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音楽は免疫系に良い影響を与える。【これからの免疫力を高める習慣12】

薬やサプリメントだけに頼らず、お金のかからない「習慣」によって、病気になりにくい、免疫力を高める生き方、今から始めてみませんか?

前回までは、深くゆっくりとした呼吸を心がけることが免疫力アップにつながるということについて述べました。

免疫力を高めるための習慣といえば、一般的に食事や運動などが挙げられますが、実は「音楽」をうまく活用することも、免疫力を上げるというよりはストレスによる低下を防ぐために、有効であると考えられます。

かくいう私自身、これまで孤独感に苛まれたり、心理的なストレスで落ち込んでいたりした時や体調が優れない時、疲れすぎて何もやる気が起きない時など、<音楽>を聴くことで気分が変わり、そのことでかなり(精神的に)救われてきたように思います。

もちろん私だけではなく、解決が難しい大きな問題に直面して精神的につらい時期に、自分の好きな音楽をかけることで、本当に深刻な事態には陥らずにどうにか難局を乗り越えられたという方も多いのではないでしょうか?

好きな音楽を聴くことはストレスの解消へとつながる。

とはいうものの、私自身、小学校や中学校で学ぶ「音楽」は、楽器をうまく演奏出来なかったり、音痴であったりしたという理由から、決して好きにはなれませんでしたし、学校教育によって音楽に対して劣等感を抱えることになりました。

ちなみに中学生や大学生くらいまでは主に邦楽を聴いていましたが、社会人になると洋楽やクラシック音楽に関心を持つようになりました。

しかしある時期から脳と心を癒すことが目的で女性ヴォーカルの歌声やヒーリング・ミュージックばかりを聴くようになり、現在は、ピアノやヴァイオリンやチェロ、クリスタルボウルやシンギングボウル、音叉といった楽器が奏でる「音」の響きや、川のせせらぎ音や波の音など、自然音に耳を傾けることが多くなりました。

つまり学校の「音楽」は苦手でしたが、今は文字通り、「」を「楽しむ」ことが生活の一部になっているのです。

そしてそのことで生きる歓びが与えられているのです。


では「音楽」と「健康」にはどのような関係があるのでしょうか?

たとえばベルゲン大学のステファン・ケルシュ教授は、『最高の体調をつくる音楽の活用法』(大山雅也 訳)のなかで、

音楽は感情や気分、そして思考さえも変えられる。音楽を使うと、脳内のさまざまな活動に影響を与えて、体の自然治癒を自ら阻まないようにできる。苦境や危機のさなかに音楽を聴き、すぐに完全なリラックスや幸福感が得られなかったとしても、ほんの少し脳や体に化学的な影響を及ぼせたら、それは役立つ。

としています。また、

 たとえ危機のどん底にあっても、元気の出る音楽を聴けば、心を明るくする伝達物質の分子がひとつくらいはどうしたって分泌される。1個が分泌されたなら、1000個がそれに続くのはたやすいことだ。そうすれば自律神経やホルモン分泌に影響が及び、ひいては器官と免疫系が活性化される。

とも述べています。


ステファン・ケルシュ『最高の体調をつくる音楽の活用法』(大山雅也 訳 大黒達也 日本版監修 YAMAHA)
ステファン・ケルシュ『最高の体調をつくる音楽の活用法』(大山雅也 訳 大黒達也 日本版監修 YAMAHA)


そして肝心の免疫系に対して音楽はどのような影響を与えるのかといえば、ケルシュ教授は、

「ポジティブな感情とネガティブな感情、それによるポジティブなストレスとネガティブなストレス—―これらは免疫系にも常に影響を与える」

とし、

「音楽研究でもっとも頻繁に測定されている免疫パラメーターは、抗体の免疫グロブリンAだ」としています。

そしてケルシュ教授自身やグンター・クロイツ氏らの、音楽を奏でたり聴いたり歌を歌ったりするときに免疫グロブリンの増加が観察されたという研究から、

能動的であれ受動的であれ、音楽体験によってポジティブな気分が喚起される(さらにはネガティブなストレスの解消も促されるかもしれない)と、免疫系に良い影響を与え、血液中の抗体は増えるということだ。

と結論付けています。

つまり音楽を聴いたり、自分で歌ったり楽器を演奏したりすることで気分が好い方向に変わり、また免疫系にも良い影響が与えられることは十分考えられるのです。


次回へと続きます😊

ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます😊



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