しののめさんご

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「満ちてゆく」誰よりも愛に真摯な藤井風が歌うラブソング

映画「四月になれば彼女は」の公開に先立って、藤井風さんが歌う主題歌「満ちてゆく」が配信された。 楽曲というより、芸術作品と言いたくなる。 紡がれた言葉一つひとつが、光を帯びて輝いている。 ゆったりと進んでゆくメロディが、一音一音、体中の細胞を揺さぶる。 繊細でいて、壮大。 孤独のようで、開放されている。 さみしさとぬくもりが共にある。 MVは母と息子の物語山田智和監督の手によるMVも同時公開された。 愛が不在のラブストーリーに添えた主題歌が、存在が愛そのものの母との人生

    • 藤井風「花mv」死神風と魂風に救い上げられるわたしたち

      ちょっと!金髪長め、素肌にスーツのビジュが良すぎて、けしからん色気が放出されてるんですけど! 共演ロバさんのポップなmvどころか、死生観詰め込んだmvで、奥深さに恐れ入りそうなんですけど! 落ち着くために、以下、まじめに考察的なものを投下します。 風さん、かっこよすぎ、やば。 オープニング “死神風”が引く、花いっぱいの棺(ひつぎ)。 砂漠をゆく車は、華やかな棺を乗せ、旗をたなびかせて走る。 ハンドルを握る死神は、歌を口ずさむ。 死の陰鬱な空気など、どこにもまとってい

      • 藤井風『花EP』で幸福度が上がりまくっている

        風さんの歌は美しいなあ。 『花』のバラードバージョンに酔わされちゃって、幸福度が跳ね上がってる三連休の朝。 demoバージョンに至っては、まるで『花』の出産にでも立ちあわせてもらっているかのような、生まれてすぐの、やわやわのベビ『花』を目にして、尊さと愛おしさで泣けてくるような、そんな体験をした。 歌詞が少し違うのも、推敲の跡と制作過程が見えてキュンとする。初めての種類のキュンで、自分でも何言ってるかちょっとよくわからないけど。 このdemoを渡された時のA.G. Co

        • 藤井風「花」 脱力して風節

          いちばんすきな「エィ」 藤井風「花」。 ドラマ『いちばんすきな花』のために書き下ろされた新曲。 とてもよかった。 軽い聴き心地。 声も脱力して軽い。 重力なしのゼログラビティ。 シティポップのようなエモ感。 ドラマの色を壊さないテンポ感。 神技のバランスは今回も健在だ。 耳馴染みのいいメロディに気持ちよくなっていたら、突如挿し込まれる、風節。 エィ、とか、たまらんでしょ。 チクリと刺さる言葉選び 風さんの歌詞には、たびたびドキッとさせられる。ほんの少し痛みを感じる

        「満ちてゆく」誰よりも愛に真摯な藤井風が歌うラブソング

          優しい応援ってこういうこと。藤井風「Workin’ Hard」

          TikTokをブンブンスクロールしていたら、偶然聴こえてきた風さんの新曲「Workin’ Hard」。一部だけれど、聴いてしまったら最後、仕事も家事も投げ出して、永遠に聴いていました。全編を聴くまでもなく感動が止まらないので、忘れないうちに最初の衝撃波を書き留めます。 (※おっと、現在は削除されちゃってるようです) 斬新な応援歌だ。 気怠そうに「ようがんばっとる」とよしよしされるの、新しすぎん? 「まあ、すわんなよ」「深呼吸してさ」なんて言われたら、一瞬で力みが取れて、楽な

          優しい応援ってこういうこと。藤井風「Workin’ Hard」

          【歌詞考察】声が好きすぎる。golden hour-Fujii Kaze Remix

          歌声がステキすぎて、もう… この世で一番気持ちいいのが、藤井風の歌声だと再確認した真夜中。 あの、一音目。 黄金色の「こ」の音。 それが空気を震わせた瞬間、わっと、多幸感が押し寄せてきた。 たゆたう声。 吐息まじりの、ゆるさかさを帯びる声。 直線的ではなく、波線を描きながら漂っていく声。 藤井風の音楽を聴ける、今ここに生きていることを、誰にともなく感謝せずにいられない。 ありがとう。 とんでもなく幸せだ。 歌詞の和訳 風さんの歌詞を独断と偏見で考察 2人きりで過ご

          【歌詞考察】声が好きすぎる。golden hour-Fujii Kaze Remix

          【藤井風LAAT】さいたま2daysレポ 長いけど大丈夫そ?

          心地よい余韻に、ただふわふわと漂っていたい気もするけれど、しばらくしたらきっと後悔するので、ちゃんと文字にしておくことにします。 藤井風LOVE ALL ARENA TOUR さいたまスーパーアリーナ2DAYSの記録です。 ◆14日(土)500レベル3列 ◆15日(日)200レベルスタンド5列 入場照明が落とされた会場に一筋のスポットライト。その光の先に風さんはいた。自転車に乗ってる!なんか、甚兵衛みたいなの着てる!はたまた金田一耕助か坊ちゃんか、みたいないで立ち。 上

          【藤井風LAAT】さいたま2daysレポ 長いけど大丈夫そ?

