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”都市生活をサステナブルにスイッチ”するアプリ「slowz」の開発をスタート。

昨今、国内外問わず、「サステナブル」「エシカル」「ソーシャルグッド」といったキーワードの元、従来の業界の在り方が大きく変わりつつあります。
ファストファッションブランドのH&Mが循環型で革新的な新素材を使用した、サステイナブル・コレクションを発表したり、ユニリーバでは「サステナビリティを暮らしの”あたりまえ”に」というビジョンの元、20以上のサステナブルブランド(例:Dove, Lipton)を展開しています。

しかしながら、いざ現実の社会に目を向けてみると、こういった動きはまだ主流と言えるほど定着しておらず、「サステナブル」という言葉・概念と人々の間に未だ距離があると感じる人も多いのではないでしょうか。slowzは、そういった方々を含め都市に住むあらゆる人の日常生活におけるサステナブルなアクションを応援するためのアプリとして誕生しました。

サステナブルな取り組みをするお店を掲載したマップをはじめとし、イベントの検索や様々なテーマに関する情報共有やコミュニケーションといった「都市生活のサステナブルなスイッチ」ができるプラットフォームとなっています。

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社会・市場背景

「サステナブル」という言葉は、国連が主導するSDGs(Sutainable development goals)の広がりなどにより、ここ最近日本でもよく聞かれるようになりました。

市場をみても、サステナビリティを機能/価値として開発されたプロダクト市場は右肩上がりの成長を見せており、2023年には世界で10兆円以上もの経済規模を持つようになると予想されています。

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出展:https://www.stern.nyu.edu/sites/default/files/assets/documents/NYUSternCSB_SustainableShareIndex_2019.pdf

また、投資においても昨今ヨーロッパ諸国やアメリカを中心にESG投資(環境・社会・組織に関連する課題やソリューションに対する投資)が盛り上がりを見せており、日本においても成長の兆しを見せ始めています。

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これはビジネスという面だけでなく、消費者の興味・意欲という面でも変化の兆しを見せ始めています。
生産過程に負担をかけない商品や環境負荷の少ない商品を購入することに対する消費者のニーズは、平均約80%を記録するなど、個人レベルでも関心に高まりが見られます。

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出典:https://www.hakuhodo.co.jp/news/newsrelease/74993/

このような社会と経済の変化は、気候変動や人権・ジェンダー問題に対しての注目など、メディアによる社会課題を取り上げる動きが加速していることと合わせて、その動きを生み出している「消費主体のシフト」が要因の一つと言われています。
ミレニアル世代と言われる人々は、社会課題やそのような課題に紐づいた商品・サービスに対して高い関心と共感を持っていると言われており、そのミレニアル世代が、現在30代〜20代となり経済活動を積極的に担う存在になったことで、さまざまな社会課題と紐づいたマーケットと投資の盛り上がりが生まれています。画像4

slowzが見つけた課題

このように国際的にサステナブル市場やサステナビリティへの関心が高まる中、日本はまだまだ後進国という立ち位置にあります。
多くの課題がある中で、slowzは「SDGsを中心とする企業主導の取り組みはある程度盛り上がりを見せてきたものの、日常生活に置ける一個人での取り組みはまだ活性化されていない」課題に注目しました。

その背景として、主に下記3点の要因が挙げられます。

①日本では、サステナビリティやエコという言葉の持つ「一種の我慢はつきもの」というイメージが強く、純粋な共感や消費欲求による行動が生まれにくい画像19

→サステナビリティといった言葉を聞くと、「一種の我慢はつきもの」と想起する方もいらっしゃるかもしれません。slowzは、日常行動に落とし込みたいからこそ、他のプロダクト/サービスを利用するときと同様「これいいな」という気持ちのもとでの消費を促す仕組みを提供したいと考えました。

②サステナビリティに関する情報やサービスが分散していて、一貫した学びや行動が起こせない画像17

→雑誌やメディアで「サステナブル特集」を目にすることは増えたものの、それらをキュレーションするサービスはまだ世に多く存在しません。そのため、いざ一個人がサステナブルアクションを思い立っても、学びや行動の拠り所にする存在がなく、行動が継続化しづらいという不が存在します。日常行動をよりサステナブルな選択肢へスイッチするためには、包括的で使い勝手の良い情報プラットフォームが必要とされています。

③自分の行動がどれくらい貢献できているのかがわからないので、なかなか続かない画像18

→最初は熱量高く行動できていても、「自分がこれまでやったことは、どのくらい社会へ貢献しているのか」という点が不透明であると、なかなか継続させるモチベーションを維持できません(体調管理やダイエットで近い体験をしたことがある人も多いのでは)。私たちは、人々が普段行なったサステナブル行動の量・傾向の可視化をすることで、モチベーションの活性化ができるのではないかと考えています。

slowzアプリのソリューション

私たちは、このような社会背景を踏まえて、課題解決に取り組むために、「都市生活をサステナブルにスイッチ」するマップ型ポータルアプリ「slowz」の開発をスタートすることにしました。

