【何事もマネから始まる】イマーシブミュージアム行ってみた

今日くらいは何も考えないで右脳の世界に浸りたい気持ちが抑えられなかったので、急きょイマーシブミュージアムのチケットを取った。

そういえば平日料金で何かを体験するの、休職して初めてだ。ちょっと平日休み羨ましくなった。

今回私が行ったイマーシブミュージアムは、Yogiboに身を委ねた状態で動的でデジタルのアート鑑賞体験ができる空間だ。

寝ながらアートを観られて、写真も動画も撮り放題。
他のアクティビティと比べたときにアート鑑賞で唯一残念に思う撮影禁止のルールが取り払われ、むしろ奨励されている。新しいアート鑑賞体験だ。

2024年10月29日までは、「印象派と浮世絵 ゴッホと北斎、モネと広重」が開催されている(場所やチケット等の詳細は以下ご参照ください)。


ーーーーーーーー以下個人の解釈ですーーーーーーーー


ゴッホやモネなど印象派の画家たちは江戸時代の浮世絵に大きな影響を受けていたことをメインメッセージとして伝える。印象派と浮世絵双方を比較しながら、観ている人たちに共通点と相違点を楽しんでほしいという趣旨であると受け取った。


日本の浮世絵は版画でできていたり、先に墨描きからするからなのか縁取られた線を残して、はっきり色鮮やかな色付けを施し、陰影はつけない。
一方で、ヨーロッパの印象派は色使いこそ浮世絵にインスピレーションを受けているが、陰影があり、線画的な要素は打ち消されていると感じた。
この黒い縁取りが日本の絵のアイデンティティとして、残っていて漫画文化が花開いたことは頷けると思った。


また、印象派は浮世絵から大胆な構図に感銘を受けたらしい。躍動感溢れるタッチは、富嶽三十六景や東海道五十三次などの構図がわかりやすい。

(余談)
この時期の日本は鎖国をしていたのになぜヨーロッパに浮世絵が伝わったのか?
一応オランダと中国のみ長崎を窓口に貿易をしていたことが影響していると思われる。

https://www.kumon-ukiyoe.jp/history.html


この「印象派が浮世絵から影響を受けた」という話から私は仕事にも通じる観点を学ぶことができた。

それはゴッホやモネなどどんなに凄い画家でも、他の画家の作品を素直にマネして自分の作品の幅を広げていることだ。これは自分が働くうえで改めて大事だと感じた。


一方で、その当時鎖国をしていた日本が、独自に浮世絵文化を発展させていったことも興味深い。

その背景には、江戸以前の戦乱の時代が一時終焉し、生活を楽しむことに目が向き出した結果、人々が娯楽を生み出そうと試行錯誤してきたからなのかなと思った。コロナ禍でオンライン会議やテレワークなど新たなソリューションが生まれたのと同じように、制限があるからこそ新しいものが生まれるという側面もあるのだなと感じた。

浮世絵に使われている版画の技術はもとを辿ればヨーロッパから来たものだし、墨は中国から来たものなので、浮世絵自体もすでにあったものを組み合わせたり、他をマネして発展した芸術なのだとも気づかされた。




最後に、今回のイマーシブミュージアムから学んだことを総括する。

  • 歴史的に見ても、どんな文化もすでにあるものから着想を得ている。マネをしたり、他の分野に転用したりして発展してきた。どんな道で大成するにも、先人を徹底的にマネすることが基礎になっている。マネすることを侮ってはいけないと思った。

  • 美術鑑賞に限った話ではないが、何かを観るときにその人がどんなスキーマで、どんな観点に関心を向けるのかによって得られる感想が変わってくる




ちょっと無になって美しいものを観る時間も時に大切だなと思ったので、もし興味がある方がいらっしゃったらこの機会に行ってみてください☺️

印象派と浮世絵のものを観ましたが、YOASOBIのver.9月8日までやっているようなので、ぜひ!



(少し余談)
病気療養中のアナウンサーさんがパリ五輪を見に行っていて叩かれていた。人によって何をすることが休息になるのかについて、想像力がない人が多く悲しくなった。見た目に分からない病気や障害であればあるほど、見られ方を気にして休まなければならないのかと、他人事ではなかった。私はこの期間、休まないといけない状態からどうやって立ち直っていくかに取り組んているけれど、他の人から見るとズル休みで遊んでいるように見えるのかなとか色々考えた。

もしよろしければサポートいただけると嬉しいです…!noteの執筆の題材となる書籍の購入などに充てさせていただきます。