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縦詩の世界

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一文字目だけ縦に読んでいくと題名が現れる詩。 詩と言うよりは言葉遊び。 1行17音で構成。促音、拗音は勘定に入れない。 題名そのものは文中に入れてない。 二文字目、三文字目を縦読…
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#一文字目たて読み

幽霊【縦詩】

幽霊【縦詩】

ゆうげん のせかい でみかけ たのはきみ
うつせみ のことわ りからは ずれたきみ
れいとい うのはた やすいが もしかして
いきてる われらの こここそ あのよかも

幽玄の世界で見かけたのは君
空蝉の理から外れた君
霊というのは容易いがもしかして
生きてる我らのこここそあの世かも

ランドセル【縦詩】

ランドセル【縦詩】

らんらん るんるん たのしみ すぎるやん
どのいろ えらぼか なわくわ くするやん
せんせい にともだ ちはよあ いたいわあ
るんるん たのしわ たしはい ちねんせい

らんらんるんるん楽しみすぎるやん
どの色選ぼかな わくわくするやん
先生にともだちはよ会いたいわあ
るんるん楽し わたしは一年生

地獄【縦詩】

地獄【縦詩】

じっさいこのよこそ がそうじゃなかろうか
ごらんよ あちらこ ちらでく めいあがる
くるしみ のれんさ はいきて いるかぎり

実際この世こそがそうじゃなかろうか
ご覧よあちらこちらで苦鳴上がる
苦しみの連鎖は生きている限り

呪い【縦詩】

呪い【縦詩】

のぞみは なんだじゅそはきち らすだけで
ろんりも なにもな いねっとのしれものよ
いたずら にしては あくいの どがすぎる

望みは何だ 呪詛吐き散らすだけで
論理も何もないネットの痴れ者よ
悪戯にしては悪意の度が過ぎる

いい日旅立ち【縦詩】

いい日旅立ち【縦詩】

いたずら にすぎて いくつい おくのひび
いつかめ ぐりあえ るとしん じていても
ひめたる かなしみ のじょうけいはうかぶ
ただいの ることし かできな いとしても
びしょううかべたあ なたにあ えるのなら
だれのこ とばでも すがってみたいのです
ちじょうをはなれて んにたび だつひまで

悪戯に過ぎていく追憶の日々
いつか巡り会えると信じていても
秘めたる哀しみの情景は浮かぶ
ただ祈ることし

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科学【縦詩】

科学【縦詩】

かなしみ うれいの ないせい かいもとめ 
がんめい なるやみ はらうす くいぬしよ
くめいあ がるひび つづくは なにゆえか

悲しみ憂いのない正解求め
頑冥なる闇祓う救い主よ
苦鳴上がる日々続くは 何故か

魂【縦詩】

魂【縦詩】

たしかに そんざい するのだ とおもっても
まだみた ためしが ないただ のいちども
しをとし てものご とにうち こむせつな
いつかは ぼくにも あらわれ てくれるか
 
確かに存在するのだと思っても
まだ見たためしがない 唯の一度も
死を賭して物事に打ち込む刹那
何時かは僕にも現れてくれるか

素粒子【縦詩】

素粒子【縦詩】

そんざい にたえら れぬほど のびしょうさ
りくつを こえたふ るまいに とまどうよ 
ゆうげん のせかい むじゅんを はらんでて
うちゅう をこうせ いすると わかってても
しんじる もしんじ ないもあ なたしだい

存在に耐えられぬほどの微小さ
理屈を超えた振る舞いに戸惑うよ
幽玄の世界 矛盾を孕んでて
宇宙を構成すると分かってても
信じるも信じないも貴方次第  

咎無くて死す【縦詩】

咎無くて死す【縦詩】

ときをも どせるの ならあの ひにかえり 
がらすの ようなそ うめいなこころもって
なぜこう なったのかつぶさに みてみたい
くるしみ かなしみ いきどお りのきもち 
てらされ るしんじ つでやわ らぐのにな
しをおそ れないで うんめい にあらがう
すべてう けいれる きなどみ じんもなし

時を戻せるのなら あの日に帰り
ガラスのような 聡明な心持って
何故こうなったのか 具に見てみたい

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令和【縦詩】

令和【縦詩】

れっといっと びいじゃこ まるたた かわなくちゃ
いつかは おわるって だれがき めたんだよ
わすれな いであす のえがお きみしだい

Let it be. じゃ困る 戦わなくちゃ
いつかは終わるって 誰が決めたんだよ
忘れないで 明日の笑顔 君次第

言葉【縦詩】

言葉【縦詩】

こんなに おもってい るのにと どかないよ
とうめい なおもい にかたち やおとつけ 
ばらのは なでもそ えてみた らとどくか

こんなに想っているのに届かないよ
透明な想いに形や音付け
薔薇の花でも添えてみたら届くか 

コロナ【縦詩】

コロナ【縦詩】

このやろ うもうい いかげん にしとけよ
ろくでも ないこと ばっかりし やがってよう
なつまで にはきえ とけよせ かいからな

この野郎 もういい加減にしとけよ
碌でもないことばっかりしやがってよう
夏までには消えとけよ 世界からな

猫【縦詩】

猫【縦詩】

ねてんの かいせっか くかまって やろうかと
こんどは じゃますん のかいな  まったくもう

寝てんのかい せっかく構ってやろうかと
今度は邪魔すんのかいな まったくもう

絆【縦詩】

絆【縦詩】

きづけば とらわれ ているの にみえぬか
ずいぶん とべんり なことば つなぐのに
なんとか このこと わりから のがれねば

気づけば囚われているのに 見えぬか
随分と便利な言葉 繋ぐのに
何とか この理から逃れねば