見出し画像

彼氏バリアが破れなかった話。【僕が恋愛下手な理由】

臆病な自分は、完全なる負け犬だと思う。

でも世間は草食系男子ってよく言うし、

別に僕だって一般的な男性の1人のはず。

過去を悔やんでるわけじゃない。

でも、パラレルワールドがあったら、

違う道を歩んでみたいと思うだけで・・・。

画像1

7年前のこと。

これはニコニコ動画系の音声アプリ「ニコルソン」での僕の甘酸っぱい思い出。当時「ニコルソン」は画期的なスマホアプリだった。

SNS系の音声コミュニケーションアプリ、今でいうnanaやLisPon、ツイキャスのようなやつ。

画像2

クローズドワールドとでも言うんだろうか。TwitterやLINEを併用して、ユーザー同士は深い繋がりを築いていた。

そこで僕らは出会った。

僕らは互いを「親友」と呼んでいた。


出会い系アプリではないけど、そうやって使ってる人も確かにいたアプリだった。
でも、2013年5月31日にそのアプリは終わりを告げた。

アプリの終焉が発覚した5月、僕らニコルユーザーは盛んにオフ会をしていた。二度と会えないかもしれないという不安を払拭するために、僕もたくさんの人と現実世界で会った。

※オフ会とは、ネットで出会った人が現実世界で実際に会うこと。

親友の彼女は大阪に住んでいた。あるグループ内ではちょっとだけ知られていた僕は、よく誘われて、しょっちゅう大阪でオフ会に参加していた。

大阪に行くたびに、僕はからかうように彼女に事後報告していた。

画像3

その時、彼女は僕に会いたがってたけど、僕は逃げるように彼女に内緒で大阪に行っていた。なぜかというと・・・

当時から、彼女には彼氏がいた。

その相手を気遣って、僕はずっと会わないようにしていた。

画像4

彼女が冗談?で旅行に誘ってくれても、いつもそっけなく冗談で返す僕。お前、彼氏いるくせにって思いながら、あんまりそれは口にしないようにしていた。

たくさんの会話があったからこそ、相手の嫌なこと、心地いいこと、楽しいこと、バカしたいタイミング、悲しいことがあったときがなんとなくわかった。

僕は女性からの好意を受け流す癖があって、何言われてもスルーして次の会話につなげるようにしていた。それでも、それが僕なりの相手への思いやりのつもりだった。

また、卑屈にも何も持たない僕なんかが恋人にはなれない、って常々思っていた。

だから、嬉しい言葉を貰ってニヤけてても、「やめとけ」とか「そっか」とか面白味のない言葉ばかり発していた。

画像5

そうなると相手も強気で言いたい放題になるわけで。でも、所詮はネット。どうやっても触れることはできないし、お互いの本当の顔を見ることもない。

相手の子は、よく僕に「死ね!」って言ってた。賛否両論あるんだろうけど、その言葉は言葉通りではない。僕と相手だけが理解できるコミュニケーションの1つだった。

時折ツンデレのように発する僕への評価も例のごとく「わろたwww」で誤魔化していた。真剣に受け取る気ねーよ、って何度跳ね返したかわからない。

画像6

もしかしたら相手の子は、それにちゃんと反応してほしかったのかもしれない。でも、それはできなかった。


僕の信条に、彼氏持ちの女の子へは好意を示してはいけないってものがある。

だから、何千回と繰り返された会話上で数回、普通の会話っぽく返してたのが「嬉しい」とか「スクショした」って言葉になっていた。

何か一緒にしたいって言われても、相手のパートナーに失礼だから、と頭の中で考えてすべて聞き流していた。だって、もし僕の彼女がそうしてたら絶対に嫌だから。あくまでストレス発散相手に徹していた。お互いの。

画像7

それでも相手とのやり取りを止められなかったのも僕の甘さだと思う。ひたすら、待って、いつかチャンスが来たらいいなとずっと機会を伺っていた。

そんなものは自分で手繰り寄せるものなのに。


相手も僕が「友だち」の境界線を張っていることに気がついていたと思う。嫌いとかじゃないこともよくわかってくれていた。

お互いの恋愛観に関してもよく話していた。よく似たもの同士であったから、よく気が合うなって笑い合っていた。僕は自分から告白したことがなくて、強い押しに弱い。相手も、誰かから告白されて付き合うことになるタイプの子だった。

