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【藤井風LAAT】さいたま2daysレポ 長いけど大丈夫そ?

心地よい余韻に、ただふわふわと漂っていたい気もするけれど、しばらくしたらきっと後悔するので、ちゃんと文字にしておくことにします。
藤井風LOVE ALL ARENA TOUR さいたまスーパーアリーナ2DAYSの記録です。

◆14日(土)500レベル3列
◆15日(日)200レベルスタンド5列

入場

照明が落とされた会場に一筋のスポットライト。その光の先に風さんはいた。自転車に乗ってる!なんか、甚兵衛みたいなの着てる!はたまた金田一耕助か坊ちゃんか、みたいないで立ち。

実際は洋風ガウンでした 

上と下の写真のヘアスタイルは15日。ウエットで、サイドのボリューム抑えぎみ。

ほーら、かっこいい のヤツ

14日はこちら ↓↓↓ サイドがボリューミーでドライでふんわりしてます。白いシャツも微妙に違っていたそうですよ。

500レベルからのモニター撮影

どなたかがつぶやいていたのですが、会場に入ってきて帰って行った扉が221扉だったとか。なんて小憎い演出。ファンにとって「221」はもはや「フジイ」としか読めなくなっているもの。

そして暗転。しばしの静寂。1曲目が始まる。

1.The sun and the moon

これが生で聴けただけで、ライブにきた価値があると思った1曲。自転車に乗っていたときとは異なる黒い衣装を身につけて、ピアノに向かう風さん。少し長めに間を取って、静かに歌い出す。会場はとても静か。みんな座ったまま。
モニターには何も映っておらず、全員がステージの風さんだけを見ている。

深くて、すべてをやさしく包み込んでしまうような歌声。
吐息交じりの、ゆるやかな歌声。
風さんは目をつむり、想いを響かせていた。その表情は美しく、慈愛に満ちていた。

2.ガーデン

ピアノから立ち上がり、ハミングするかのように、そっと歌い出す。多分こんなふうに歌っていたと思う。

Welcome to my garden.
Welcome to my live.
Thank you for your patience.
Thank you for your time.

ようこそ、わしの庭へ。
ライブによう来てくれました。
お待たせしてすんません。
時間を作ってくれてありがとうございます。

そしてガーデンが始まった。武道館以来の「前半ピアノ&後半バンド」のスタイルのよう。しっとりピアノ弾き語りタイムで、会場中のハートがわしづかみにされているのが伝わってきた。

MC①

<14日>
風「お疲れさまです」
民「ぶふぉっ」
風「みなさん、いろいろと大変な人生を送っとるのに、こんなところによう来てくれました」
民 www
風「今日はさいたまスーパーアリーナの歴史上、史上、最多動員数だそうです」
民  👏👏👏👏👏👏
風「みなさんが記録を作りました。自覚してください」
民「自覚を促された!そしてそこはあんたの記録じゃないんかい」
<15日>
風「大丈夫ですか?」
民「へ?」
風「大丈夫でおってくださいね。あと、トイレは我慢しないでいってください。トイレを我慢して何かをするのが一番いけん」
民「やさしいなぁ。トイレの長蛇の列をみちゃったのかな?」
風「ここはさいたまスーパーアリーナっていうところなんですけれども」
民「知っとるわw」
風「さいたまスーパーアリーナ史上、歴史上、最多動員数を記録したそうです」
民   👏👏👏👏👏👏
風「みなさんがですよ。みなさんがタイトルホルダーです」
民「うぅっ、なんて謙虚な人だ」

3.ロンリーラプソディ

風「えー、次は、みなさんと息をします。息をしたい曲です」
民「息!! わかってますよ。すーはーですね」

息をしますという宣言に笑う人や戸惑う人がいてざわざわしたけど、曲が始まってしまえば会場の雰囲気はガラッと変わる。

キレイなもんだけ吸って~
ネガティブを吐き出して~
Breathe in the positivity~
Breathe out the negativity~
すーはー

