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Deportivo Alavésを見に行ったら、ホテルで選手と遭遇した話

こんにちは、しえです!いつもご覧いただきありがとうございます!

今回はサン・セバスチャンから足を伸ばしてお隣のビトリア=ガステイスまで出かけたお話を!

「Yo no tengo segundo equipo(私はふたつめのチームを持っていない)」

とは自分の好きなチームが一番で、それ以外は2番目も何もないという意が込められたスペイン語。Xでよく見かけます。

私はレアル・ソシエダ を応援していますが、この言葉に反して他にも好きなチームがあります。スペイン的に言うと「Me cae bien(好印象)」なチーム。

イアゴ・アスパスが王として君臨しているセルタや、セルヒオ・ラモスが今季復活したセビージャ、パンプローナのオサスナなんかそうですね。そのひとつに、Deportivo Alavés(デポルティーボ・アラベス)というチームがあります。

アラベスホームに行ってみることにした

32ユーロ。とっても見やすい席だった

デポルティーボ・アラベス、通称アラベス。

23/24シーズンにセグンダ(2部)からプリメラ(1部)に昇格してきたばかり、今季の目標は1部残留。1部と2部を頻繁に行ったり来たりするいわゆるエレベータークラブです。

久保建英選手が2度目のマジョルカ時代にお世話になった、ルイス・ガルシア・プラサが現在監督をつとめています。マジョルカでは成績不振で途中解任され、その後2部に落ちたアラベスの監督に就任、そして1年でプリメラに戻って来ました。私結構好きなんです、この監督。試合中すごいオーバーリアクションなの。

前回サッカー観戦旅行に出かけた際、アラベスの試合も見に行くことにしました。目的の試合はCopa del Reyのアラベス対レアル・ベティスです。

チケットはアラベスの公式ホームページから取り、ゴール裏の上の方で32ユーロ(約5000円)でした。

サン・セバスチャンからはバスで1時間ほど

きれいな街ですがめちゃ寒い

スペイン北部のバスク州はサン・セバスチャンのあるギプスコア県、ビトリア=ガステイスのあるアラバ県、そしてビルバオのあるビスカヤ県の3つ。どこからどこに移動するにもバスが便利です。

ビトリア=ガステイスはサン・セバスチャンの左下、ビルバオの右下に位置しており、バスク州の州都でもあります。

サン・セバスチャンのバスターミナルから1時間に1本ペースでバスが出ており、早いと1時間15分、途中寄り道をする路線のバスでも1時間45分ほどとご近所の街。片道12ユーロ(約1800円)であっという間に到着するので、サン・セバスチャンからの日帰り旅行にもおすすめです。

おしゃれなヨーロッパの街、ビトリア=ガステイス

サン・セバスチャンよりだいぶ都会

土地勘がなかったため、とりあえず街の中心にありアラベスホームのメンディソローサスタジアムから近いホテルを予約しました。booking.com経由で予約し、2人で1泊80ユーロ(13000円)となかなかお手頃価格です。

ビトリア=ガステイスはとっても洗練された都会で、バスターミナルも大きくきれい。乗車も簡単な路面電車が市内を走っています。

難なくホテルに到着した私と友人は、なんか警察もおって立派なホテルやな!さあ荷物置いてバルでも行こか!と考えていました。この時までは。

人生初の驚きで声も出ない体験

舞台はこちらのホテルです

チェックイン手続きが済んでエレベーターへと向かう私達の目の前を、ジャージを着た集団が通ります。ん?

見たことのある顔。知り合いじゃない。知り合いではないけれど、会ったこともないけれどよく知っている人。

アラベスの選手たちがホテル奥のミーティングルームのような場所から、次から次へと現れたんです。

役立たずのスペイン語

入り口。完全に後から気付いた

今季ラ・レアルから移籍して行ったゲバラ選手、ソラ選手、ゴロサベル選手や2年前に移籍して行ったグリディ選手など次々と知った選手が現れます。

談笑しながら階段を使って上がっていくアラベスの選手たち。えっ!と思った途端、まったく動けなくなりました。予想もしていない場所で推しに遭遇すると人って動けなくなるのね。

スペイン語なんてみじんも出てこなかった。Por favor(すみません)すら。名前を呼ぶこともできませんでした。

日本語でもなんでもいいから声を出せばよかったと今も少しは後悔していますが、そもそもこんな所で会えるなんて思ってもみなかったので幸運でした。

強がりです。声をかけたかった・・!!