実は当時、その子が付き合っていた彼氏と付き合うときにも、恋愛相談を受けたりしていた。それを後押ししたのが僕自身なのだから、余計その関係を崩しちゃいけないとも思っていた。

画像8

「あのさ、ネットの遠距離恋愛は恋人じゃないんかな」

確か、そんな風な相談の持ちかけ方だった。それで「告白された」って付け加えてきた。告白してきた人が、そうやって言ってきたらしい。

僕はそれに「身近で会える方が恋人っぽいだろ」と自分を重ねて返していた。「正しいよ、その人は」と。

遠距離恋愛。それもネットのほぼ文字だけの関係。正直、ほんとはそれもいいんじゃないかなと思う。

それでももし、2人気になる相手がいて、それが近くと遠くの2パターンだったら、近くにいて頻繁に会えるほうが守ってもらえる気がしたから。

断っておくが、この2人の気になる相手にこの時は僕はまったく含まれていなかった。それに、僕もその時はそんな意識はまだ芽生えてなかったと思う。たぶん。


これだけスクショを撮っていたのに、僕がこの感情に気がついたのはだいぶ後のことだった。ほんとに情けない。

この子は気楽に何でも言いたいことが言えるLINEの僕との個人チャットをたいそう気に入っていた。本当に、何でも話していた。ここでは書けないような体験のことも。

僕はそれが嬉しくて、時には真剣に、時にはてきとうに返答していた。

基本、頭をまったく使わないまま、思いのままの言葉をすぐ返していたのも、お互い様だった。瞬間的に動いた指のまま、消さずに送って笑いあえるのだから、それがとても幸せだった。

画像9

裏表のない正直な子だと思った。というか僕が裏しか見ていなかったのかもしれない。本音を常に見ていた気がする。

彼氏がめちゃカッコいいとか、いちゃいちゃの話とか、ハグの話題とかは、なんだか胸がもやもやしてたけれど、それは気がつかれてなかったと信じたい。

誰かに言えないことが言える、不思議な空間だったのかもしれない。その空間は、基本ふざけていて、世の中とかけ離れた意味をなさない話題で溢れていた。

ノリが良くテンションもとても高くて、それでいて楽しいに満ちていた。

画像10

ところが、彼女はある日アカウントを消した。僕は詮索もしなかったので相手から教えてもらわなきゃ何も知ることができなかった。何故だったかは今でもわからない。

この画像のあたりから、僕らは薄々、この関係が永続的でないことに気が付き始めていた。

僕は大学4年生で卒論研究やら、大学院へ出張して研究してたり、教員免許を取得するために研修してたりして、色々忙しい時期でもあった。

ちょうどニコルソンのアプリも無くなって、LINEやTwitterでみんながざわざわし始めていたときである。

・・・今見返すと当時の僕のLINEのホーム投稿には60個コメントがついたりしていた。ニコルソンユーザーからのコメントは今のTwitterのリプより多くて驚く。

それくらい、みんなと深く繋がっていたのだけれど、みんな「共通言語」が無くなっていって、次第に離れ離れになっていた。

もちろん、僕ら2人の話題もそういったものが増えていった。

画像11

彼氏がいるこの子の言う「すき」は、男性としてのものではないと信じたい。とはいっても、僕の心の底では、その答えは違うといつも否定している。

僕はみんなの前では今のTwitterと全く同じく、明るい振る舞いをしていた。けれど、心を通わせきった相手には顔文字も絵文字も使わなかった。言葉も、くだけたものばかりになった。

それでも、いつもの表の僕も本当の僕の姿だ。嬉しいときには「わーいっ!」と喜ぶし、くるくると回るみかんの顔文字が表現する心情はそのまま。

彼女はそれを認めてくれた上で、こうして心を通わせてくれていた。

画像12

誰より先に、僕に返信をくれて、お互いのこと「腐れ縁」と言って。これが短い、ほんの短い1年にも満たないような思い出になるとも知らずに。

けど結局、何事も終わらないことなんてないわけで。


そんな短い時間でも、僕にとって、本当に濃密だった。

この子と僕がこうして会話を始めたのはおそらく2012年の12月あたり。僕は自分の性別すら隠して「ピノ」とかいう偽名でこの子と会話をしたのを覚えている。

頻度が上がったのはそれ以降、僕の病み期混じりのときのようだ。

僕はこの子の前では、基本的に、常にかなり強気だったと思う。しっかりしなきゃ、と強く見せていた。好かれたいとかそうじゃなくて、ただかっこ悪い自分を見せたくなくて。

しばらく、バカみたいな会話をしていたら、気が合ったような感じなのだと思う。ふざけて遊んでたら、なんかイイやつだ。みたいな。

お互いにそう思って、色々相談したり、電話したりしていた。

僕も相手を意識するまで2ヶ月くらいかかっていたと思う。ほんとに、ほぼ毎日、連絡し合ってた日々もあった。

そんな僕らの軸はニコルソンというアプリだった。

画像13

僕は残念ながらこの子とネットで出会ったとき、フォローしたときのことは何も覚えていない。実はなんで、この子が僕にフォローされたのが嬉しかったのかもよくわかっていない。

