三浦祥敬(しょうけい)@アートプロジェクト・fuwatari

つながりを断つ資本主義から降り、自然、人とのつながりが生まれる贈与経済を「お布施」をキ…

三浦祥敬(しょうけい)@アートプロジェクト・fuwatari

つながりを断つ資本主義から降り、自然、人とのつながりが生まれる贈与経済を「お布施」をキーワードに実験し、OFUSE Experimentという名前で思索や発見を公開しています。現在はアート・プロジェクト「fuwatari」を進行中。作品制作を中心にした生活を営んでいます。

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布施(ダーナ)の世界を広げるアートプロジェクト・fuwatari を開始します

こんにちは、芸術家の祥敬(しょうけい)です。 創作する人をサポートしながら、自ら創作活動を中心にした生活を送っています。今回のNoteでは現在手がけている”布施”をテーマにしたアートプロジェクト「fuwatari」を紹介させてください! * 近年、「贈与」に興味を持っている方が増えているのではないでしょうか? たとえば、近内悠太さんの『世界は贈与でできている』は人文学に興味を持つ方々を中心に話題になりました。 資本主義社会で優先されるのは「等価交換」の原理です。商品や

    • したくないことをせず、したいことをする京都暮らしスタート(8月23日〜8月24日)

      京都にやってきました。京都での滞在の日程の期間は決定しておりません。未定です。ただ、お会いしたい人たちやリサーチに訪れたい所があるので、少なくとも1週間は滞在していると思います。 到着してから、さっそくお世話になる場所に行きました。出迎えてくれたのは家主ではなく、Nさんです。 Nさんは関東の方のお寺でも一緒に滞在した方です。お寺さんの方々と京都の家主であるOさんは面識はありません。私とNさんは友達です。一度、お世話になっている方々を集めて、場を開いてみたいなぁと時々思いま

      • 家の中で美的な感覚が生じるのはどんな時だろう?

        トークイベントに行ってきました。 会場は三鷹にある本屋「UNITÉ」。ゲストは『スマホ時代の哲学』の哲学者・谷川嘉浩さんと、上記の本『「ふつうの暮らし」を美学する 家から考える「日常美学」入門』の青田麻未さんでした。谷川さんの方は京大の学部時代の同期で、時々関わりがあるのでここでは割愛(いつもながら、楽しいトークをありがとう!)。青田さんの方はここ数日で知って、初めてお話を拝聴しました。 最初に青田さんを知るきっかけになったのは、人文・社会科学分野の研究者を伴走支援し、社

        • 風俗街に磨崖仏/異国で生き残るためのネットワーク(伊勢佐木町近辺)

          友達が九州からはるばる車で神奈川までやってきました。走行距離にして1,300キロ。1ヶ月前くらいに九州に滞在していた時、事前にこの友達に「8月の終わりくらいに、名古屋・東京・能登半島あたりに行きますよ」という話を聞いていました。 それに対して「タイミングが良ければ、乗せてもらってもいい?」とだけお伝えしておきました。実際にいつ出発するのか、結局どういう工程になるのかは気にせず、その話はほったらかしにしていました。 * とある夜、なんとなく instagram で彼のアカ

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        • 布が巡り、世界を旅する(世界編)
          10本
        • fuwatari 制作日記(制作の記録と思索)
          0本
        • 幽玄会社テンプル〜贈与経営の実験〜
          3本
        • OFUSE Experiment
          281本

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          関係の深まりから新しく見えてくる景色(寺発→横浜市)

          簡単にヨガをして、お部屋の掃除を行い、滞在していたお寺をチェックアウトしました。まさに生きる力を養ってもらってきたお寺と皆さんに感謝し、次なる土地に出発です。出発するという行為は、その場所に執着しないプラクティスとして気に入っています。お寺の皆さん、ありがとうございました😊   さて、出発してから向かったのは綱島です。5年くらい前に住んでいた土地でもあります。あの時は本当に余裕がなくて苦しい時期でした。今のあり方につながっていくかけがえのない経験をさせて頂いたな〜と思います。

          関係の深まりから新しく見えてくる景色(寺発→横浜市)

          働いて給料を食べました(縫い物×デスクワークday)

          今日の朝はお寺のお手伝いを済ませてから、縫い物をしています。お寺のオフィス部分で縫い物をしました🪡 もはやお寺のインターン生のような感じになっています。よく考えてみると、なぜオフィスで縫い物をしているのか、それが成り立っていることに不思議な気持ちになることもあります。まぁ、よいのでしょう。オフィスには猫がいて、特に働いていませんがとてもかわいがられています。私も縫い物という自分の働きを紡いでいて働いています。オフィスにいるのがピッタリだと思えてきました。 数時間、縫い物を

