚氏による禅の入門書が『坐ればわかる 大安心の禅入門』だ。

 お寺の息子でもなければ、大学で宗教を専門に学んだわけではない、俳優志望の青年だった著者が、たまたま禅に触れ、禅の世界へ入っていく。途中、欲に負けそうになる、あるいは負けてし

もっとみる
57. 枡野俊明『禅と食 「生きる」を整える』

57. 枡野俊明『禅と食 「生きる」を整える』

 坐禅がマイブーム。お寺やオンラインでの坐禅を体験したり、坐禅の本を読んだりしている。ネルケ無方氏の『ただ坐る』もそのひとつだった。

 そのようななかで出会ったのが、枡野俊明氏の『禅と食』だ。

 坐禅は禅の修行のひとつに過ぎず、禅の世界でとりわけ重要視されるのが、食事を司る「典座(てんぞ)」という役割だ。食事をつくるのも、食事をいただくのも、すべてが修行。「歩歩是道場」なのだ。

 修行として

もっとみる
55. 橘玲『新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』後編

55. 橘玲『新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』後編

 橘玲氏の『新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』の前半まで読んだ。前半のテーマは、投資や生命保険、不動産といった資産形成にまつわるあれこれだ。

 前半がいかに資産を築くか、そして、後半は、いかに資産を守り、減らさず、最適化するかに軸足が移る。

 後半の大半を占めるのが、マイクロ法人のススメ。
 日本のサラリーマンは、会社という税務署の出先機関を通じて徹底的に税金を絞りとられる。見える税金

もっとみる
53. 山鳥重『「わかる」とはどういうことか 認識の脳科学』

53. 山鳥重『「わかる」とはどういうことか 認識の脳科学』

 書名にある問いかけ、「わかる」とはどういうことか。ぼくには結局、よくわからなかった。

 「わからない」があるから、「わかる」がある。
 記憶があるからわかる、記憶になければわからない。
 できごとの記憶をくりかえせば、意味の記憶になるものもあれば、手順の記憶となるものもある。
 全体から俯瞰するとわかる。整理するとわかる。ストーリーとしてつながるとわかる。

 脳科学に立脚した本ながら、エッセ

もっとみる
52. 橘玲『新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』前編

52. 橘玲『新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』前編

 1日1冊1アウトプットをずっとやってきたが、さすがに平日も完遂するのはきつくなってきた。なので、無理はせず、たまには読んだところまでをアウトプットするにとどめる。

 かつてはまったく興味のなかった投資本。誰しもお金の欲は抱えているものだから、いざ読んでみるとなかなかオモシロイ。
 今日は、橘玲氏の『新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』だ。

 親本は2002年に出版された『お金持ちになれ

もっとみる
51. 両@リベ大学長『本当の自由を手に入れるお金の大学』

51. 両@リベ大学長『本当の自由を手に入れるお金の大学』

 Amazon.co.jpによる、「50%ポイント還元 Kindle本冬のキャンペーン」がはじまった。

 4万冊以上の電子書籍が実質半額となる。4万冊ともなると、リストをたどりながら探すのは困難で、ジャンルではなくキーワードをある程度絞ってから探さなければならなくなるが、それでも、週末の少なくない時間をお宝探しに費やした。

 結局、初日で9冊、約7千円分を購入した。そのうちの1冊が、YouTu

もっとみる
50. 高木芳徳『トリーズの9画面法』

50. 高木芳徳『トリーズの9画面法』

 発想法にはいろいろと手を出してきた。赤羽雄二氏の「ゼロ秒思考」にはじまり、正統派のロジックツリーや教科書的なフレームワーク、アウトライナー、マンダラートなどなど。
 けれども、いざ実務となると、目の前にある課題を近視眼的に対処してきた。そして、それでそこそこやれてきていた。

 Kindleの日替わりセールでたまたま出会った『トリーズの9画面法』も、結局は頭の引出しのなかにしまわれたままになるの

もっとみる