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【業種特化分析シリーズ②】金融業種のLP・クリエイティブ傾向分析をご紹介。でも実は“この業種以外の方”にこそ読んでほしい。なぜなら……

個人の登場回数ではなかなか多いのではないかと思っている、CRS(クリエイティブストラテジー)Gr.グループ長の白戸です。

なぜ私がよく出てくるのかというと、昔に趣味で小説を書いていたことがありまして。書くのが好きなので、noteを書くのが楽しいんですよね(笑)

さて、余計な話はこれくらいにして。
今回は業種特化のLP・クリエイティブ傾向分析の第二弾、金融業種編

第一弾と重複する部分は読み飛ばしちゃってください!

今回も「金融業種の関係者」はもちろん、同じくらい“他業種の方々”に向けて書いております。

第一弾も読んでいただき、第二弾を今読んでいるあなたは、他業種の情報収集に積極的で素晴らしいですね。ぜひご一緒に仕事がしたいです笑

実は“他業種の傾向や成功事例”にも、たくさんのヒントがあるんですよね。

だからこの“たまたま知ったnote”をきっかけに、他業種の事例に目を向けてほしい。そういう想いを込めて少しでもお役に立つような情報をご紹介します!


業種に絞ったトレンド・実態を“数値”で公開!

LP300本集めて分析したnoteでは、複数業種で計300本というそれなりの母数がありましたが、今回は業種に絞っているため母数は多くありません。

それでも参考にはなるかなと。集めた情報がこちら。

これらの情報をジム・エステ・クリニック業種で絞ると、どうなるのか?項目を絞ってみていきましょう。

FVで使われている素材


[ 金融業種 FVの特徴 ]
動画を入れているLPはひとつもない
親しみのあるイラストを使う場合が多い

母数が少ないとはいえFVに動画を入れているLPはひとつもありませんでした。
しかし、これは妥当な結果だと思います。さて、なぜでしょう?

と振っておいて記事なのですぐ見解を述べますが「無形商材なのでわかりやすい動画素材がない」から、だと私は捉えています。

静止画でも実写とイラストが同数な点にも注目。これもやはり無形商材だとイメージさせにくいから、親しみのあるイラストを起用する傾向にあるなと。

一口に金融といっても保険であったり、不動産投資であったり、枝分かれしますが「店頭で会話する必要があるサービス」では、店頭でのコミュニケーションを動画化して載せると、サービスイメージが変わり、競合と差別化されて印象に残りそうですね。

Web完結サービスの場合の王道の手法としては「サプリやサイトを利用しているシーン、あるいはスマホ内の動き」を動画化する方法もあります。


フォームの形式


[ 金融業種 フォームの特徴 ]
ほとんどがリンクでフォームに飛ばす形式

ほとんどは定番のリンクでフォームに飛ばす形式ですね。

例えば金融のなかでも保険商材であれば、年齢や悩みによってWeb完結で済ませたかったり、逆に店舗や電話で会話したかったり、ユーザーのアクションに差が出るように思えませんか?

この仮説を基にすると、チャットボット(会話形式)で最初にユーザーの希望などをヒアリングした上でWeb完結できるフロー、電話、店頭案内など振り分けると、コンバージョンの取りこぼしを抑えて最適化できる……可能性を感じました。

ジム・エステ・クリニック編ではこの2項目を取り上げましたが、今回はもう1項目を取り上げます!


オファーの形式


[ 金融業種 オファーの特徴 ]
オファーが多岐にわたる

まず最初に「複合」というのは記載しているオファーを複数使っているものを指します。

見ておわかりの通り、オファーがまばらですよね。「単品通販なら購入」、「ジム・エステ・クリニックなら予約」、のようにわかりやすいオファーがないことがわかります。

一概に同じサービスとくくれないという点もありますが、このようにオファーが多岐にわたる、わたりやすいからこそ先述の「チャットボットで適切なオファーを振り分ける」やり方ってマッチするんじゃないかな〜と考えました。

ユーザー視点でいうと例えば「申し込み・資料請求・●●診断」が並んでいると“自分が望むのはどれだろう?”と悩むというか、選びにくいですよね。

悩むという手間が発生すると、それだけコンバージョンの確率が下がる……と思っています。

こういう細かい部分のABテストでも獲得率(CVR)改善の事例は世に多くありますし、「改善に困っているけど大きな施策は打てない状況」の担当者はぜひお試しください。


王道・定番を押さえるのは必須。だけどちょっと他業種を覗いてみると……これ使えそうじゃない!?

