カノウマコト

はじめまして、note初心者のカノウと申します。今回創作大賞2024漫画原作部門に「マ…

カノウマコト

はじめまして、note初心者のカノウと申します。今回創作大賞2024漫画原作部門に「マザーレスチルドレン」というSF小説で参加いたします。よかったら読んでみてください。各話どこから読んでもたぶん理解できると思います。よろしくお願いいたします。

マガジン

  • トランスミッション

    • 120,455本

    とらねこが運営する共同マガジン。グループ合計で参加者1,200名を超えました。フォロワ数2000名以上、120,000記事以上が収録されています。🌱コンテンツを広めたい方の参加をお待ちしています。🌱マナー:①連続投稿はしない②社会一般的に不適切な記事は投稿しない③トップ画面は変えない。参加希望の方は,マガジンの固定記事からコメントしてね(ง •̀ω•́)ง

  • 【みんなで創る】クロサキナオの運営マガジン

    • 48,586本

    このマガジンは「楽しく、続ける」を趣旨として発信してます。まだnoteに慣れてない人は知り合いづくりと記事の共有を兼ねてぜひご参加してみてはいかがでしょう🌹 ※原則1日投稿記事は2本までとしました。ご了承ください。

  • noteのクリエイターさんたちみんなでマガジン

    • 24,558本

    【ルール】 1日にマガジン登録は最大で3回までで、宜しくお願い致します。 【コンセプト】 『楽しく生きる』『みんなで学びながら成長する』『人と人との絆を大切に』という3つの柱をコンセプトにしています。 参加したい方は、参加したいとメッセージで頂ければこちらから招待メッセージ送らせて頂きます♪♪ ※画像は変更しないようにお願い致します。

  • 【繋がろう】シロクロの共同運営マガジン

    • 12,110本

    【コンセプト】新しい出会い・繋がりのきっかけになったら嬉しいです︎︎👍 記事を見て貰えたら嬉しいし、スキも増えたら嬉しいそんな暖かいマガジンにしていきたいと思ってます😊 私自身もnote初心者なので一緒しnoteを楽しんでいきませんか(*・∀・)/💖\(・∀・*)

  • 連載小説マザーレスチルドレン 完結済

    【ディストピア・暗黒小説】完結済 パラレルワールド近未来、資本主義社会の崩落。この国の平均寿命は五十歳足らずになっていた。子供の頃に生き別れた母親を探す主人公ハルト。彼の前に現れるマザーレスチルドレン。未来を託す子供たちを守れるか…ハルト。ディストピア小説、群像劇

最近の記事

  • 固定された記事

【連載小説】マザーレスチルドレン 第九話 饒舌なるヨシオカの独白【創作大賞2024漫画原作部門応募作】

「おう、ヒラヤマ。オレだ。例の食堂のガキさらってこい」 「そうだ今すぐに行け。何回も言わせるな馬鹿野郎!」 「ああ、それと、今回も一時間だけ黒服は動かねえ。今からきっちり一時間だ。時間内なら少々派手にやっても構わん」  ヨシオカは携帯電話で今夜の標的を手下に指示している。  ヨシオカは携帯をシートに放り投げると後部座席にふんぞり返り、運転しているヤオ・ミンのヘッドレストに向かっていう。 「しかし、あの政治家もひでえよなあ、自分の娘の同級生だぜ。やることがえげつない、

    • マザレス番外編 烙印の報復 高和山にいそげ! 没エピ 望月衣知子編② スピンオフ

       東和台駅前ロータリー、望月衣知子は運転してきた小型のEV車を路肩の駐車スペースに停車させた。腕時計に目をやる午後十時四十二分。最終電車が出たあとの駅構内は閑散として静まり返っている。雨は上がって駅ビルの上に青白い月が出ていた。衣知子は車を降りるとコンコースを巡回していた駅員を呼び止めた。薄いブルーの夏用の制服を着た若い駅員は怪訝な顔をして立ち止まった。衣知子は手早く名刺を渡すと騒動の事を尋ねる。しかし駅員は関わり合いになりたくないのかなかなか口を開かない。駅員からやっと聞き

