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旅の記録

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八丈小島について

八丈小島について

数年前に八丈島に行った時の話。
じわじわした暑い日。原付を借りて島をぐるぐる回っていた。
人の気配も建物もない島の端っこの方の山道を下った先、海が近くなったと思ったら景色が開け、目の前には八丈小島が無造作にぷかっと浮かんでいた。
つい最近八丈小島のマレー糸状虫症の記事を読んだりして無人島になった経緯とかも知ったんだけど、当時は無人島という事以外はほぼ何も知らなかった。
それでも文字通り目の前の海に

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南九州某所

南九州某所



静寂と虫のざわつきと陽の光とじわじわとした暑さとひんやりとした空気とじゃりじゃりとした地面と草木の香りと荒廃と忘却と郷愁と

そんなものが混ぜこぜになった感のある場所

Camera: Olympus Trip35

青島

青島



恐らく自分の中の「海岸沿いに作られた昭和のリゾート地フェチ」のきっかけとなった青島。
かつては皇族の新婚旅行先としても名を馳せた場所。
どこか華やかさ、気高さのようなものを残したまま、時間の流れをせき止めているかのような雰囲気、その時間の流れの鈍化とは対照的に、何かに追い立てられるかのように夕日が沈み、オレンジから薄紫、漆黒へと変わっていく空のグラデーション、その綺麗さに呆けていた思い出がある

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鉄橋

鉄橋



九州某所、うだるような暑さの中、廃線路を歩いて行った先に現れる、使われなくなって久しい鉄橋。
スタンドバイミー的なシチュエーション。
渡った先には何が待っているのか、わからない。

Camera: Olympus Trip35

恐山

恐山



訪れたのはもう大分前の話だけど振り返っておこう。

真夏でもとにかく涼しい場所だった。
バスに揺られて朝早くに着いたので人があまりいなかったのも良かったかもしれない。
荒れた岩と砂の地面が広がる中、硫黄臭がするけど恐ろしいくらい綺麗なコバルトブルーの湖が横たわっている。所謂「別の惑星感」を明確に感じた初めての場所かもしれない。
観光地化されてはいるけどそれでもこの景色を見ると、死後の世界がこん

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北へ

北へ



青森に向かう途中、車中からの日没。
青森また行きたい。ご飯もお酒も美味しいし景色も心を震わせてくるし、人もみんな優しかった。

Camera: Olympus Trip35

故郷1

故郷1

4~6歳の頃住んでいた山に囲まれた静かな町。
成人してから何をしに行くでもなく訪れた事があった。
昔住んでた場所も、幼稚園までの通学路も完全に忘れてしまっていて、文字通り道に迷いながら徘徊するカメラをぶら下げた怪しい男性1名。
記憶にあるような無いような道をずんずん進んだ先にあった廃墟がただただ美しく、崩れかかった鉄格子がこんな所に来たところでお前は幼い時代にはもう戻れないんだぞと告げてとおせんぼ

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尾道

尾道



尾道の路地での出会い。
間違いなく人語を解するやつ。
全てを見透かしているようなやつ。

尾道は穏やかだけど底知れない何かがある。気がする。

Camera: Olympus Trip35

青木ヶ原樹海

青木ヶ原樹海

富士山の裾野に広がる原生林。一歩入ると迷って出られなくなるとか自殺の名所とか色々言われてるけど、遊歩道から外れない限りは安全なハイキングコース。電波もフツーに通じます。
行った時は不思議と誰ともすれ違わなかった。

Camera: Olympus Trip35

大久野島

大久野島

大久野島、瀬戸内海に浮かぶ所謂ウサギの楽園。
第二次大戦中、毒ガス兵器の生産拠点でもあった島で、史跡が点在。やたら暑い日だったのとウサギさんたちが超たくましかったのを覚えている。

Camera: Olympus Trip35