#14 2021年、宇宙の旅へ
何年か前に、北海道の高校に通う学生がYouTubeにアップした「スペースバルーン」の動画が話題になった。スペースバルーンとは、無人の風船に小型カメラをつけて空に放ち、高度3万〜4万メートルの成層圏から地球や宇宙を撮影する、「小さな宇宙開発」ともいえるチャレンジだ。自分の足元を映していたカメラが地表を離れ、ゆっくりと舞い上がっていくと、平野や山々が見え始め、やがて北海道の海岸線が見えてくる。さらに高度が上がっていくと、ついには大きく弧を描いた地球の輪郭が映し出される。気圧の差に