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SORABITO経営体制の変更「事業化集団を目指す第一歩」の真相に迫る

SORABITOは、この度、創業者である青木隆幸が代表取締役を退任し、取締役社長を務めていた博多一晃が代表取締役に就任すること、また、事業統括本部を新設し本部長に遠藤俊太朗が就任することを発表しました。今後は博多・遠藤が主力事業の推進と意思決定役を担うことになり、青木はSORABITOの取締役会長として、SORABITOの可能性を最大化するネットワークの更なる拡大に一層注力する体制に移行します。

今回はバトンタッチを発表したばかりの青木・博多・遠藤の3人に、「これまでの取組み」「代表変更や組織変更の背景」「SORABITOに対する想い」などを聞きました。取材を通じて見えてきたのは、「個々のSORABITOメンバーのビジョンを叶えるための第一歩のアクション」という3人に共通する熱き想いでした。

スピーカー3人のプロフィール:

博多 一晃(代表取締役社長)
2006年にメリルリンチ日本証券に入社し、約11年に渡り投資銀行部門にて国内外の多数のテクノロジー企業に対するM&A、資金調達の助言業務に従事した後、2017年8月にSORABITOに入社。最高財務責任者・事業部門責任者・プロダクト部門責任者を経て、2018年6月より取締役社長に就任。以降は全事業の戦略立案と意思決定において中心的な役割を果たしています

青木 隆幸(取締役会長)
愛知県にて代々続く建設会社の長男として生まれ、幼少の頃より建機が身近にある環境で育つ。2011年の東日本大震災をきっかけに起業を決意し、建機流通事業を展開後、2014年に「世界中の明日をつくる」をミッションとしたSORABITO株式会社を創業。国内最大級のスタートアップピッチコンテストIVS Fall 2016優勝

遠藤 俊太朗(事業統括本部長)
新卒でNTTデータ入社後、大規模開発のPMに従事。その後、リクルートでSUUMOのプロダクトマネジメント・事業開発を経て、2020年5月SORABITO入社。SORABITO入社後は、大手レンタル会社向けSI案件のプロジェクトマネジメントや、プロダクト本部長として組織マネジメントなどを担当。サービスローンチ後1年半で建機レンタル業界の大手・準大手の半数が導入するまで拡大している「i-Rental注文」の事業・プロダクト戦略双方で中心的役割を果たしています

今回の変更に至る変遷:

・2014年5月 青木がSORABITOを創業
・2017年8月 博多が財務担当としてSORABITOに入社
・2018年6月 博多が取締役社長に就任。代表取締役会長の青木、取締役の中山の合議制で経営に関する意思決定を行う体制に変更
・2020年5月 遠藤がPdM(プロダクトマネージャー)としてSORABITOに入社
・2022年11月 博多が代表取締役社長に就任、遠藤が新設の事業統括本部の本部長に就任。遠藤中心に事業推進を行いながら、意思決定は博多に一任する体制に変更

(SORABITO最新の組織図)

SORABITO創業、そして3人のこれまでの役割

ーまずはお三方それぞれがSORABITOでどんなことに注力してきたのかを教えてください。

青木:
僕自身は2014年にSORABITOを創業し、「世界中の明日をつくる」というミッションを変えることなく、世界中で使われるインフラのようなサービス・会社を作りたいと思ってやってきました。ミッションを実現するために、社内外を問わずSORABITOをどう信じてもらうかが僕の大きなテーマだったと思います。創業前にエクイティで資金調達をすること、つまりスタートアップとして頑張っていくことを決めたことにより、将来的にはエグジットで投資家の期待に応えられるよう、時間がかかっても業界を作り変えていこうという強い覚悟ができました。最初の資金調達以降は、壮大な夢の実現に向けて、サービスを作ったり、拡大に向けて事業戦略を推進したり、追加の資金調達を実施したりと色々やってきましたが、大きな意思決定としては、2018年6月に博多さんを社長に、そして中山さんをコーポレート管掌の取締役に任命し、経営の舵取りを3人で行う合議制に変更して経営体制を強化したことだと思います。そこを起点に、2019年5月に資金調達を実施し、かつ事業のビジョンやSORABITOメンバーのバリューを設定した上で、2020年からは、現在のSORABITOの中核を担っているメンバーの採用に力を入れて組織体制の強化を図ってきました。その間の2021年、2022年にも資金調達を実施しており、SORABITOが大きな夢を目指し続けてい良いんだと、引き続きご評価いただけたことを嬉しく思っています。

