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55. 橘玲『新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』後編

 橘玲氏の『新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』の前半まで読んだ。前半のテーマは、投資や生命保険、不動産といった資産形成にまつわるあれこれだ。

 前半がいかに資産を築くか、そして、後半は、いかに資産を守り、減らさず、最適化するかに軸足が移る。

 後半の大半を占めるのが、マイクロ法人のススメ。
 日本のサラリーマンは、会社という税務署の出先機関を通じて徹底的に税金を絞りとられる。見える税金だけでなく、社会保険料を含めた実質税負担は、大半のサラリーマンの家計を圧迫する主要因だ。社会保険料は会社との折半だから恵まれているというのは、大間違い。会社は代わりに納めているに等しく、それがなければ本来は給与に含まれているはずのものなのだ。

 この収入の3割にものぼる実質税負担を避けるためのアイデアが、マイクロ法人。副業で得る利益を法人に移し、課税所得をゼロにして「最適年収」を実現するというものだ。

 あくまでも利益を稼ぐ副業ありきで、勤労所得一本足打法のぼくには早すぎるテクニックである。でも、副業には関心がある。それに、マイクロ法人であっても、社長は社長、れっきとした一国の主だ。

 ストック型からフロー型に転身し、稼ぐ力を身につけ、マイクロ法人の社長から第二の人生をはじめる。悪くないストーリーかもしれない。

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