金融業種は数値や要素など事実ベースの訴求が目立つ


2024/08/15現在表示確認
画像引用元:①みずほ銀行auの生命ほけんりそな銀行 セントラル短資FX池田桂一法律事務所

サービスの性質上、キャッチコピーやビジュアルで勝負するというよりは、事実ベースでサービスの優位性を伝える傾向が見られますね。

ユーザー視点でも、保険やローン、投資、借金減額などを考えているなら「感情を動かすコピー」より「事実として自分が何を得られるか」をダイレクトに知りたい、と思うのは想像に難くない。

これが健康食品や美容などの「感情に密接に絡む悩みを解決するサービス」の場合は、事実も大事ですが「自分がどうなるかをイメージできるか」という点で、コピーやビジュアルの影響は大きいと言えます。

LPに関しては他業種の要素を入れにくいと思いつつ、その中でも「こんなのは使えるのでは?」と思ったものをご紹介。


BtoBのLPによくある「サービス紹介動画」は良さげ


例えばBtoBサービスのLPには、端的にサービスを想像するのが難しい(独自性が強いものが多い)ことから、長尺の説明動画を使うケースがよく見られます。

2024/08/15現在表示確認
画像引用元:MEO Dash! byGMO

金融商材はどうしても理解が難しい内容も多く、長文で書かれても読む気がしない……という人も多いのではないでしょうか。

かく言う私もアラフォーではありますが、ほとんどのマニュアルは読みません。ガラケー時代の分厚い説明書、きっちり読んだ人はツワモノですよね……(笑)

昨今はより「長文は読まない」と言われますし「動画文化」になっているため、商材を分かりやすく伝える動画を作って載せられたら、途中で諦めずに興味をもち続ける人が増える可能性は十二分にあると考えます。


アンケート・診断コンテンツは無限の可能性がある


もうひとつ、またかと思われそうですが、またステップ型LP。

今後の業種特化noteでも出てくる可能性が高いです。なぜなら私がアンケート・診断コンテンツに無限の可能性を感じているから……(笑)

2024/07/26現在表示確認
画像引用元:保育士人材バンク

チャットボットで触れたことに近いですが、複数の保険商材を扱っている場合は気になる病気、悩みや不安から深堀していって「あなたにオススメの保険はこちら。詳しく知りたい方は資料請求or電話or店舗(予約)」という導線は、イメージしやすくないですか?

ステップ型にしなくてもクッションページとしてアンケートLPを挟むのもありですね。

この記事を執筆するにあたって追加でリサーチしていたところ、アンケートLPを挟んでいる保険商材を見つけました。せっかくなのでご紹介します。

2024/08/15現在表示確認
画像引用元:保険マンモス

アンケートLPのコツが抑えられているな〜といった印象。

コツを端的に言うと、

  • 回答に対するオファーが明確で魅力的(複数のプレゼント)

  • 設問と回答がシンプルでわかりやすく、迷わず選べる

このあたりですね。私がアンケートLPを作るときにも意識しているポイント。

詳しく知りたい方は私のアンケートLPに関するnoteをご一読ください!

一方、個人的に気になる保険商材は、商材自体が理解しにくい点とユーザーの悩みが深い(病気や人生に関わる)点から、シンプルな作りだと自分ごと化が進まず、アクションにつながりにくいのでは?ということ。

こちらのサービスは無料相談につなげているため、あくまでアンケートLPはきっかけづくりと割り切られている印象もあるので、戦略的にそうしていそうですね。作った方とお話ししてみたい(笑)。

ちなみに私だったら膨大におもちであろうユーザーのデータを活かし「あなたに合った保険はこちら」と紹介できるほどに“深いアンケートLP”を作ることを提案しますね。

チャレンジしてみたい金融業種の方がいらっしゃったら、ぜひ弊社にお問い合わせください!


同業種の方も他業種の方もちょっと見てほしいLPがあって…

金融業種で集めたLPの中で、私が個人的に特にすごいな、良いなと思ったLPを勝手ながら紹介させていただきます。それがこちら。

2024/08/15現在表示確認
画像引用元:中央事務所

借金減額系も金融に含めているため違和感があるかもしれませんが、ご容赦を。

注目したのは「カードごとの平均過払い金額」を見せている点。数枚見せているのではなく、かなり網羅的に載せているのがすごい。

ユーザー視点では単に過払い金返ってくるかもと言われたところで「そうはいっても自分は対象じゃない」とか「自分はそんなに返ってこないだろう」とか諦めちゃう心情もあると思うんですよね。

その時こうやって一覧で出されて自分のカードがあったら「え?じゃあ自分もこれだけ返ってくるのでは!?」と期待感が高まるだろうなと。まさに“自分ごと化を促す”のにうってつけのコンテンツ。

端的に他業種に活かすのは難しいかもしれませんが、例えば健康食品や美容では、よくユーザーボイスを載せます。これくらい簡素な見せ方で「年齢と結果(あとは職業とか、何かしらのセグメント)」だけ山ほど見せるのは、自分ごと化する・できるユーザーの幅を広げられそうです。


