１００％成果を出すのがプロ？クライアントの成果にどこまで責任を持てばいいのか。
中野丈矢です。
個人でビジネスをなさってる人、特に「人づくり（カウンセラー・コーチング・セラピスト・講師業）」として活動してる人が悩むポイントの一つに、
「クライアントの成果には１００％のお約束（オファー）ができないとプロではないのか？」ということ。
クライアントに成果を出してもらえなかった場合、「クレームになるのでは？」と考えてしまうだけで、せっかくのサービスをリリースできないもの。
それだけでなく、クライアントを想う気持ちが強いからこそ、「ちゃんと成果を出さないといけない」と強い責任感を感じるのではないでしょうか。
お金をもらってるからこそ、クライアントの成果には向き合うべき。ですが、どこまで責任を持てば良いのか？というラインさえ決めておけば、クレームには絶対に繋がらずむしろ感謝されますよ。
約束できるラインを決めて伝える
ビジネスやっていると「ベネフィットを伝えよ」と教わります。ベネフィット（お客さんが欲しい未来）を伝えることで、お客さんがあなたの商品を買うことで得られる未来をわかってもらえるから、です。
また、セールスレターの勉強をしていけば、「強い言葉ではっきりと書きましょう」と書かれています。強い言葉じゃければ伝わらないし、曖昧な言葉よりハッキリとした言葉の方が断然いい。
けれど、「効果効能をはっきり書くとオーバートークになって、クレームにならないのか？」と考えてしまいます。
例えば、ダイエットなんかでも「”絶対”に痩せます」と伝えられるかどうかだと思うのですが、ダイエットでも英語でもコーチングでも、本人の熱量次第なところもあるはずです。
仮にダイエットしてる人でも、トレーニング中はしっかりやっていても、家に帰ればビールにポテトチップスでは何の効果もありません。むしろ、体重は増えていくばかり。
英語コーチングでも、コーチング中はしっかり受けていても、宿題はやらないし、そもそもテキストすら開こうとしない人へ、「自分の教え方が悪かったのだ」と気落ちする必要は一切ないのです。
本人の熱量次第なところと、そうでないところのラインをはっきりと決めておかなくてはいけません。いわゆる「課題の分離」というもので、相手の課題と自分の課題とで分けて考えておくべきです。
自分の課題というのは、約束できるラインを決めて伝えておくということ。あらかじめ伝えておけば、クレームになることはありません。
クレームにならないオファーの伝え方
例えば、僕の場合は、
＜約束できるライン＞
・選ばれるまでの地図を渡す
＜相手次第のライン＞
・僕から受け取った地図を手に「やるかどうか」。
ということになりますね。
「馬を水飲み場まで連れてはいけるが、水を飲むかどうかは馬次第」とも言い換えられますが、「本人がやるかどうか」というところは「僕の課題ではない」ということになります。
もちろん、背中を押したり、自然と行動できるようメンタリングは行っていきますが、相手の課題にまで干渉してしまえばクライアントが成長する機会を失うからです。
「魚を与えるのか、魚の釣り方を教えるのか」という議論になってきますが、特に人づくりのしごとでは相手を依存ではなく自立・自律へと促していきます。
魚を与えてしまえば依存させてしまい、自分で魚を釣ろうとはせずお腹が空けば「また、ちょうだい」とやってきます。
しかし、魚の釣り方を教えれば「こうやって釣ればいいんだな」と釣れるようになります。
コミュニケーションをウリにする
「進研ゼミ」はご存知かと思いますが、元々は進研模試をメイン商材としてました。しかし、赤字が続いていて方向性を変えてみたところ、事業も好転していったのです。
では、どうしたのか？
それは、「親子のコミュニケーションをウリ」にしたんです。進研ゼミに入会すると「絶対に成績が上がります」とは書かれていません。そうではなく、赤ペン先生による添削で、親子の会話が増えていき、勉強への意欲が増していくのが、進研ゼミのウリだからです。
僕は４年間、ジムに通っています。ジムに通うことで体を鍛える人やダイエット目的で続ける人が大半だと思われています。しかし、実際にジム内では、痩せてない人もいます（笑）ジムを続ける目的が痩せることではなく、トレーナーや他の会員とコミュニケーションを楽しむというポイントにあるからです。それくらい魅力的なトレーナーさんがいるということになりますね。
クライアントの成果にどこまで責任を持てばいい？というテーマでお伝えしてきました。
・約束できるラインを決めて伝える
・コミュニケーションをウリにする
ということでしたね。
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