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20240215「朝の色 / 夜の色」

朝を待っている
夜のうちに準備して
夢の中を放浪して
どんな旅だったのか
すぐに忘れてるけれど
思い出せない何かを
まだ持っている
どれもが
後退り
それでいて
今を更新している
たちまち気づくこともある
さよならの時間だ
同等に始まりの時間
物音に耳を澄ませ
その騒音さえ
ぶつかる水の流れで
わたしのどこかに
通じている

少しずつ日中に暖かさを加え
青空の下で蕾を数える
何度目かの時
いつも初めてのこと
知らなかった何かを加え
もう一度新しくなって行く
春の香りを忍ばせて
どこからどこへ
誘われたなら
どこまでも行ってみよう
ひかりを集め
その時々を見つめ
ささいなことまでも大切にして
わたしのどこかへ収納する
別の場所から別の感覚へ
季節を通じ
開かれようとしている
ともあれ
どれもが既に揃っている

どれを摘んでもいい
手にしたそれを放って
新しいものを得る
手に余れば放ち
なければまた拾う
なぎ倒しつつ育て
次の季節を待っていて
もうそれが続いていると
ふと気づいているはず
なめらかな風吹いて
さっきまでのわたしを流す
欲を言えば凪
さすれば春風
まだ散ってない花びらまでも
既に見ているのだろう
もう少し白くなって
冷たさの時期をもって
進んでいこう
夜の色が変わっていく

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