風さん自身も目をつむってすーはーしている。その表情が大きなモニターに写り、それはもう、この世の愛を全部もってるみたいな慈しみ深い表情で、うっとりして目が離せなくなってしまった。この顔をずっと見ていたい。ポストカードにしてほしい。

15日も「息をしたい」と言ってました。最後まで「深呼吸」って言葉が出てこなかったらしい。
ええか。ええな。

4.もうええわ

風「次は、みなさんと一緒に歌いたい曲です。やる気なさそーに、だるそーに歌ってください。サビのとこで『もうええわ~』『もうええわ~』次はちょっと難しい。『もうええわ~⤴︎』練習してみましょうか」

みんな歌えるでしょ、じゃなくて「ここ、ちょっと難しい」って言ってくれるあたりがほんとうにやさしい。そういうところに人柄って出ちゃうものだから。風ピアノ教室があったら、さぞかし繁盛したんだろうなあ。自由にのびのびと才能を発揮するピアニストが次々と生まれていたんじゃないかなあ。

口パクでタイミングを教えてくれたので、一緒に歌いやすかった。3回目の「もうええわ~」できれいな歌声が響いたら、風さんから“Beautiful”がもらえました。

5.旅路

14日の旅路ではちょっとしたハプニングが起きた。歌詞をまちがえてしまったのだ。(多分、2番から歌ってしまった気がする)

止まるピアノ。一瞬のフリーズ。

すると会場から、遠慮深げに手拍子がはじまった。ダイジョブ、ダイジョブ、落ち着いて~、がんばれ~、という静かな声援がステージに注がれる。愛しかなかった。

やり直した後も、途中で詰まったのはご愛敬。難産で生まれた旅路の歌詞だもの、そういうこともある。

一方、15日の旅路は完璧。歌の世界に没入して、涙がでてしまうほどに。
同時に、寝る前にお風呂やベッドで必死に歌詞を確認してる風さんの姿が思い浮かんで、ちょっと愛おしすぎた。

6.damn

ここからはバンドスタイルに突入。黒い羽織物を脱いで衣装も赤白風にチェンジだ。みんなも、待ってましたとばかりに立ち上がって体を揺らす。
ステージの形が変わって、バンメンが出てくるまでに聴こえてきた音楽もかっこよくて、ヤッフルさんみ全開でした。

最後の変顔は14日と15日で変えてきてた。さすが、MVであれだけこだわっていただけある(ほめてる)

7.へでもねーよ

怒涛の盛り上がりコーナーが続く。へでもねーよはステージでカッコよさが炸裂する化け曲。さっきまで慈愛の塊みたいな顔してピアノを弾いていたのはどこへやら、Sっ気がほとばしってる。こういうのも好きなの、わたしだけじゃないですよね?ね?

8.やば。

やば。はほんとにヤバいから。心臓がキュンキュン?ギュンギュン? とにかく、どこかをギュッとつかんでいないといられないほど、感情がこみあげてくるのだ。恋愛の歌じゃないのはもうわかってる。でもだとしたら、あんな熱を自分自身にも向けられるって、すごくないですか。自分を愛するって、あんなにもギリギリの瞬間があるんですか? 風先生に教えてもらいたい。

MC②

子ども~
かわいい、かわいい。
お年寄り~
かわいい、かわいい。
若者~
かわいい、かわいい。
中年~
かわいい、かわいい。

風さんにかわいいといわれて、会場中がにっこり。中年枠が一番ざわざわしてたので、客層もわかった気がする(笑)

15日には「ぎゃるー」ってのが追加されたのを付け加えておきますね。

風「LASAの曲をいっぱい聞いてもらったんじゃけど、ここからはHEHNの曲をやります」
民   👏👏👏👏👏👏

9.優しさ

パナスタのレゲエ調アレンジとも違った「優しさ」。原曲は独特な緊張感が魅力になっているけれど、それも緩んで、ほっこり聴いていられて新鮮。
「あーあーあー」で、口もとに添える手も見どころのひとつだ。