博多:
僕がSORABITOに入社したのは2017年8月です。SORABITO入社前から、自身の手触り感をもって世の中に貢献している実感を持ちたい、そして出来るだけ大きな影響力を発揮したいという想いでスタートアップへの転職を考えていました。その中で青木さんとの出会いがあり、建機や建設業界の市場特性や課題感、グローバル含めた可能性の大きさを聞いて、面白いと思って入社を決めました。入社以降はスタートアップに入ったからこそ色々チャレンジしたくて、全部無我夢中でやってきました。CFOとして資金調達を担当したこともあれば、プロダクト責任者として機能の改修方針をエンジニアと議論したり、あるいはレンタル会社向けの営業担当として1日中駆け回るような日々もありました。こうした地に足をつけた活動もしつつ、入社間もないタイミングで、建機レンタル業界のDX、つまりオンラインレンタル構想という存在を知ったこともあり、SORABITOがオンラインレンタル・業務のクラウド化をどう実現できるのかをひたすら試行錯誤してきたという感じです。レンタル会社にどう賛同いただけるか?という現場感を持ちつつ、そこに対応できるメンバーや資金調達を含む外部パートナーをどう探してくるか?などに日々向き合っています。

ー入社時点で社長になることは想定されていたんですか?

博多:
やっぱり自分が担当できる領域を広げたかったので、経営陣になりたい想いはありましたが、結果を出してなんぼだと思っていたので、最初は財務担当の1メンバーとしてジョインしましたね。

青木:
博多さんは真剣さや志の高さが違います。転職を検討する時って、「その会社をどうしたいか?」というより、「会社が上手くいきそうか?」「自分にやれそうか?」が一般的な判断基準だと思うんですが、博多さんは入社当時から担当業務の枠を超えて「SORABITOがどういう存在であるべきか」を意識して、会社作りからコミットしてくれる人でしたし、今もその姿勢に変わりはありません。僕以上に会社のことを考えてくれていて、目線が全然違うんですよね。「社長はどういう人が良いのか?」を僕なりに考えた時に、「誰よりも会社のことを真剣に考えて、自分の力で作っていける人」だと思ったんです。創業者以外に会社・ビジョンのことを全力で考えてくれる相棒はなかなか現れないという話がありますが、博多さんは僕にとって初めて二人三脚で一緒に会社・ビジョンを作れる、信頼できる人だと思いましたし、2018年に社長をお任せした理由でもあります。

ーそんな背景があったんですね。遠藤さんは入社して2年半くらいだと思いますが、これまでどんな業務を担当しましたか?

遠藤:
2年半のうち、最初の2年と直近の半年で考え方や働き方が大きく変わっています。青木さんの話を聞いて思ったのですが、最初の2年はまさに前職までの経験や自分にできることをフルに使ってどう貢献するかという目線で仕事していて、SI案件の開発プロジェクトマネジメントや、プロダクトチームの体制作り、そしてi-Rental注文や受注管理の新規事業開発やプロダクトマネジメントを担当しまして、これらは一定の成果を出せたと思います。一方、この半年は、会社と事業がどうあるべきか、どう成長させるかというテーマになっていて、今まで経験したことがない仕事で、答えも無いし難易度が上がったと思います。具体的には、現在の仕事は、自分でタスクやKGI, KPIなどのゴールを設定する難しさがあって、プレッシャーは感じているつもりは無いですが、常にもやもや考えているので、実はプレッシャーを感じているのかもしれないですね(笑)一方で、青木さんや博多さんと真剣な気持ちで向き合えて今が一番楽しいなとは思います。

