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ヘルダーリンとベートーヴェン
2020年にアメリカのインディアナポリス交響楽団は、フランスの作曲家、ギョーム・コネッソンにベートーヴェンの生誕250年を記念して「第九交響曲と対になるような新作」を依頼した。コネッソンは、ドイツの詩人フリードリヒ・ヘルダーリンの詩をテキストとする合唱曲「Heiterkeit」を作曲し、インディアナポリス交響楽団のマエストロ、クシシュトフ・ウルバンスキーに献呈した。「Heiterkeit」は20
もっとみる作曲家34人のスターバト・マーテル
スターバト・マーテル (Stabat Mater)は、13世紀に作られたカトリック教会の聖歌の1つである。Stabat mater dolorosa(悲しみの母は立っていた)で始まるこの詩は、わが子イエスが磔刑に処された際、十字架の傍らに立っていた母マリアが受けた悲しみを思う内容となっていて、中世ヨーロッパの詩の中でも極めて心を打つものの一つといわれている。中世から現代に至るまで、多くの作曲家が「
もっとみる「海の交響曲」ホイットマンを原詩を読む
はじめに
イギリスの作曲家、レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ(1872年10月12日-1958年8月26日)の「海の交響曲」は1903年に交響曲第1番として作曲が開始され、1910年10月12日にイギリスのリーズ音楽祭において作曲者自身の指揮によって初演された。ヴォーン・ウィリアムズは九つの交響曲を残しているが、歌詞が入った曲は「海の交響曲」だけである。歌詞はアメリカの詩人ウォルト・ホイットマン
Brahms Zigeunerlieder
Zigeunerlieder op. 103 Johannes Brahms (1833-1897)
大学に入った時、なんとなく音楽サークルに入りたいに思った(それまで音楽サークルなど一切入ったことが無かったにもかかわらず)。楽器ができなかったので、「合唱ならできるのではないか」と思った(中学高校が授業で合唱が無く、クラス対抗合唱コンクールも無い学校だったにも関わらず)。サークルの勧誘案内を見
Over the Rainbow
エドガー・イップ・ハーバーグ作詞、ハロルド・アーレン作曲
三善晃編曲
「Over the Rainbow」
委嘱初演 1999年2月23日 合唱団「松江」'99演奏会
楽譜 2021年12月15日 混声合唱のための三善晃合唱曲選(音楽之友社)
Over the Raibow(虹の彼方に)は1939年のMGM制作のミュージカル映画「オズの魔法使」の劇中歌で、1939年のアカデミー歌曲賞を受賞
ベルシャザールの饗宴の歌詞を読みながら
2022年5月21日、22日に東京交響楽団・東響コーラスはウィリアム・ウォルトンの「ベルシャザールの饗宴」を演奏します。
今回は「ベルシャザールの饗宴」の歌詞の背景を調べて、自分なりに考えたことをお伝えします。冒頭のトロンボーンに続き、聖書に登場する預言者イザヤが語り始めるところから始まります。
Thus spake Isaiah:
イザヤはかく語りき:
Thy sons that thou
「ベルシャザールの饗宴」の動画集
東京交響楽団・東響コーラスは2022年5月21日、22日の予定でウィリアム・ウォルトンの「ベルシャザールの饗宴」を演奏します。20世紀で最も優れた合唱作品ともいわれる「ベルシャザールの饗宴」の動画をまとめてみました。
アンドリュー・デイビスまずは1994年のアンドリュー・デイビス指揮。バリトンは若き日のブリン・ターフェルです。演奏時間34:16。
BBC Symphony Orchestra,