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コツコツやるのが一番早い!

1)最も早くゴールに到達する方法


もう15年以上前のこと。
尊敬する教育者の方と会談した時に、ふと『最も早く物事を成就させる方法を教えてあげよう』と言われました。

「それはどういう方法でしょうか」と尋ねると…

『コツコツやることだよ。コツコツやるのが一番はやい!』

コツコツと努力を積み重ねることが大切なことだと思っていましたが「一番はやい!」と言われたことで「最も早くゴールに到達する方法」は、やはり「これしかないんだ」と得心したのを覚えています。

それからは「地道にコツコツ努力を続ける」ということをより強く意識するようになりました。

担任をしていた頃は、クラスのホームルームでよく「1日の努力1枚の紙」に例えてよく話をしていました。
教頭時代になってからも「自分だけの青春アルバム」というテーマで次のような内容を当時の全校生徒に伝えたことがあります。

1枚の紙は大変薄いものですが、それを重ねていくと本になります。
例えば、1日の努力を1枚の紙とします。
高校生活3年間努力は、1年で365ページ、3年では1095ページになり、分厚い辞書のような本になります。
めくってみると、1枚1枚にさまざまな場面写真が貼られ、いろいろな出来事がビッシリと書かれているのと、何も書かれていない白紙のページが続くのと皆さんはどちらがいいですか?
日々のコツコツとした努力の積み重ねにより、1095ページにもなる「自分だけの青春アルバム」に出来るだけ多くの充実感達成感が記されることを願っています。

平成22年(2010)4月16日(金)全校朝礼訓話「自分だけの青春アルバム」


2)周藤彌兵衛翁の物語


「コツコツと努力を積んでいく」ということでは、私の住む松江市八雲町に残されている「周藤彌兵衛翁」偉人伝説がピッタリです。

出雲国の意宇郡日吉村(島根県松江市八雲町)を流れる意宇川(いうがわ)は、昔から大雨が降ると氾濫し付近の田畑や家に被害を及ぼす暴れ川でした。度々災害が起き命を落とす村人もありました。
周藤彌兵衛は、村人を救うため私財を投じ岩山であった剣山をくり抜き、意宇川の流れを変える工事を56歳の時に決意します。
宝栄3年(1706年)から槌(つち)と鑿(のみ)だけで巨大な岩盤を切り開く難業を開始しました。
そして、42年の歳月を掛けて延享4年(1747年)97歳の時に「意宇川の切通し」を完成させ、川の流れを変えることに成功したのです。
その後、102歳でこの世を去りますが、それから270年の歳月が流れた今日も意宇川流域の人々に恵みをもたらしています。

周藤彌兵衛翁の物語

伝記本もあります。
八雲の子供たちは必ず小学校で学ぶことになっている地域の偉人です。

伝記の表紙

意宇川の切り通しには、現在でも川底に鑿(のみ)の跡があるそうです。

切り通しの場所

2014年8月1日に意宇川の畔に大きな銅像が建立されました。

実物はビックリするくらい巨大です!


3)継続は力なり


先日、大リーグのマリナーズで球団殿堂入りを果たしたイチローさん「継続は力なり」を表す言葉をたくさん残しています。

夢や目標を達成することには一つしか方法がない。それは小さなことを積み重ねること。

「イチローさんの言葉」より

偉業を成し遂げたイチローさんの言葉にはとても説得力がありますよね。

また「何も考えず努力を積み重ねていたのではなく、そこに自分なりの工夫が必要だ」とも言っています。
コツコツと努力を積み上げていく中で、時には方法を変えてみる柔軟性も大切なことです。

大自然の摂理に照らしても、新芽がいきなり大樹になることはありません。
変化があるかないか分からない位の微かな日々の成長。

その積み重ねこそが成長の原理であって、その他に成長する術は存在しないと思います。


まとめ


自分の思い描く目標に向かって、頂上をめざして一歩一歩着実に登っていくように、毎日コツコツと努力を積んでいくことが、目標に到達する一番の近道です。

日々「小さな努力を積んでいくこと」それしかない。

「何事もコツコツやるのが一番早い!」


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