博多:
遠藤さんはPdMとして入社してもらったものの、当時はi-Rentalを作るために顧客のノウハウを学びましょう、顧客と一緒にサービスを作りましょうというフェーズでした。SORABITOが出せる付加価値は少なくて、思った以上に大変だし自由度が低いと感じたかもしれないですが、その時の経験が今に生きていると思います。遠藤さんが顧客と真剣に向き合ってくれて、顧客の反応や業務の負を細かく理解したからこそ、事業や組織を引っ張れる存在になったんだと思います。SORABITOの核を作るという意味では、2020年に遠藤さんが入社してくれたのはSORABITOにとってとても良かったと思います。あと、遠藤さんの良いところは、目先で成果を出すのは当たり前だけど、自分のポジションや将来やりたいことを常に意識して、その差分を埋めようと仕事をしてくれていることです。だからこそ、今回の体制変更につながっていて、事業本部長を担える人材に育った良い例だと思います。

青木:
遠藤さんが入社時に経営会議の在り方について提案してくれたおかげで、プロダクト視点を会社経営にもっと取り入れる必要性を認識できました。実際、プロダクト開発を半年や1年スパンで意識した上で、日々のアクションを検討できるようになったのは大きな変化だったと思います。「世界中の明日をつくる」の「つくる=construct」ってプロダクトやカスタマーサクセスの要素も込められているだけに、「つくる」が得意な遠藤さんは経営体制に欠けていたピースを埋める存在ですね。

今回の体制変更は事業家集団の実現に向けた第一歩

ー今回の代表変更、そして事業統括本部長という役割を設けた背景を教えてください

青木:何かの終わりでは無く、SORABITOを作り続ける過程の1つの意思決定という位置付けであることをまずお伝えしたいです。どういう体制であればミッションを実現できるのか?数十年続くインフラ性のあるサービス作りに取り組んでいるので、SORABITO自体が長期的に続くような体制を考え続けています。今回の体制変更はそのための第1弾です。この会社の理想として、社長だけがビジョンを語るのではなく、メンバー皆が自身のビジョンを語ることを推奨しているし、そして、それを実現できる場を提供することが目指すべき姿だと思っています。今のSORABITOって「将来こうなりたい!」といったビジョンが明確なメンバーが多いし、1人1人がエース級の人材になれる可能性がある。それを示す第一歩なんですね。今後は、例えばラクスルさんのように、SORABITOの中核メンバーとしてグループ会社を率いる、新規事業を作るなどメンバーにどんどん夢を実現してもらいたいし、その可能性を応援したいんです。1つの大きな船に乗るというより、大船団方式で各メンバーが船長としてリーダーを張る、でも組織としては同じ方向に進むのがSORABITOらしいなと。メンバーのビジョンや目標を全力で応援できる会社でありたいんですよね。

博多:今回に限らず、ミッションやビジョンという大きな夢に向かうために日々議論していて、青木さんの言う通り、体制変更はその中の1つという感じです。合議制だった意思決定をスピーディーに行うため、代表権を僕に移すこと、事業・プロダクト両方を動かしながら事業推進を行える遠藤さんを新設の事業統括本部長にアサインすることが今のSORABITOにはベストだと判断しました。顧客が堅調に増えているi-Rentalの運営を安心して任せられる存在として、遠藤さんがいたことが今回の判断のきっかけではあります。あとは、青木さんの話にも通じますが、顧客の声やSORABITOのポジションによって、新しい事業が誕生する可能性は沢山あると思っているので、SORABITOには色んな視点をもって判断できるリーダー人材が揃わなければならないと思っていて、そういう人材が育っていく体制を作っていきたいです。

青木:
今回はフェーズ1の最終工程だと思っていて、i-Rentalというコア事業が自立できる状態を作りにいくための決定です。「つくる」ことが得意な遠藤さんが推進役、そして、メンバーに対して常にサポーティブな博多さんが意思決定役として担うのがベストだと思います。そして、これから始まるフェーズ2ではi-Rentalに続く新たなコア事業を構想して自立できる状態をどんどん作りにいくイメージを持っています。挑戦するメンバーをフェーズ1の再現性をもとに支援することで、次のコア事業を作っていける確率が上がるはずです。現在も複数の新規事業の立上げを行っていますが、業界の課題を上手く捉えられるようになっているし、分析の精度も上がっていて、事業開発がSORABITOの強みになっていくと思っています。