      • マザレス番外編 烙印の報復 雪日の惨劇 没エピ 鳴海ケンイチ編② スピンオフ

         昨夜から降り続く雪は一向にやむ気配がなく、寝巻き代わりのトレーナー姿のケンイチは寒さで今にも凍えそうだった。行くあてもなかったし帰る家もなかった。適当に数時間歩いて気がつくと小学校の正門の前に立っていた。冬休みの校庭には雪が降り積もってグラウンドは一面銀世界だった。真っ白な風景の中での数人の男子たちが雪合戦に興じていた。ケンイチのクラスメイトたちだった。歓声を上げて楽しそうに雪球を投げ合う少年たちをケンイチはバックネットの裏からぼんやりと眺めていた。一人の少年がケンイチに気

        • マザレス番外編 烙印の報復 大蛇火 没エピ 霧島アユミ編 スピンオフ

           霧島歩は父親を殺した罪で逮捕された。アユミの父親はどうしようもないギャンブル狂で地元のヤクザの開帳する裏カジノの常連であった。職業はタクシーの運転手であったが、家に生活費を入れる事はなく給料のほとんどは博打に消えた。それどころか借金を繰り返し、アユミたち一家は絶えず闇金の取り立てに追い回されるような日々を送っていた。アユミの母親はそんな夫に愛想をつかし、アユミを残して他の男と町を出て行ってしまった。アユミが小学五年生の時の出来事であった。大好きだった母親が去って、アユミは毎

        • 固定された記事

        【連載小説】マザーレスチルドレン 第九話 饒舌なるヨシオカの独白【創作大賞2024漫画原作部門応募作】

        マガジン

        • トランスミッション
          120,455本
        • 【みんなで創る】クロサキナオの運営マガジン
          48,586本
        • noteのクリエイターさんたちみんなでマガジン
          24,558本
        • 【繋がろう】シロクロの共同運営マガジン
          12,110本
        • 連載小説マザーレスチルドレン 完結済
          19本

        記事

          マザレス番外編 烙印の報復 金魚 没エピ 鳴海ケンイチ編① スピンオフ

           鳴海ケンイチは母親達による虐待を受けて育った。物ごころがついた頃からまともな食事は与えてもらえなかった。一日の食事がカップ麺一個というのが日常的だった。いや何も食べられない日が一週間のうちに何日かあった。五歳になったケンイチは本当の父親を見たことがなかったが、母親が連れてくる何人かの男たちによって絶えず暴力だけは与え続けられた。男たちはたいした理由もなくケンイチを殴った。博打に負けた腹いせに横腹を加減なく蹴りあげられる事もしばしばだった。老朽化した二階建てのモルタルアパート

          マザレス番外編 烙印の報復 金魚 没エピ 鳴海ケンイチ編① スピンオフ

          マザレス番外編 烙印の報復 政府当局による規制 没エピ 望月衣知子編① スピンオフ

          「臓器売買児童誘拐関連の記事は全て消されてます!」そういうと衣知子が座っていた椅子を跳ね飛ばして立ちあがった。ネオシティ第十二自治区の雑居ビル内にあるセンテンススプリングドットコム社のオフィス。デスクの鮫島俊介と女性記者の望月衣知子が残って明日のネットニュースに使う資料の整理を行っていた。 「またかよ……」  鮫島は飲みかけのコーヒーの紙コップを握りつぶしてゴミ箱に放り込んだ。コーヒーが作業中のノートPCのキーボードにかかって繋いでいた外部スピーカーからけたたましいビープ音が

          マザレス番外編 烙印の報復 政府当局による規制 没エピ 望月衣知子編① スピンオフ

          マザレス番外編 烙印の報復 黒孩子・ブラックチルドレン 没エピ ヤオ・ミン覚醒編 スピンオフ

           近年では経済大国となったC国だが途上国時代爆発的な人口増加に歯止めをかける為『一人っ子政策』という人口抑制政策を行っていた時期がある。国民は夫婦一組に対し子供は一人しか持てない。この政策により四億人の人口抑制に成功した。しかし、その一方でこの政策は多くの問題を抱えていた。最大の問題点は、一人っ子政策に反して生まれた二人目以降の子供、国籍も戸籍も持たない子供達の出現である。そうした子供達は何の社会保障も受けられず、学校に行くこともない。当然真っ当な職につくこともできない。戸籍