10.さよならべいべ

風「さいたまスーパーアリーナはすごく広いということで、自転車でまわってみます」

そういって再び自転車にまたがり、通路へと走り出す風さん。モニターには、ハンドルにつけられたカメラがとらえる楽しそうな表情と、右に左にと観客に手を振って走る風さんの姿が交互に映る。漕ぎながら歌っているのは「さよならべいべ」だ。

スイスイ漕ぐというよりも、よろけながら進んでいたのは、着ていた衣装が自転車に不向きだったから(そりゃそーだ)

風「あっ、すそが、絡まる。すそがっ。まにあわん。爆走しないといけんかもしれん。あっ、すそがっ」

こんな実況中継が聴こえて、とても楽しかった。(ほんとは危ないけど)

ステージでは、風待ち状態のヤッフルさんとTAIKINGさんが、「困ったね~、まだ来ないね~、いつまでこのフレーズ弾き続ければいいのよ」とでも言いたげに顔を見合わせていて、会場の笑いを誘っていた。

15日は、14日より走り出すまでに時間がかかっていたように感じた。見えなかったけど、裾が絡まないような準備をしてたのかな。そのおかげか、絡まる発言はなし。スイスイ進みながらさよならべいべを楽しそうに歌ってました。
500レベルでは遥か彼方だった風さんが数メートル先にいたのには、鼻の穴がふくらんだ。人間、本当に「きゃー」っていうんですね。きゃーって、自分の口から出ていてびっくりです。

風さんは近くで見ると、輪郭というか体のラインというか、目も髪も口も、全部くっきりはっきりしていて、キッラキッラでした。あれがオーラというのかしら。
何より、笑顔が作り笑いじゃないのが明らかで。そういうのって絶対に伝わるから、安心して愛せるというか、ほのぼのしちゃう。赤ちゃんの笑顔って邪気がないからみんなをほっこりさせるんだけど、風さんの笑顔も同じだったな。

11.死ぬのがいいわ

紅白で魅せた、あの、妖艶な姿の再臨。息をするのを忘れるほどに見入ってしまった。「近年稀に見る憑依型」と評したダッチ監督の言葉を思い出す。最近はすっかり忘れていたけれど、死ぬのがいいわでそれを再び感じられたのがうれしい。

最後も紅白と同じように床に倒れ込む。紅白できっと誰もが思った「余韻っ!余韻を感じさせてよぅ!」という欲求不満を解消してくれるかのように、倒れたまま動かない風さん。沈黙が続く。

すると、前の親子席から「風くんだいじょうぶ?」とママに尋ねるキッズの声が聞こえてきた。なんてかわいいんだよぉぉ。

大丈夫だったよ、そこのキッズ。ほら、風さん、倒れたままだけど歌い出してる。声が掠れてるけど「青春の病におかーされー」って歌ってるよ。

12.青春病

夜の世界から、青い世界へ。青春病が始まった。
野ざらしダンスをする人が最近はあまりいない、と聞いていたけれど、本当だった。私の周りでは確認できず、1人でがんばっておきました。またみんなでできるといいな。

13.きらり 

突如始まる風イメージビデオ。ねえ、ねぇ、あんまり話題になってないのか不思議でしょうがないんですが、あの映像、ヤバくなかったですか?もう、恥ずかしくて見ていられないほどの、まぶしさに目がくらむほどの、風イメージビデオ。
みなさん、刺激が強すぎて、通常生活に支障が出るからと見なかったことにしていませんか?脳の自衛反応ですか?
わたしは、私の中の一部が「見ろ、目に焼き付けろ、あれはお宝だ!」と叫ぶんで、2日間とも無事召されました。
女性よりも艶美が勝っちゃってて、女性のイメージビデオを見ている男性の気分になってしまって、へーんなきもちだれのせい?
きらりが始まってくれたから我に返ったものの、あれは、あれは、相当に、殺傷能力があります。
でももっと見たい。販売してほしい。見るのは週1回だけにするって自制するから。円盤化してあれをおまけにつけてくれたら、最高。

