「一季」ⅶ.歳末に走る去る
不平等と不条理の絶妙かつ曖昧な均衡によって日本人独特の集団心理は突き動かされ人々は迎合したがる。これに対して反逆的,反抗的,対抗的,非従順的行動を取るものならある種の組織,集団,コミュニティによって構築された何か、アダム・スミスの言葉を借りれば見えざる手によって排除ないしは排斥,排他されるのである。そう考えると、日本人という物質,物体,人物,動物,逸物は非常に奇なる存在だ。なぜ奇かはここでは説明しない。
そんな日本人は十二月を師走と呼んだそうだ。法師が走ることから由来し