当時、ちょっとだけ人に知られてたりしたからだろうか。今ではそんなこと関係ないけれど。

本人が今見たら顔から火でも吹き出すんじゃないだろうかという画像も多い。一時、彼女は毎日の予定を僕に教えてくれていた。

これは、おそらく僕が頻繁にオフ会をしていた頃だ。

画像14

なんで、パートナーがいるのに寂しくなるんだろう?と思っていた。

それは遂に最後まで確認することができなかった。

画像15

誕生日おめでとうも何もない関係。そんなのもむしろ面倒くさいくらいのイメージだった。のくせに、こいつは僕が誕生日を覚えていないと寂しがっていた。

今見返すと、これは結構な誕生日プレゼントの言葉だと気がつく。あいつはきっとそんなつもり、なかったかもしれないけど。

こいつの言う「パトの世界」は「ニコルユーザーの世界」なわけがない。

僕自身の人生に、こいつが居なくても幸せかどうか、と言っていたと思いたい。僕こそが大馬鹿者だったから、きっとこの返事はスルーしてたんじゃないかと思う。これくらい返事してもよかったと今になって後悔しても遅すぎる、けど。

ちょうど7年くらい前の返事を今ここで言うんなら。

そんなことはないぞ、だ。

でも、お相手がいたから、僕は完全に身を引いた。

しばらくして、対抗するかのように、軽率な行動も、取った。

画像16

避けまくっていたから、あっちからは何度も会いに来ると言ってきた。それでも、僕は一切受け入れなかった。絶対に会わない、と断言していた。

ほんとに男女の親友だったら会うべきだったかもしれない。

けれども、もし会ってしまったら自分の感情を抑えられる自信がなくて、そんなこと許せなくて「来るな」と強く押し返していた。

僕は彼女の幼馴染ともとても仲がよかった。その幼馴染の子とは、ここまで親しくないにせよ、とても平和に過ごせていた。だから、この女の子は二人でなら会えると思ったのかも知れない。

だけれど僕の信念はそんなに甘くない。僕は誰かと二人組で来ようが集団でのパーティだろうが徹底して彼女を避けた。同じイベントには参加しないし、来ることを察知したらあらゆる手段を使って逃げていた。

そして、嫌がらせレベルで「お前が来るなら僕は行かない」と送っていた。すごく、悲しそうな雰囲気を感じ取れても、心を鬼にしてそう返事をすると誓っていた。

パートナーとヒビが入ってはいけないから、と。それが彼女の幸せだと今でも思っている。僕が、もっとこんな頑固じゃなかったら、この時、会えていたと思う。

僕は、ずっと逆だと思っていた。「アイツの現実世界には、パトという人間は必要ない」本気でそう考えていた。だって、幸せになるのに、恋人以外の異性の部外者なんて必要ない。