泊まったホテルがスポンサーだった

こんな旗もあるのに全然見てなかった

なんでこんな所にいたのか?実は私たちが偶然宿泊を決めたホテルはアラベスのスポンサーでした。よく見たら試合中の看板にホテルの名前出てるわと、この後行くスタジアムで気が付きました。こちらのホテルです。

https://www.booking.com/hotel/es/ciudaddevitoria.ja.html

こんなチャンス二度とない、選手は逃したけどせめてガルシア監督に声をかけたい!と思いしばらく留まりましたが、その場では会えませんでした。

チームバスの見送りには成功!

バス来たけど誰もいない奇跡

このホテルに選手たちがいると分かったことで、私と友人はせめてバスの見送りはしようと決意。今日のベティス戦には絶対に勝ってほしかったので、直接応援したいのです。チームバスを見送る経験なんて、なかなかできないしね。

チームバスきたー!!

試合開始2時間くらい前になるとホテルの前に青色のバスが現れ、警察がうじゃうじゃ。もうすぐ出てくるでしょう!

それにしてもこんな街中のホテルに宿泊しているなんて驚きです。人のいなさにも驚き。チームバスってこんなにあっさり出かけて行くものなの?サポーターはスタジアム前にいるのかな。雨の日だったからかも。

周りを圧倒するサポーターのおじいちゃん

ちらほら・・

選手がもうすぐ出てくるな、という動きの時にアラベスサポーターのおじいちゃんが現れました。

このおじいちゃん、一人でイムノ(チームの応援歌)を歌ったり、「¡¡¡Aupa Deportivo Alavés!!!(がんばれアラベス!)」と叫んだりものすごくパワフル。

選手が出てきた際には「今日はお前の日だ!」「勝てる!勝てる!!」「ゴールを決めろ!シュートを止めろ!」「チャンピオン!!」と全身を使って声をかけており、横で思わず笑ってしまいました。声がでかいし熱すぎる。

こんな元気なおじいちゃん、日本で見たことがありません。傘を振り回して応援していました。

年配の観客も多いスペインサッカー

金網の向こう、怖すぎるベティコたち

スペインサッカーはおじいちゃんやおばあちゃんがスタジアムにいるのも特徴。年配のご夫婦はもちろん、おばあちゃんたちだけで観に来ている事も多く、サッカーが文化として根付いているんだなと感じられます。

ルイス・ガルシア・プラサ監督が出てきた時には私達も勇気を出して声をかけることができました!「ルイス!」と叫ぶとすっごい笑顔で手を振ってくれ、そのあまりの素敵さに驚愕。試合中あんなにキレ散らかしてるのに、イケオジでした。

おじいちゃんと独占状態でバスを見送り、目的は達成!大満足です。なんて運がいいんだ!ビトリア最高!

サポーターのおじいちゃんはバスを見送ったあと、スタジアム方面に歩いて行きました。間違いなく今から向かうのでしょう。サポーターの鑑です。

試合はアラベスの勝利!

ビトリア=ガステイスも美食の街

試合は見事アラベスの勝利!!

真横にアウェイ席があり、試合前から終わりまでベティコ(ベティスサポーター)たちがずっと大声で叫び続けていて「やばいサポーター感」が満載でした。アウェイにも関わらず名物のイムノ(チームの応援歌)も大合唱。一生に一度はベティスのイムノを生で聞きたいと思っていたため、ちょっと嬉しかったです。

予想外のできごとと、たくさんの幸運に恵まれたビトリア=ガステイスへの旅。この日のことは一生忘れません。

長い年月をかけて勉強しているスペイン語なのに、瞬発力が足りないなと実感。驚きの中でもぱっと言いたいことを言えるようになりたいものです。この経験を糧に、さらに精進しようとスペイン語を再度学び直し中!やっぱり推しの力は偉大です。

また見に行くよ、アラベス。一部残留決定おめでとう。


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