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心臓手術後5日目の炭酸水。

一般病棟に移って、身体の状態も日に日に良くなってきているとはいえ
相変わらず、喉の渇きには耐えられない。

この時期は、食事量も増えてきたので、一日の飲水制限が1000mlから1500mlに増えた。また、飲み水は自分で購入して、メモリのついた容器に移して、飲んだ量を自己管理することになっていたので、心の余裕もかなりできた。
でも、心というものは不思議なもので
「制限」があると、もっと水を飲みたくなってくる。
「~したらダメ!」と言われると、余計にやりたくなってしまう子どもの心理がよくわかる気がする。(自分の精神年齢はまだまだ子どもです。笑)1500mlで慣れてくると、また喉の渇きで落ち着かなくなってしまう。

この飲み水を、少ない量で満足できる方法はないものか・・・

と、思いついたのが「炭酸水」(無味のやつ)。

元々炭酸水が好きで、仕事中もよく飲んでいたが、他の飲料水に比べて一度で飲む量も抑えられていたので、持ちが良かったのを思い出した。

「1500mlの水」を飲むんじゃなくて
「1000mlの水+500mlの炭酸水」なら
少量で満足するし、飲水制限も乗り越えられるんじゃないか??
炭酸水も水だし!(強引)

思い立ったら即行動。その日の担当看護師さんに提案。
担当医に聞いてくるとのことでしばらく席を外した後、戻ってきて結果報告。「炭酸水でもいいですよ~」とあっさりOKをもらえた。

早速父にLINEして、衣類の交換ついでに、炭酸水ももってきてもらうことにした。

炭酸水がこんなに待ち遠しいとは。。。
(手術直後は「水のありがたさを実感した」と言っておきながら、すぐ炭酸水に浮気する強欲さは見なかったことに・・・)

そして、その日の午後には、父が炭酸水を持ってきてくれたので、早速キャップを開けて一口。
ウィ○キンソンの強炭酸具合が、口いっぱいに広がって最高だった。
まるで1杯目のビールを飲んだかのような爽快感。
その一口の後は、しばらく水を飲まなくても全然大丈夫だった。炭酸水ってすばらしい。

この作戦は功を奏し、この日から1日の飲水制限も難なく乗り越えられるようになった。炭酸水を楽しみに、リハビリもより頑張れた。
手術後5日目で、こんなワガママを言う患者さんは嫌だろうなとは思いつつ、許可を出してくれた主治医や看護師さんには、本当に感謝だった。

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