          マザレス番外編 烙印の報復 黒孩子・ブラックチルドレン 没エピ ヤオ・ミン覚醒編 スピンオフ

          【連載小説】マザーレスチルドレン 最終話 エピローグ【創作大賞2024漫画原作部門応募作】

          ◇ライトバン車内(ハルトの運転)  ───マスターが目覚める 「マスター、気が付いた?」 「ああ、ハル。子供たちは大丈夫か?」 「大丈夫、レイコさんも子供たちもいるよ、子供たちは眠ってる」 「ハルが守ってくれたのか?」 「そうよ、ハルちゃん強いのよ、覚えてないの?」  レイコがいった。 「ああ、恥ずかしい事に最初の一撃で意識不明だ」 「ん、ハル、車運転できるのか? どこに向かってるんだ?」 「僕の職場だよ、施設でしばらくかくまって貰おうとおもう。店にはもう

          【連載小説】マザーレスチルドレン 最終話 エピローグ【創作大賞2024漫画原作部門応募作】

          【連載小説】マザーレスチルドレン 第十八話 ヤオ・ミンの襲撃【創作大賞2024漫画原作部門応募作】

           六畳程のワンルームに小さなキッチンが付いた安アパートの二階の角部屋。流し台の上にある小さな窓がこじ開けられている。  シンクは汚れ放題で投げ込まれた鍋や食器にはカビが生えていてひどい悪臭が漂っている。足元には空になったアルミ缶が散乱して足の踏み場も無い。  暗闇で息を殺して立っているヤオ・ミン。手には消音装置が取り付けられた三十口径の自動拳銃が握られている。R国製の軍用銃には極寒地における使用で部品の凍結などで動かないという事態を回避するため、どうしても構造が複雑になる

          【連載小説】マザーレスチルドレン 第十八話 ヤオ・ミンの襲撃【創作大賞2024漫画原作部門応募作】

          【連載小説】マザーレスチルドレン 第十七話 決戦の時【創作大賞2024漫画原作部門応募作】

          「パパが迎えに来るの?」リカが不思議そうに聞く。 「そうみたい」 「なんで?  お店あるのに」 「わからない」   ぽつりぽつりと雨が降り始めた駅前ロータリー。 「二人ともこっちに来て、屋根の下に入るのよ、絶対に濡れちゃダメ!」 「───あ、パパ来たよ!」リカが指差す。  ライトバンがロータリーに入ってくると、車体を軋ませながら円形カーブをスピードを落とさず近づいてくる。間を置かずバイク集団もロータリーに姿を現した。 ライトバンはレイコたちの前で急停車した。 「早く乗る

          【連載小説】マザーレスチルドレン 第十七話 決戦の時【創作大賞2024漫画原作部門応募作】

          【連載小説】マザーレスチルドレン 第十六話 追跡されてる?【創作大賞2024漫画原作部門応募作】

          「じゃあ、裏口から出るぞ、ハル」 「わかった」  二人は、駐車してあった古い型のライトバンに乗り込んだ。 「エアコン壊れてっから、ちょっと暑いけど我慢してくれ」  マスターはエンジンを掛けようとするが、セルモーターが弱々しく唸るだけで始動しない。 「バッテリーが弱ってるみたいだ、こんな時に限って……、たのむ、掛かってくれ」汗まみれでハンドルに頭をつけ祈るように何度もマスターはキーを廻す、五回目にしてやっと低い排気音が響いた。 「よし!」ホイルスピンさせながら通りに飛び出した、

