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ネタ詰まりや作業スピードにお悩みならメンタルリセット! 自分を騙そう(ノベルゲーム制作講座45 豆知識編③)

作品と作者を切り離したいなら、メンタルリセットで自分を騙そう
ネタに詰まったらウォーキングでメンタルリセット
すぐに作業を開始したいなら、お残しも有効です。

創作におけるメンタル管理の続き。
今回は、メンタルリセットで頭を切り換えようぞ、というお話。
繰り返しになりますが、参考程度にご覧いただければと思います。


■メンタルは文章に現れる

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ゲームにしろ小説にしろ、
物語を描く際についてまわるのが
メンタル面の問題。

例えば彼女に振られてメンタルが落ち込んだとき、
カップルがラブラブしている描写を書けと言われたら、
哀しみや嫉妬といった感情が、言葉の端々に現れます。

「物語は物語として描写しろ。作者の心情とは分けるべき」
という意見はごもっともですし、私もそうすべきだとは思いますが
これがかなり難しいです。だって人間だもの。


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作者の心情と作品を切り離すにはどうすればいいのか?
メンタルリセットの方法は、
個人差がありすぎて、これといった正解はありません。

落ち込んだとき、普段あなたはどう対処していますか?
カラオケにいく、恋人と話す、ゲームする……など
今までの経験を振り返り、
自分だけのメンタルリセット法を探ってください。


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私の場合、コーヒーを飲んだら仕事をはじめる(自己暗示)
筆が止まったら軽く外をウォーキングをして身体を動かす。
頭が回らない、混乱しているならとにかく寝る。
が基本セットになります。

自分で自分を騙して(言い方)、
作品作りに励みましょう。締め切りは待ってくれないのですから。


■ネタにつまったら、外部の刺激を受けに行く

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ネタに詰まった、何かを悩んでいる場合は、
机の前でうなるより、気分転換をした方が上手くいくことが多いです。

トイレの中、風呂に入りながらネタを思いつく人もいます。
これは心身共にリラックスすることで、思考が巡りやすくなるためです。


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身体を動かすとドーパミンが出て、頭がよく回るようになります。
宮沢賢治もよく散歩をして、ネタを集めていたそうです。

場所、環境を変えると、煮詰まっていた思考が開きます。
流れ込んでくる景色、聞こえる音、人の会話などから
思いも寄らぬアイデアが降って湧いてくることもあるでしょう。


■ネタの整理中は、外部からの刺激を遮断する

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逆に、ネタを出し切って設定を整理している。
頭の中に浮かんだ話をまとめようとしているなら、
気分転換はすべきではありません。

思考が途切れると、頭の中で整理していた項目が吹き飛んでしまいます。
頭の中に情報が蓄積されている間に、集中して一気に終わらせましょう。


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執筆を開始した作者の頭の中には、
物語のネタやキャラの台詞が浮かんでは消えたりしています。
今にも消えそうな「情景」を必死に書き起こしているわけですね。

そこでいきなり「外界」から電話がかかってきたり、
「宅配便でーす」と声を掛けられると、
頭の中で構築していた文章や台詞が「白紙」状態になります。

そうなると、一から情報を「書き」集めなくてはなりません。
人によっては集中力が切れて、その日は仕事にならないでしょう。


■さくっと仕事を始めるために、脳をアイドリング状態にする

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人間、寝ないと死んでしまうので作業は日をまたぎます。
日をまたぐと心身ともにリフレッシュできますが、
脳に蓄積させてきた情報も消えてしまいます。

これでは翌日、スムーズに執筆作業に入れません。
いったいどうしたらいいでしょうか?


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私が個人的に実践しているのは「お残し」です。

前日の作業で「このテキストは残り数行で区切りがつきそうだ」
と思ったら書き切らずに数行分を残して、その日の作業を終えます。

こうすることで、翌日の作業開始時に
「昨日はここまで進んだのか。あと数行じゃないか。
 文章を修正しつつ、続きを書いちゃおう」
と、スムーズに作業に入れます。


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人間の脳は欺されやすく、作業を始める前は億劫なものですが、
一度作業を始めると流れに乗って、疲れが出るまで仕事を続けられます。

前日の作業を確認するという軽い仕事から始め、、
重い執筆作業へと自分自身を誘導するわけです。

もしも前日の作業で区切りがついていた場合は、
「作業が一段落してる。新章を書こう。えっと資料は……」
と作業の手が止まり、手が止まると気が散るのでつい遊んでしまいます。


■次ファイルの冒頭2,3行書いて筆を置く

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流れもあるので書き切った方がシーンとしてまとまる場合は、
その日のウチに書き切ってかまいません。

その場合、「終わった! 今日は終わり!」ではなく、
テンションが上がった勢いのまま、
次のテキストファイルの執筆に入りましょう。

次章の冒頭部分を2、3行書いたところでも何でもいいので、
作業終了時刻になったら、スパッと筆を置きます。

文章をアイドリング状態のまま放置することで、
「早く続きを書きたい」という心理状態になり、
翌日も筆が止まりません。


■まとめ

作品と作者を切り離したいなら、メンタルリセットで自分を騙そう
ネタに詰まったらウォーキングでメンタルリセット
すぐに作業を開始したいなら、お残しも有効です。

上記した方法は私個人のやり方なので、
人それぞれ方法は異なるでしょう。

上手く自分を騙せる方法を見つけるのが、
作業スピードを上げるコツかと思います。

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内勤ライターとして、美少女ゲーム業界で15年以上働いてきた経験と、そこで得たノウハウを文章にまとめています。ゲーム業界特有の謎規則や技術解説、仕事に取り組む際の心構えなどもご紹介。応援してくださると定期的に記事が更新されます(人間だもの)