14.燃えよ

炎バーン
ダンスどーん
ショルキーいぇーい

ショルキーを弾きながら、片手をあごに当てていた姿、かっこよ。

参考画像:パナスタ

15.まつり

まつりのイントロがパナスタのときに似ていて、でもちょっと違ったアレンジも入っていて、ヤッフルさんのこだわりが見えた。500レベルから見えたみんなの踊り、最高だったよ。この時ばかりは、風さんより会場に目が行ってしまっていた。壮観。

メンバー紹介&MC③

「なんにせよめでたい。はっ」で両手をあげて一区切り。確かこの辺でバンドメンバーの紹介かダンサーズの紹介があったような。

風「Guiter~TAIKING from Suchmos!
Drams~Shunsuke Uehara!
Base~Naoki Kobayashi!
Keybord~Yaffle!」

風さんの発音のいい紹介の仕方が、何気に好きだ。

風「I am you. You are me. わしは、本当にみんなは同じで、深いところではひとつにつながってると思っとって。何も違わないから、だから心配しないで、しあわせになってください。
いろいろあるけど、生きていればおもろいことや楽しいこともたくさんあるから、これからもぼちぼち一緒にがんばっていきましょう。ここにいるみんなはfamiliyだと思っとるんで」

15日にはワンネスとも言ってたな。
風さんはみんな一つ、みんな同じとよく繰り返す。きっと、誰かと比べて違いを見つけると、自分を卑下することにつながると考えているからなんじゃないかな。
それは、自分を愛することとは正反対。違い=個性ととらえるのもステキだけど、もっと視点を高くしたら、みんな同じキラキラ輝く命といえる。神様や宇宙、ご先祖様やでっかいもんから「かわいい、かわいい。よく頑張ってる」と愛されてほめられている、すんばらしい命。
風さんはそんな目線で私たちを見て、「かわいい」を連呼してくれているのかも。子どももお年寄りも、若者も中年も、区別なくかわいく見えているのかも。

16.grace

graceは、風さんの曲の中でもっとも軽やかさを感じる曲だ。イントロが始まったとたん、地面から足が少し浮いちゃうみたいな感覚すらある。(ドラえもん的な)
歌っている世界が大きくて、捉えている視線が高くて、まるで、地面の上で重力に抗いながら歯を食いしばって生きるわたしたちを解放してくれる魔法みたいだ。

17.何なんw

風「もう終わりだと思ったかもしれませんが、最後にもう1曲あります。これは、携帯で撮影してもらってかまいません。何なん!わら!くさ!」

初めて「w」の部分を発音してくれた気がする。わらでもくさでもどっちでもいいのかな。「青春びょうでも青春シックでも、どっちでも好きなほうでよんだらええ」って言ってた人だもの、きっとそういうことよ。

そしてもう一つ初めてのことが。コール&レスポンスの解禁!やっと何なんって言えた。これはちょっと感動。
でもさ、でもさ、ちょっと迷っちゃった部分はあるよね。おっきい声で何なん言いたいけど、撮ってる動画に自分の声が入っちゃったら、なんかいやだわとか思ってしまって。(結局入ってしまった)
恒例のジャンピングピアノは、いつのまにか“間に合わないほうがおもろい”となってきていて。
ステージをクセ強めで歩いたり、お姫様みたいにパンツの裾を持ち上げてみたり、マイクをほぼ投げててゴツーンって音が聞こえたり。自由でよろしい。
2日間とも間に合ってなくて、なんとかグリッサンドでごまかしたのに(笑)、おしゃれで上手に聞こえるから不思議。グリッサンドの達人さんか。
そして、あのすばらしいピアノ演奏はその日によって違うことにも感動。その日その時だけの演奏。生のライブの醍醐味だ。

ああ、なんて長文。自分でも読むのが大変だ。
でも、これを読み返している未来の自分はきっとしあわせな気分で思い出に浸っているだろうから、うん、やっぱり書いてよかった。

お付き合い、ありがとうございました。


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