20231202「生きていることの不思議さを」

生きていることの不思議さを
あなたはどうするのだろう
わたしのこともそうだけど
わたしたちのことなら
それが必然でないように
偶々にひょっこり在って
そしてどうにもならないけれど
せめてもの事をやって
誰彼に影響を及ぼし
関係性の網目を持って
空気をかっさらう
少しは混ぜても
そうは変わらないけれど
繋がっているそれらを
ライフラインと呼ぶのなら
切れてしまわないように
もうひとつの糸を紡ごう
見えないけれど
確かに在るもの

今の現状はそうだとしても
以前と以後では
様子が違う
振り向くと前が見れない
前ばかり見ていると後ろが見えない
横目を気にするとまっすぐ歩けない
はてさて止まっていても
時は過ぎると言う
針の交差で見えなくなるそれ
隠れていてもそこに在るもの
タイミングを計らいつつ
呼吸は深く
そして怠惰な群青でも
夜は明けるのだろう
白みつつあるそれは
元気だといい
雨晴として落とされ
拾いつつ移動する
ジグザグの道をそのまま抜ける

はてさて与えられたとするなら
活かしていこう
慎重にして大胆に
零れるものが多いけれど
それでかまわない
いいこととそうでないこと
骰子の目より多めに進んで
転がったのなら
新しい景色を間近に見ることもできる
遠くと思っていたのに
既にそこに在ると気づけば
何てことない現実が新たな意味を持つ
充分だとして充しつつ放つ
その放物線に沿って虹が出るなら
何度でも放とう
喜捨の線路を縦横に侍らし
便利さを融通して
どこそこまで行ってみよう
まだ見ぬ光景まで既に持っている