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夜間時事2021年2月22日

今日の気になる日本経済新聞の記事と蔵書から1冊書籍を紹介をする。

■日本経済新聞

気になるのは、昨年末に米証券取引所ナスダックが上場企業(同市場)の取締役のうち、少なくとも2人は多様性に配慮した人員にすることを求めると発表していることだ。この動きは、多様性のある取締役会をもつ企業ほど、財務成績や企業統治に優れているとする20件以上の学術研究を反映したものとのこと。ここで注目したいのは企業における多様性とはいったいなんたるか?という点だ。考えるに、異なるバックグラウンドを持つ従業員が同じ方向性(企業理念,共通の指針,経営計画,倫理等)に基づいていることを多様性というのではないだろうか。つまり、異なるバックグラウンドを持つ従業員がいるだけでは不十分である。そうした従業員の集まりは企業ではなく、個人事業主の組合である。引き続き、米市場の動向に注視したい。

今後、事業者は「217円(税込み)」、あるいは単に「217円」などと表示する必要がある。事業者が違反しても罰則はないものの、事業者が法を無視して税抜き価格表示を続け、消費税分を安く見せようとした場合、社会的批判を受ける可能性が高い。注意点として、端数処理をどうするか。差し替えがすべてにおいて(ECサイト,店頭価格,店員の理解など)しっかり行われ、情報に差が出ないようにどう対応するかといったところにありそうだ。

ポイントは、案件ごとに雇用契約することで、人材を適切に派遣できる専門集団には知見が集まる、また発注側には固定費がかからない点も魅力ということだ。つまり、受注側のGoodpatchは18年からリモートチームを組織し、需要に応じ賃金を払い、変動費(固定費がかからない)で対応している。財務上の取り組みとして、固定費を圧縮する,固定費が少なくなるような取り組みは大切だ。専門知識・技能をもった人材のフローをうまく作れた同社の仕組みは、しっかりと財務へも反映されている(リモートの20年の売上高は全体の2割)。こうした取り組みと企業収益がリンクしていることは企業として重要な側面やもしれない。

■推薦図書

ヤマザキマリ,ととり・みき(2013~)『プリニウス1巻~10巻』新潮社

Push Point
①数千以上の文献,伝聞を中心に全37巻にまとめられたローマ帝国の軍人大プリニウス(77年)『博物誌(Naturalis historia)』がベース。
└ルネサンス時代、イスラム文化経由で再帰したギリシア・ローマの文献として、また科学技術史にまつわる網羅性の高い書物として人気を博す。
②古代ローマ時代、つまり神話がまだまだ信じられていた時代がテーマゆえに、半魚人やユニコーンなど空想生物も登場し、当時の創造力の深さに触れられる。
③さほど難しく書かれていない。エンタメ感覚で古代ローマ,ローマ時代の教養を学べる。

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