          【連載小説】マザーレスチルドレン 第十六話 追跡されてる?【創作大賞2024漫画原作部門応募作】

          【連載小説】マザーレスチルドレン 第十五話 ノセのオジキ【創作大賞2024漫画原作部門応募作】

          「いらっしゃいませ、おしぃとりしゃまですか?」  一歩店内に入ると浅黒い肌をした女の店員が声をかけてくる。ヨシオカはそれには応えずせわしく目を泳がす。雑多な人種の酔客で溢れかえりあちこちで外国語と笑い声が飛び交っている二十四時間営業の低価格だけがうりの居酒屋チェーン。喧騒をかき分け進むといちばん奥のテーブル席で上下白のジャージ姿のノセがひとりジョッキを傾けていた。 「おう、久しぶりだな、ヨシオカ」 「ご無沙汰してます」ヨシオカが頭を下げる。 「かたくるしい挨拶はいい、まあ

          【連載小説】マザーレスチルドレン 第十五話 ノセのオジキ【創作大賞2024漫画原作部門応募作】

          【連載小説】マザーレスチルドレン 第十四話 役立たずの黒服 【創作大賞2024漫画原作部門応募作】

          「ヤマサキ先生、びっくりするじゃないですか! ……驚かせないでくださいよ」  その男はヤマサキという年齢不詳で、でっぷり太った体躯に顔は色白で丸々と膨れ上がっている。見るものにすべてに西遊記に出て来る豚の怪物を連想させた。先生というのはマスターがそう呼んでるので、皆もそう呼んでるのだが、どこの何者か、なにをしてるのかマスターも実は知らなかった。最近になって急にあらわれ今では毎日欠かさず顔を出すこの店の常連のひとりだった。 「そうだ、先生は、早い時間にきて、すぐにトイレに入

          【連載小説】マザーレスチルドレン 第十四話 役立たずの黒服 【創作大賞2024漫画原作部門応募作】

          【連載小説】マザーレスチルドレン 第十三話 鬼畜の所業【創作大賞2024漫画原作部門応募作】

          ───ヨシオカが経営するラウンジのシークレットルーム 「先天性の重症疾患かなんかで臓器移植を待ち望んでいる子供たちは世界中たくさんいますが、正規のルートでは、脳死になった子供の臓器がなかなか出てこない。倫理的問題で小児臓器の移植を認めてる国もまだ多くはない」 「たとえ提供者が出てきたとしても血液型、HLAのタイプ、臓器のサイズ全てが適合しないと拒絶反応を起こしてしまう。そして全てが適合する都合のいい提供者がほいほい出てくる筈もない。数万人に一人いるかいないかだ。しかし大金

          【連載小説】マザーレスチルドレン 第十三話 鬼畜の所業【創作大賞2024漫画原作部門応募作】

          【連載小説】マザーレスチルドレン 第十二話 マザーレスチルドレン【創作大賞2024漫画原作部門応募作】

          「まあまあ二人とも、もういいじゃないですか、やめましょうよ、いい加減で。マスターもボクが奢るから飲んでよ。今夜はみんな楽しく飲みましょうよ」  微笑みながらハルトが仲裁にはいる。  マスターは不機嫌顔で、カウンターの奥の椅子にどかっと腰をおろすとズボンのポケットから煙草の箱を取り出した。慣れた仕草で煙草を一本取り出し口に咥えると銀色のオイルライターで火をつけた。 「あれ、マスター、煙草やめてたんじゃなかったっけ?」  ハルトが言うと、マスターは不味そうに煙を吐き出すと

          【連載小説】マザーレスチルドレン 第十二話 マザーレスチルドレン【創作大賞2024漫画原作部門応募作】

          【連載小説】マザーレスチルドレン 第十一話 シークレットルーム【創作大賞2024漫画原作部門応募作】

           センター通りを抜けて花屋の角を右折し千歳通りに入る。明滅するきらびやかな風俗店のネオンサインが目に飛び込んできた。色とりどりの光が雨で濡れた路面に反射して幾重にもかさなり合い一瞬妖しい幻想世界にでも迷い込んだような奇妙な錯覚に陥る。新天町一番街。富裕層とその金目当ての女衒と艶やかな女たちで賑わう眠らない街。ネオシティ最大の歓楽街である。いつもは酔客で溢れるメインの通りも宵の口に振った雨のせいで客足が遠のき今は閑散としている。  ブラックスーツに身を包んだ二人の男が通りに現

          【連載小説】マザーレスチルドレン 第十一話 シークレットルーム【創作大賞2024漫画原作部門応募作】