LP以上にクリエイティブ(静止画・動画)は業種ごとの特色があります

金融業種のクリエイティブも集めてみました。
ではさっそくご紹介しましょう。


2024/08/15現在表示確認
Meta広告ライブラリより
画像引用元:①アフラックソニー損保価格.com朝日生命東京海上日動保険マンモスオスカー不動産投資Funds

あまり細かい傾向は見られませんでしたが、保険商材では各社「イラスト」「事実(サービスの特徴)の羅列」「キャンペーン推し」は実施している印象。

キャンペーンは商材自体での差別化が難しい場合に、惹きとして使われることが多いですね。食品が対象ならより「しずる感」を追い求めると目を惹くと思いました。

投資では「投資で得られる結果」を明記するパターンがほとんど。この手の表記はセンシティブな要素を含むため、見せ方は要注意といったところでしょうか。必ず儲かるような見せ方だとアウト……の認識。

他業種に比べるとクリエイティブのパターンが狭い、と言い換えてもいいかもしれません。例えば長文や二分割(対比・比較・検討)、UGC風などは私が調べた限りでは見当たらなかったです。

2024/08/15現在表示確認
Meta広告ライブラリより
画像引用元:①リアルエステートWORKSLife Shift Labシェアフル

こういった見せ方は保険でも不動産投資でも通用するのでは?と思います。

保険なら自分に近しい状況にある(あった)人が「保険を選んでどうよくなったのか」というストーリーを見せることで、共感を得られて興味をもってもらえる、というのは何も不思議ではない。

アフラックのよく流れていたCMは、そういう「著名人のストーリー」を見せる形式だったなと書いてて思い出しました。長文はあのCMに近い形式と言えますね。


縦型動画は業種が違えどやることはだいたい一緒……!?


今回はTikTokクリエイティブセンターより動画を引用してきました。

アカウントがなくても少しは見られますが、アカウントがあればもっと自由にたくさん見つけられるのでアカウントを作ってみることをオススメします!

Meta広告ライブラリと同様、媒体が公式で用意してくれているのは大変ありがたいですよね。まだ使ったことがない方はぜひ使ってみてください。TikTokクリエイティブセンターは結構細かいところまで見ることができます。

縦型動画の構成としてよく見かけるのは、金融業種であっても「自分が使ってみたらどうなったか」というのをストーリー仕立てで表現するものですね。

2024/08/15現在表示確認
TikTok クリエイティブセンターより
画像引用元:①明治安田生命弁護士法人・響J.P.RETURNS

減額や投資は特にサクセスストーリーを見せて引き込もうとしている印象を受けました。わりと過激に思えるのも多いのが気になるところ……。

他業種、特に健康食品・美容と違う点でいうと「専門家が質問に答える(紹介したなかでは②)」形式が見られますね。

無形商材なのとサービスの専門性からか「提供する側(あるいは近い側)」の視点の動画も多く見られました。

こういった見せ方は自社採用のPR動画なら、構成を活かせそうです。有形商材(単品通販など)でも「生産者のインタビュー」という形で実現できますが、果たしてユーザーがどれほど興味をもつ要素かは疑問が残りますね。

弊社は縦型動画の攻略により注力しており、“TATE-AGE"という専門組織を立ち上げました。こちらもnote記事になっているのでぜひ併せてご覧ください!

またTikTokにはTikTokクリエイティブエクスチェンジ(TTCX)と呼ばれるプロダクトをはじめ、クリエイティブ制作を支援するプロダクトがあります。

※参考:TikTokヘルプセンターより「TikTokクリエイティブエクスチェンジのご紹介」

諸条件はありますが、弊社で広告出稿いただく際に導入することも可能なので縦型動画やTikTokを攻略されたい場合はぜひ弊社にお問い合わせください!


他業種の王道・定番は自業種の斬新さ・チャレンジに変わる

業種特化の記事を書いていると、改めて「業種を問わずに広くLP・クリエイティブに触れること」が、いかに自分の知見を広げ、引き出しを増やすことにつながるか実感します。

ソウルドアウト6年目になる私ですが、そのうちざっくり4年分くらいは単品通販やそれに近しい業種をやっていたといっても過言ではありません。

その4年分では偏った領域での「深さ」は生まれたと思いますが、新規提案チームに異動してからの数ヵ月の方が明らかに「広がっている」と思います(笑)。

せめてこの記事が、読んでくださった皆さんにとって知見の広がりにつながりますように。

また別の業種も取り上げますので、その際はぜひまたご一読ください!

\ 面談や軽いブレストなど、お気軽にご連絡ください!/
[ 執筆者 ]
白戸 真一(マーケティングプランニング本部 クリエイティブストラテジーGr. グループ長)
ソウルドアウトは5年目。前職を含めWeb広告業界のクリエイティブ歴はおよそ7年になり、LP・記事LP・アンケートLP・静止画・動画・縦型動画と幅広く実制作やディレクションに従事。24年4月からは新規提案を専門とする本部で「評価されるクリエイティブ提案」作りに注力しています。

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