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slowzでは、プラスチックフリーやゼロウェイストなど、さまざまなサステナブルジャンルでの取り組みや商品を展開している店舗を、ジャンル別に検索・情報閲覧が可能です。
掲載する店舗は、slowzが厳選した「ユーザーが欲しいと思える」商品やサービスを提供されている良質なものに絞り込んでいます。

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実際に行ってみた店舗はチェックインボタンで保存が可能。行ってみたい店舗もお気に入り保存をしておき、マップ上で表示することができます。
日々、都市の中でサステナブルな消費行動ができにくい状況にある中で、マップベースで直感的・わかりやすく選択肢を見つけ出すことができます。

アプリでは、店舗情報だけでなくサステナビリティに関連するオンライン/オフラインイベント情報も可視化。
一般に開催されているものだけでなく、slowzがオリジナルで提供するプログラムに招待するなど、ユーザーにとって深く広い学びとつながりを生み出せるような機会創出をお手伝いします。

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イベントバナー

(上記は、先日行われたIDEAS FOR GOOD様との共催イベント事例。)

また、一人だけで行動をスイッチしたり継続したりするのは、まだまだハードルが高いものだと思います。
そこで、slowzを利用するユーザーが「1週間プラスチックフリー生活」などスレッドを立ち上げられて、他のユーザーと取り組みの共有や情報交換などがチャット形式で行える「チャレンジ機能」を実装。
日々の生活を同じ関心を持ったユーザー同士でスイッチしていき、コミュニティを生み出すことができます。

これらアプリ上での自分の行動を記録でき、グラフィカルなチャートで可視化できる「スコアリング機能」も利用が可能。
自身のチェックインした店舗やイベント、チャレンジなどの選択履歴から、自分のサステナブル行動傾向を把握することができ、行動のスイッチ具合の把握や今後の行動の参考に役立てていただけます。


【メンバー紹介】

ここで、slowzを形作るメンバーを紹介します。

田中 滉大
slowzプロデューサー
1992年生まれ。早稲田大学卒/イタリア・ヴェニス国際大学修了
都内デジタルエージェンシーに入社し、国内外の大手クライアントや地方自治体に対するメディアソリューション事業に従事。その後、建築クリエイター集団NoMaDoSにCSOとして参加。
「地球への非暴力・不服従」をコンセプトとして、都市建築のサステナビリティとレジリエンス性を共存させる「人工タンパク質でつくる建築」のアイデアを企画・プロデュースし、LEXUS DESIGN AWARDショートリストに選出される。
ニューノーマル時代における、持続可能な選択肢の創出と都市レベルでの実践をつなぐサービスとして、サステナブルプラットフォーム「slowz」を開発中。画像8

 花岡 里仲
事業戦略/ マーケティング

コンサルティングファーム2社を経て、現在IT企業にて

企画に携わる。元米国副大統領アル・ゴア氏が主催する環境保護団体

CLIMATE REALITY LEADERSHIP CORPSメンバー。画像14

西田 沙妃
建築デザイナー/コミュニケーションマネージャー

1986年生まれ。神戸芸術工科大学大学院にて主に環境建築やシミュレーションを学び、卒業後は建築設計や研究をメインに、6年ほど建築修行。2020年3月NoMaDoS環境設計部に入社。建築にも環境にも偏らない、複層的な思想や行動を目指して活動を行う。画像13



神岡 真拓

グラフィックデザイナー
大学卒業後、デザイン会社にてグラフィックデザイナーを経て2020年独立。
複雑な意味や感覚をひとつの造形に濃縮するデザインを得意とし、CI/VI/ロゴを専門分野に活動中。


寺澤 直道
UI/UXデザイナー
1995年生まれ。東京都立大学大学院システムデザイン学部在学中。高等専門学校で建築学を学んだのち、首都大学東京(現・東京都立大学)に編入し、現在は主にサービスデザインや人間中心設計を専攻する。株式会社NoMaDoSのインターン生としてslowzの開発メンバーに加入。「良いものをより良いかたちで人の手に届ける」をテーマに、体験設計に取り組んでいる。

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都市/情報領域への活動の広がり

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slowzは、「当たり前に無理のない都市と生活をつくりたい」という理念のものと集まったメンバーによって運営されます。
その理念に従い、slowzは人々の行動変化を促すアプリ事業に加え、アプリを通して集積されたデータを元にしたシンクタンク事業・ソリューション事業も今後展開予定です。
建築・デザイン・ブランディングといった多様なバックグランドを持ったメンバー一同で、これら3事業で集積されたナレッジを、「当たり前に無理のない」エコシステムとして循環させていきます。
今後、都市と生活の連動として、ハードウェア関連のプロダクトやサービス提供、外部シェアリングサービスとの連携・開発、EC機能開発なども検討予定です。


今後の予定

直近の予定は以下の通りです。
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2020年6月末:Ideas for goodとの共催イベントを開催
2020年7月〜9月 主催イベントを順次開催
2020年秋頃:アプリβ版リリース
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アプリβ版リリース後は、都内を中心のマップ対象エリア・プログラムを順次拡大予定です。
イベント情報はslowzのTwitter公式アカウントから発信予定です。

▼Twitter URL                                                      https://twitter.com/slowz00885704

連絡先:
slowz.nomados@gmail.com
問い合わせ担当
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