僕はあくまで、電子のキャラクター「パトみかん」に徹した。

画像17

でもだからこそ、「友だち」ポジションでずっといて欲しいという言葉は僕にとって死ぬほど嬉しかった。二時間、一生懸命探すくらい。

そして、お互いそういう意味での特別な感情を持っていたと思う。

画像18

当時これは何を話していたのかも定かではないけれど、僕だけにしか話していないその事実が嬉しかったんだと思う。ここしか切り取ってない、僕もガキんちょだった。


かつて送ってきたメッセージで記憶に残っているものが2つある。スクショしていなかったのは、流出したらいけないと感じていたのだろうか。

「もし、私がお前と付き合ったらさ、」

時折、彼女はそんなこと言っていた。「そんなことありえない」って僕は返すのが定番で、そこに「そんなのわかんないだろ!」って怒って返されていた。

・・・知ってるよ。人生何があるかわからないもの。それでも、現在を大切にしない者に、きっと幸せな未来はない。僕はその未来図の想像をさせないようにしていた。

「この人生でお前と一緒になるパターンなんて絶対ないよ」ってかなり冷たい言葉を返していたような気がする。

何回か、こんなやり取りをしたと思う。

そこで「付き合ったら楽しいだろうなw」って返してたら、別れるのを望んでいるように思われる。そう思われないように、異性として興味がないという姿勢を示し続けていた。

親友だとしても、そういった会話が苦手なのは、僕だった。

そのせいか、すごく頭の悪いやり取りが、はかどっていた。

画像19
画像20

僕らの会話は主にこんな意味のない「きちがい」の会話ばかりだった。そういう意味で、相手にキチガイの称号をつけていた。

本当に、相当頭の悪い会話をしていた。到底、知性をもった人間とは思えないような。

画像21
画像22

このときのノリは勢いだけで、なんか返してたら二人で爆笑してたものだろうと思う。そのときのテンションだけは何度でもすぐ蘇ってくる。なんというか、これが僕の本性のような気もする。

ニコルソンで出来た、男性の一生モノの親友は、この僕の様子にかなり呆れていた。

でも、これが僕らのストレス発散だった。誰にも理解できないかもしれないけど、確かにそうだった。すごくしょーもない、無害な会話。僕らは電波のような何かが通じ合っていた。


そうやって、浮かれてたのは僕だけかもしれない。

一方的に、勝手に、恋愛経験のない僕は、こうした「まるで恋人みたいな会話」を楽しんでいたのかもしれない。

画像23

そう思うと、自分の発言は最高にかっこ悪い。めちゃくちゃかっこ悪い。きっと、未来なんてどうでもよかったんだと思う。

僕は、この瞬間をずっと味わっていたかった。

画像24

この会話の後から、普通に通話できるようになったのも覚えてる。卒論の実験途中に抜け出して、電話をしていた。なんか彼氏の話とかされたような気もするけど。

画像にある「笑い事じゃない気がしてきた」と送ったときの心情は今も思い出せる。いきなり、電話してしまった。相手に嫌われないか、嫌だと思われないか、ってかなり僕は焦っていた。やめろって本気で言われないか、ドキドキしていた。

相手も電話をかけ返してきたときに何かをやっちゃった感があった。それに僕はかなり安堵していた。

相手と1対1で通話するって当時は何か特別なことに思えていた。僕らはLINE世代。声と声で感情を伝え合うほうがハードルが高かった。

音声アプリ、ニコルソンも基本的に1対複数のラジオ番組形式か、メッセージボイスを送るしかできなかった。

誰にも公開されないで、1人の相手と話すためだけに通話するのは、僕にとって、とても特別なことだった。それも、意識している相手なんだから余計にだ。

画像25

このときには、もう出会ってからかなりの時間が経過していた。たぶん、2013年8月24日のオフ会のことだと思う。

あのときは、僕には友だちがたくさんいて、情報網が張ってあったから誰が来るとかすぐわかる体制だった。彼女がバイトか何かで17時以降は帰らなきゃいけないのも、知っていた。

すごく意地悪だったかもしれない。
そして、これが最後のチャンスだった。

これでいいんだ、と思いながらも実はかなり葛藤していた。

きっとあいつも、彼氏がいたから、集団で会う口実でしか会えない立場だったんだと思う。遠回しに「来るな」と言ったことが伝わって、結局僕は17時前からオフ会に参加していた。そして、あいつは来なかった。

こうやって、何度、嫌な気持ちにさせたんだろうか。

でも、時間とともにそういう気持ちが風化することも知ってたし、彼氏さんがきっとなんとかしてくれると思った。

その辺から、Twitterでもこの子をミュートにして、僕は相手を見ないようにし始めた。

画像26

もう一つ、彼女から送られてきたメッセージで何回かあったやり取りで、忘れられないものがこれだ。

「誰か1人だけでいいから、僕は好かれたいんだ」と僕はよく言っていた。言い換えると、「恋人といえる存在が欲しい」だった。

それはこいつもよくよく分かってくれていた。何度も同じ会話で出てきた「私はそいつにはなれない」というフレーズが今、僕の胸深くに突き刺さる。

もし、その言葉の意味が…


僕は誰かの幸せを奪いたくなかった。

あくまでこいつも話を聞くことに徹してくれていた。僕が露骨に会うのを嫌がるし、好意に関することはことごとく跳ね除けていたから。

皮肉な話だと思う。

一番正直に、話していたはずの相手には本音を話すことは最後までなかった。それは、なんとなく相手も一緒なんだと、僕の勘が言っているのがまたとても悲しかった。

画像27

特に、感性がとてもよく似ていた。僕自身がいなくなっても、ネットの知り合いには何も影響しないということが、とても切なかった。あの時はそれが、どこか辛くて、僕は泣いていた。またそれに応えて、彼女は長い長文を送ってくれていた。