          【藤井風】居心地のいい場所で、大切なものを大切にして生きてええんやで

          Twitterとおさらば何と書いたらいいものか。あまりに繊細でナイーブなテーマだ。2022年年末に風さんがTwitterを全削除した。書いてしまえばこれだけだが、その背景にあるものは言葉以上に大きい。 誰よりも争いを好まない風さんは、この数ヶ月、たくさんの見たくないものを目にしてしまったのだろう。ファン同士のいわばマウントの取り合いようなもの。好きだという気持ちがネガティブなほうに偏って現れた現象だ。「恋愛でうまくいかないパターンと同じだな、これ」と苦々しい気持ちで見守って

          【藤井風】居心地のいい場所で、大切なものを大切にして生きてええんやで

          釈迦み 僧侶み 風やばみ // 藤井風Stadium Live

          パナスタで風を浴びたあと、伊勢神宮を参拝して帰ってきた、過去イチ浄化されてるしののめです。清らかになりすぎて消えちゃわないよう気をつけます。 なんて言っていたら、とうとう流行り病になってしまい、すっかりレポが遅くなってしまいました。その分、記憶と感想が熟成されているといいのですけれど( ´ᵕ`* ) 開演前の狂騒曲暑かった。とにかく暑かった。雨予報でカイロも必要かという天気予報だったのに、16日は開けてみれば夏日。風民の「晴れろ」の念送りが強すぎちゃったようだ。 どなた

          釈迦み 僧侶み 風やばみ // 藤井風Stadium Live

          藤井風 “grace”MV First Impression

          はじめから1mmもぶれていない、風さんの信じていることがそのまま描かれていた曲であり、MVだったな。 以下、私なりに受け取った “grace” のファーストインプレッションです。 MV全編で、風さんはひたすらキレイな笑顔だった。 ピュアで、解放されていた。 正直、神さまとつながっている顔だ、と思った。 風さんが何かを見ているとき、何かをしているとき、いつも心の真ん中は“ 上のでっかいもん ”とつながっている。 その安定感がわたしたちにも伝わるから、見ているとなんだか心が

          藤井風 “grace”MV First Impression

          藤井風、真夜中の石狩湾で愛を放出 #RSR22

          眠れん、眠れん、眠れん。こんなの聴いちゃったあとで。 満たされた。とにかく満たされた。 aahTourには行けなかったけど、今日のライブに見たかったもの、聴きたかったものが、全部詰まってた気がする。 風さんとピアノだけというシチュエーション (出演は藤井風だけです) たっぷりのカバー曲 (皆さんの渾身の1曲をリクエストしてください) 風さんにまとわりつくカメラ (ダッチ監督の垂涎物のカメラワーク) カラオケでの色っぺー「まつり」&ダンシング (広がるオーディエンスがミラー

          藤井風、真夜中の石狩湾で愛を放出 #RSR22

          心配をポジティブに変えて届けたいな、というお話

          検査結果のお知らせを聞いたせいなのか、なんとも落ち着かず、ざわざわする朝。 本人も「まだ信じられない」と言っていたように、なぜだか風さんは罹らないと思っていたところがあったので、動揺しているらしい。 神様に愛されているのが手に取るようにわかる人だし、目に見えないおっきな愛で守られていると安心しきっていたみたいだ。 でも、体あっての人間だ。当たり前だ。体調が悪くなるときだってある。 そんなことを考えていたら、気分が落ちてきてしまったので、フォーカスする向きを意識的に変えてみ

          心配をポジティブに変えて届けたいな、というお話

          7月10日の風さんへ

          こんなときこそ、自分を一番愛して、いたわってください。 わたしたちはいつも、もう何年も、ある余るほどの愛をもらっています。 泣きたかったとき、しんどかったとき、なんにもやる気がでないとき、そこに風さんの歌がありました。 「大丈夫。安心して。完璧だから乗り越えられる。」 そういってくれた言葉を、今全力で風さんのもとに届けます。 なんにも心配することはありません。 今はただ、そういう流れなだけ。 休むことが必要なだけ。 なんにも考えずに、ただただ眠って、食べて、体を休めてく

          7月10日の風さんへ

          くまモンをこねくり回すピアニスト、風。

          テレビ父さんをブン回し、くまモンをこねくり回す姿を見て思ったこと。 風さんが、 (*゚ロ゚)ハッ!! 風さんのピアノは、やさしさと豪快さでできている。 なんのこっちゃ。

          くまモンをこねくり回すピアニスト、風。

          藤井風が歌う「君が代」/東京2020オリンピックSIDE:A

          世界一やさしい君が代を聴いた。 信じられないくらいやさしい歌声に、胸の奥から熱いかたまりがこみあげてきて、思わず心臓あたりをぎゅっと握りしめていた。 勇ましく士気を高めるような国歌が多いなかで、もともと君が代は静謐を湛えた歌だ。でも、風さんが歌う君が代はさらに上をいく。 母が腕に抱く子のために歌う子守歌のように、どこまでもやさしかった。力みなど、一切感じられなかった。 もしかしたら、レコーディングスタジオで録音したものではなく、何気なく口ずさんだ音源を採用したんじゃな

          藤井風が歌う「君が代」/東京2020オリンピックSIDE:A

          「The sun and the moon」東京オリンピック記録映画 by藤井風

          風さんの才能が、音楽が、のびのびと羽ばたいていく、この世界線が好きだ。 彼の奏でる音一粒一粒が、光となって世界に放たれていく。 光は場所を選ばない。 あまねく照らす。 どこもかしこも。 そんな音楽を、風さんは作りたいんじゃないかな。 誰の光にもなり得る音楽を。 そんなことをふと思った。 歌詞はたぶんこんな感じ…? 追記: いろいろな意見があって当たり前。 物事には数えきれないほどのいろいろな面があって、視線を注ぐ場所によって、さまざまに違って見えるから。 見る人が

          「The sun and the moon」東京オリンピック記録映画 by藤井風