3人の今後の役割に対する想い

ー新しい役割での抱負を教えてください。

青木:
世界中の明日をつくるというミッションの実現には色んなアプローチがあります。SORABITOの事業成長にどう貢献していくか、そのためにはSORABITOの応援団となるネットワークを社内外問わずどう拡大していくか?が僕にとっての大きなテーマであり、具体的には外部パートナーからの資金調達・事業開発がありますし、次のSORABITOコアメンバーの採用などを推進したいと思っています。

博多:
青木さんの存在がSORABITOの絶対的な強みであって、こういう世界を作りたいという熱量が群を抜いているから、パートナーやメンバーが青木さんに協力したいと思って惹き寄せられるんです。だから、青木さんのミッションは青木さんでなければできない役割というのが大前提です。僕自身のミッションとして、事業面では、遠藤さん中心に現場メンバーにより判断を委ねる体制にしているので、全社目線でしっかりサポートしていきたいと思っています。あと、僕も青木さんに負けず劣らず夢見がちで(笑)、グローバルレベルでSORABITOのサービスが当たり前に使ってもらえる状況を作りたいと本気で思っているので、そういう目線で引き続き取り組みたいと思います。また、組織面では、SORABITOメンバーが各分野でスターになって欲しいし、最強のメンバーが集まっている組織にしたい。そのためには、良い意味で統制が取れていない組織が良いし、当たり前にみんなが意見やアイデアが出るような組織にしたいので、そこに向けて自分がどんなサポートをできるのか?これは僕にとってブラッシュアップすべき挑戦だと思います。

遠藤:
この半年の経験を通じて、「自分がこうあるべき」だと思ったのは、僕自身がi-Rentalを一番好きな人になるべきだということです。事業が必ずしもうまくいかない時もあるわけで、メンバーが諦めようとする状況が出てしまう可能性もあります。そんな時でも僕自身は可能性を徹底的に信じていて、絶対に諦めない姿勢を示し続けることが事業責任者だと思っているので、その想いを忘れずに取り組んでいきたいです。

無限の挑戦機会があることがSORABITOの真髄

ー最後に「SORABITO」というワードに対して思うことを自由に教えてください!

青木:次のような組織を作るために、僕がやるべきことを考えたいと思っています。①スタートアップとして世界を変えるための挑戦権を得ている会社なので、恐れずに挑戦し続ける、②ビジョンを実現できることを信じ抜いて、メンバー同士が共闘できる、③皆がやりたいことに全力で挑戦できるような組織。特に①SORABITOは挑戦を諦めなかったから今があるので、挑戦こそがSORABITOの良さを生んでいくと思っています。

博多:
社長の僕が言うのも変ですが(笑)、SORABITOという会社に対して、「常に挑戦させてくれてありがとう」という気持ちがあります。事業が上手くいくこともあれば、そうじゃないことも色々ある中で、ここまで次の挑戦の種が常に見えている会社は珍しいと思うし、これは業界の沢山の方々から期待されている証だと思うんですね。挑戦の機会をくれるSORABITOや業界の環境に感謝しているし、その期待に僕自身、そしてSORABITOが応えていきたい。そして、メンバーの挑戦にも応えられるような組織でありたい。会社そしてメンバーが成長して、業界の成功につながっていければ良いと思います。

遠藤:
SORABITOの社名には、事業を立ち上げる人という意味参考記事)があって、SORABITOは一生スタートアップマインドを持ち続ける組織であって欲しいなと思います。大企業の看板ではなく、自分の力で事業を作りたくてSORABITOに転職をしているし、永遠にそういう気持ちを持っていたい。そしてSORABITOのメンバー皆が自分達が事業を作るぞという心意気を持って欲しいし、自分が作った事業なので「この事業の可能性を信じている」という人が増えると嬉しいなと思うし、経営チームで作っていければ良いと思っています。

青木:
あと、建設業界というバーティカル領域でサービスを展開しているので、日本一、そして世界一と言われるサービスをSORABITOが提供したいと思っています!

皆様、いかがでしたでしょうか?
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