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消えた退職金問題

こんにちは。フリー編集の元塚Bです。
16年勤めた出版社を退職してフリーランスとなり、あっという間に1年が経過しました。
今回は、そんな私が抱える金銭問題を赤裸々に書きたく思います。


何とかなるさ

会社を辞める時、次の仕事は決まっていませんでした。
フリーになっても、編集の仕事はなんとか続けられるだろう。
そうして食いつなぎながら、元々やりたかった絵の道に再チャレンジしよう。
そんな、漠然とした志(?)だけがありました。
収入が不安定になることは、もちろん覚悟のうえ。
しかし、退職金がある!
だから、仮に明日から収入がゼロになろうとも、当面の間は生き延びられるはずだ。
そんな風にシミュレーションし、40歳を過ぎての、私のフリーランス人生はスタートしました。

な、何とかなるさ……

そして始まったのが、恐怖の税金、年金、保険の支払いです。
これまで給与から天引きされていた、これらの支払い。
当然のことながら、個人事業主は全て自分で手続きをし、自分で払わなくてはいけません。
恐ろしいのは、これらの支払額は、前年の給与を元に算出されている、ということ。
つまり、フリーランスになってほとんど収入がないにもかかわらず、会社員の時と同額、いや、むしろ会社負担がなくなった分、会社員時代よりも多額の支払いが発生するのです!
私はフリーランスになって以来、節約を心がけています。
服なんて1着も買っていないし、格安スマホに変えたし、毎日3食を自炊している。
生活費は会社員時代と比べてうんと抑えているにもかかわらず、税金、年金、保険の支払いで、バンバンお金が消えていく。
そしてとうとう、たったの1年で、退職金が底をついたのです!

さあ、どうしよう!

思えば30代後半から40歳にかけて、私はそれまでに築いてきたことを、次々と失ってきました。
離婚してパートナーを失い、マンションを失い(うん十年ローンで買った)、安定した職を失い……
なんて振り返ることも、ないこともないですが、これらは全て、自らが選択したこと。
全て自己責任!
幸い、いくつか継続している編集の仕事はある。
その傍ら絵の勉強をして、新しい道を切り開くしかない。
目下、イラストの新しいジャンル、技法・画法を研究中。
組織を抜けたからこそ、自分で考え、さまざまな挑戦ができる。
そしてそれが、収入にもつながっていく、はず……!
きっと多分、大丈夫だろう。
(お金ください)

(イラスト・文◎元塚B)

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