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20240612「庭の先まで」

庭の先まで歩いて
境界を跨ぎ
土を踏む
木陰の下で
見えないものたちが
生息しているはず
気づけないそれら
わたしも同様
そこにいて
木肌をなぞって
木の葉が戦ぐ
風が通ればいい
暑さもまた
何かを示している
鳥たちは急ぎ目に
翼を羽ばたかせている

しばらくそこに座って
遠くを見つつ
地面を近くに
雲の切れ端を掴もうと
手を伸ばしては
届きもしない
もう一度深呼吸
再度に目を閉じて
穏やかさを待つ
鞄から読みかけの本を捲って
続きを進ませる
水筒もあるから
前後して
含みながら
何か得たような
気分だけが残るのだろう

通り過ぎる猫を見つめ
見つめられつつ
そのままを送る
ちょっと止まって
また歩いて行く
足音は聞こえないから
またどっかで出会すだろう
汚いのか綺麗なのか
わからないまま
それらを掴む
捉えられない空気の振動
震える地面に
手を置いて
なだめつつ
汚れている
また洗えばいいと手をのばす

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