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2020年11月の記事一覧

私がどうやって広東語通訳者になれたのかを紐解いてみる(67)- 『コンフィデンスマンJP プリンセス編』その2 -

私がどうやって広東語通訳者になれたのかを紐解いてみる(67)- 『コンフィデンスマンJP プリンセス編』その2 -

広東語通訳者なのに
何故『コンフィデンスマンJP プリンセス編』なのかといういきさつは前回書いた。

『プリンセス編』の撮影場所がマレーシアだったから。マレーシアは多民族国家でメインの人種はざっくり言うとマレー人、華人、インド人。

華人は広東語を話せる華南系が多い。稀に國語のみの華人もいたけれど、ミーティングや撮影現場での話程度なら私も國語対応可能なのでOK。マレー人、インド人とは英語でのやり取

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私がどうやって広東語通訳者になれたのかを紐解いてみる(66)- 『コンフィデンスマンJP プリンセス編』その1 -

私がどうやって広東語通訳者になれたのかを紐解いてみる(66)- 『コンフィデンスマンJP プリンセス編』その1 -

『コンフィデンスマンJP プリンセス編』日本映画に初めて参加した。

普段から大陸映画の脚本翻訳を頂いている会社の老闆と話していて
「あれ? Sophie、現場もやるの?」
「やりますよー」
「丁度いいわ!マレーシアに1ヶ月半なんだけど行ける?」
「どこでも行きますよ」
「3日後に飛べる?」

現場通訳をずっと探していたのだけれど見つからずタイムリミットもギリギリだったところに、私も現場をやると知

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私がどうやって広東語通訳者になれたのかを紐解いてみる(65)- 『怒火 / Raging Fire』 -

私がどうやって広東語通訳者になれたのかを紐解いてみる(65)- 『怒火 / Raging Fire』 -

そしてまたお声掛け頂いた動作組の通訳仕事。私にはやっぱりこれよ。現場。動作組。

『怒火 / Raging Fire』日本からスタントマン7名だったかな?これまた1ヶ月以上の長期に渡る。うち2人は前回の『肥龍過江 / Enter The Fat Dragon』から再合作の武師(スタントマン)。

先発組はこの数年で随分増えたマンスリー・マンション、後発組はマンスリー・マンションに空きが無かったので

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私がどうやって広東語通訳者になれたのかを紐解いてみる(64)- 日本での海外作品撮影案件 -

私がどうやって広東語通訳者になれたのかを紐解いてみる(64)- 日本での海外作品撮影案件 -

そしてまた香港電影人に。まずは参加日数の少ない2作品に呼んで頂いた。まるで香港電影現場から暫く離れていた私へのリハビリのように。

『小Q / Little Q』(日本未公開)

『Man Hunt』制片組の友人から連絡があった。「今どこにいる?日本?北海道で撮影なんだけど行ける?」香港電影からのお誘いとあればどこだって行くよ!久しぶりの撮影現場へのお誘いに即答した。

「主演の Simon Ya

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私がどうやって広東語通訳者になれたのかを紐解いてみる(63)- 香港・マカオでの旅行番組案件 -

私がどうやって広東語通訳者になれたのかを紐解いてみる(63)- 香港・マカオでの旅行番組案件 -

香港とマカオでの旅番組撮影にて。

『デラックス過ぎる香港・マカオの旅』某旅行社のスポンサード企画。今後コーディネイションされる方の為にハッキリ言いましょう。こういう企画は本当に気を付けた方がいい。

自社ツアーで使いたいスポットや店を必ず入れろと指定してくるのは良しとしよう。でもそれならアポは自分達できちんと取ってください。中途半端なところで投げられても困ります。

旅行社なのに香港・マカオでの

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私がどうやって広東語通訳者になれたのかを紐解いてみる(62)- 香港での通訳・コーディネイター案件 -

私がどうやって広東語通訳者になれたのかを紐解いてみる(62)- 香港での通訳・コーディネイター案件 -

香港でのコーディネイション仕事も少し紹介しよう。

坂上どうぶつ王国パンダ特集として世界各地のパンダを撮るという企画がきた。香港はお馴染み Ocean Park 海洋公園のパンダ。

空港でのお出迎えで驚いた。ゲートから出て来たのはまたもや「金毛」。「金毛縁」が続いていた。それにしても、どうして日本のTVディレクターは皆揃いも揃って皆「金毛」なの?流行り?誰かこの謎を解いてください。

またもやあ

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私がどうやって広東語通訳者になれたのかを紐解いてみる(61)- マカオでの通訳・コーディネイター案件 -

私がどうやって広東語通訳者になれたのかを紐解いてみる(61)- マカオでの通訳・コーディネイター案件 -

せっかくなのでマカオでの仕事をちょっと紹介してみよう。

「あ!これ、あそこだ!」と見つけるのが楽しいMVと写真をどうぞ。

UTOPIA 崎山つばさ「UTOPIAな感じの絵にしたいんですよねー」というプロデューサーの思う所が全く掴めないまま、世界遺産の写真などを見せ、気に入ったポイントを挙げてもらって撮影許可を取った案件。

プロデューサーの思う「UTOPIA」って何?どういうこと?どんな場所の

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私がどうやって広東語通訳者になれたのかを紐解いてみる(60)- ロケ・コーディネイターの仕事も受注して業務拡大 -

私がどうやって広東語通訳者になれたのかを紐解いてみる(60)- ロケ・コーディネイターの仕事も受注して業務拡大 -

『肥龍過江 / Enter The Fat Dragon』の後は暫く香港電影の現場仕事が無かったのだけれど、その代わりのようにTV番組などの香港・マカオでの現地コーディネイターの仕事が入ってくるようになった。

日本の香港・マカオ専門撮影コーディネイション会社に現地コーディネイターとして登録した。

当時は私もまだ日本を拠点にしていた頃。現地入りする前にはクライアントの要求に沿った撮影準備を手伝っ

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私がどうやって広東語通訳者になれたのかを紐解いてみる(59) -『肥龍過江 / Enter The Fat Dragon』大陸ロケ3 -

私がどうやって広東語通訳者になれたのかを紐解いてみる(59) -『肥龍過江 / Enter The Fat Dragon』大陸ロケ3 -

餐廳クライマックスのラスト・バトルへの前哨戦は餐廳(=レストラン)で始まる。これはとある会員制高級クラブの一室。メイン・セットを組んでいたリトル映画村から車で小一時間かかる別鎮の郊外。田舎の中心部から道を数本向こうに行ったところにギリシャをテーマにしたと思われる高級住宅群が突如現れた。その一角に、かなりの金持ちでないと会員になれないらしい会員制クラブがあった。

西洋風にしたいはずなのに中華な紅い

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