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20231109「襤褸の夢」

汚れた何かを洗いに
水辺まで歩く
そこに着くまでにも
更に汚れるだろうけれど
塗れた付着は
わたしの所業
もしかしたら
わたしのではないかもしれない
けれどもわたしにも着いているなら
払い落とし
土に受け止めさせ
あるいは水に薄めさせ
分解した物ものを
可能な限り晒そう
漂白できないものは確かに在り
それがわたしというなら
それでもかまわない
襤褸さえあれば
冷たさを凌ぐことができるかもしれない

石鹸をすり減らし
泡が出るくらいに
わたしを落としたなら
見えなかった空間に
球体が浮かび上がる
ふわりと包み
その空気を纏い
虹色の連続が騒ぎ出す
小さくとも反射して
取り取りの混ざり合いの内外で
遊びの間合いで
追いかけつつ
上昇して行く
ひかりの粒を塗して
閉じ込めた空間に
思いの何かを包んでおこう
定かではない記憶のそれ
洗われた電脳さえ
書き換えられる転写の誤謬

どれを選んでもいいのなら
好みの取り取りを与え
あなたの色を発色させよう
気にしてないかもしれないが
照らされた強みを発揮して
与えられることもあるだろう
混ざり合ったから
抽出できた何ものかを
奪いつつ与えることができる
等価ではないとしても
僅かばかりのお零れであっても
それが誰かの役に立つ
どうしても拭いきれないのは
それがあなた自身ということ
わたしたちの汚れさえ
それぞれが受け持って
弾けた盲点までも
見ることができるかもしれない
たどり着く頃には夢が醒めるだろう

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