おなじ時代に生まれてこれただけでよかったんだと思う

今でもその言葉は、僕の心の支えになっている。

この時の気持ちなんてこいつは1ミリも思い出せないだろう。僕みたいにこんな7年間もしつこくスクショを保存なんてしていないだろうし。

・・・でも、むしろ、それでいいと思う。

過去にいつまでも捕らわれていることほど、辛いことはないから。きっと今も、彼女は前を向いて生きているんだろう。

彼女には夢があった。そのために今も直向きに頑張っているのだと思う。そのきっかけの出来事に携われただけで、僕は嬉しく思っている。

そして、いつかその活躍を、耳にするのを僕は楽しみにしている。

画像28



もうお互いに関わってなくても、ふとした時には思い出せる。

僕は彼女の幸せを今でも願ってる。



序章

かつて、電子キャラクターのみかんがいた。

自分から惚れた初めての相手が彼氏持ちで、しかもネットの世界で知り合った相手だった。

臆病な彼は、奪うこともできず、SNSの世界から出てこれないままその子との連絡を絶ったのだった。

そして、彼はその思いを忘れようと、直後に他の女性と付き合うこととなる。

それも、自分が絶対にしたくなかった、大切な友人の恋人を奪う形で・・・。

けれどそれはまた、別の物語。

みかんは長く続かない夢を見て、今も何かを探している。


ネット恋愛について

7年ぶりにみかんの姿に戻って、こんなことを思い出してしまいました。くだらない、草食系男子の恋愛価値観です。

僕みたいに一歩を踏み出せない人も、今多いんじゃないかなって思います。

失敗してでもいいから挑戦しろ、とかよく聞くけど、それがものすごく怖いのを僕は知っています。結局、最後まで踏み出せない君は、きっと僕と同じ後悔を背負って生きていくことになると思います。

でもこれは後悔?と呼ぶのでしょうか。そのまま彼女が幸せだったらそれでいいと願うのも本心です。自分のしたことが合ってたのか合ってなかったのかなんて、当事者の僕しかジャッジできないことでしょう。自分が満足してたら、それでいい気もします。

でも、もしタイムスリップできたのなら、僕はきっと彼女に会いに行くと思います。そこで、できることを尽くしてみたいです。

これが、1つの答えなんでしょうね。

彼女が僕をどう思ってるとか、結局最後まで関係ないみたいです。僕は僕の感情のワガママのことしか考えれない。それって、相手の気持ちを思い遣れてるっていうのかな?

僕は、人の感情を奥深くまで察知しようとしてしまいます。たとえ文字の上でも、何か感じ取っています。それに呼応して返事する癖が少し、ついています。それで心地いいと思ってくれる相手は、本当にありがたい存在です。

今はもう、ここまで来てしまって当時の価値観とは違う点もたくさんありますけど。でも、この経験ができてとてもよかったと思っています。

こうして文字に起こしたのは、自分への戒めと、他の同じ頑固者たちに対して一石を投じてみたかったのです。

これから更にSNSやネット文化は発達するでしょう。スマホの黎明期で、僕が学生のときに経験した「ネット恋愛」は今や普通のものになってきました。

当時はマッチングアプリもまともなのがありませんでした。ここでの話はスマホアプリゲームとかの恋愛の前身みたいなものだと思います。

あんまり積極的に会うのは僕は好きじゃないけど、お互いが会いたいと思ったら素直に会ってみるのもいいと思います。ただし、事件とかは起こさない前提でね。

ネット恋愛が自由に語れる時代になった今、僕はこうして当時の密かな自分の思いを公開しようと思ったわけです。何の役にも立たないかも知れないけど、今の男性はこういう人も多いって少しでも、理解してもらえるかも知れないですし。

この片思いは、相手からでなく、自分からこの人だって思えた人生初の経験だったんです。だから、この気持は大事にしていきたいです。すっごく女々しくてダサい男の情けない内情のような気もしますが。

片思い、だったんだよな…。

もし、人生で二人目のそういう人が現れたら、次は容赦なくいくつもりです。きっと。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?