          働いて給料を食べました(縫い物×デスクワークday)

          おめでとう(寺発、東京国立博物館、寺泊)

          今日はやや遅くに起床しました。起きてからお茶を飲んで、身体を調えて、外へ。上野駅まで移動しました。パートナーの紗都子さん、先日の投稿に登場したTさんと展示を見に行ってお茶をしましょうという流れになっていました。 外はとにかく暑い。溶け切ってしまうかと思いました。 見に行った展示は内藤礼さんの『内藤礼 生まれておいで 生きておいで』でした。 美術手帖によると、 とのことで、縄文の景色と香りを想像するいい時間でした。内藤礼さんらしいテグスを使った演出や人が歩く微風で揺れる

          おめでとう(寺発、東京国立博物館、寺泊)

          今日もお寺で惜しまないことの練習を(8月16日:お寺のお手伝い)

          8月16日、今日も12日からお手伝いしてきたお寺で働きました。 お寺の行事の山場は越えたので、私のお手伝いもひと段落。お寺の方に「明日から平常モードに戻ります。ありがとうございました」とお伝えしました。15日の夜に、そろそろ飽きてきたなーと思った瞬間が訪れたので山場を過ぎた今に身を引かせて頂こうと思いました。ありがとうございました! * だいぶこのお寺に馴染んだな〜と感じています。このお寺の職員さんたちとも、今回チョコチョコと話をすることができましたし、一緒に協力して働

          今日もお寺で惜しまないことの練習を(8月16日:お寺のお手伝い)

          メンターとして関わってもらうお願いをしてみた話

          布の作品制作(fuwatari)の流れを紡ぎ始めてから、1年以上が経ちます。 最初の一年は自分自身の覚悟を確かめるため、一人で制作してきました。この営みはしっかり続けていくことが出来るということに確信を得ました。 24年7月に、縫うことに参加して下さる方が出てきました。流れを分かち合うことが出来るのが嬉しいです。 今の段階では、 ・制作継続のための環境づくり ・布を頂くこと ・頂いた布に手を加え、作品の素材化をすること ・アートプロジェクトのことを知ってもらうこと ・

          メンターとして関わってもらうお願いをしてみた話

          お寺で学んだ「力になること」の大切さ

          8月12日の午後に北鎌倉を後にして、よくお世話になっているお寺さんに移動しました。お世話になるようになったのは23年の4月からで、このお寺の皆さんがいなければ、今の位置に立つことはできておりません。めちゃくちゃエネルギッシュなお寺と皆さまから、多くの学びを頂いています。 * その中でも大きな学びだったのが「頼ること」にまつわることです。こちらのご住職さんは頼られるのが好きで、いろんな形で多くの方々に応えてきています。23年の私は「頼ること」「頼られること」がなんだかうまく

          お寺で学んだ「力になること」の大切さ

          パートナーの紗都子さんの個展の最終日(8月11日朝〜夜:北鎌倉→鎌倉moln)

          逗子の家を後にして、向かったのは北鎌倉です。ひとまわり年齢が上の友達(Tさん)とパートナーの紗都子さんとのお茶の時間でした。Tさんはアート・プロジェクト「fuwatari」の流れに加わって下さっている方でもあって、Tさんの関わりから勇気を頂いています。いつもありがとうございます😉 お茶した後は、鎌倉のmolnさんに行きました。この日はパートナーの紗都子さんの個展の最終日でした。主に九州のアトリエにいる時に紗都子さんが一生懸命つくっている様子を日々見ていたので、個展を無事おこ

          パートナーの紗都子さんの個展の最終日(8月11日朝〜夜:北鎌倉→鎌倉moln)

          ワーク・ライフ・ミックス、私の場合(逗子滞在: 8月10日夕方〜11日朝)

          小布施での脳内りんご大爆発を経て、関東にやってきた(戻ってきた)。次はどこに行くんですか?と問われたら「流れ次第でどこへでも」と返す。とはいえ予定が入ることもあって、まさに今回は8/10と8/11に関東で予定が入っていた。 * 東京を経由して逗子へ。逗子で合流したのはT家だ。T家のご夫婦のお2人は会社を経営してらっしゃる。Tさんが創業して、Aさんが後にジョインした形で、結果的にTさんとAさんは一緒に働いているという形になる。ただ「家業」かと言われると少し首を傾げる。世の中

          ワーク・ライフ・ミックス、私の場合(逗子滞在: 8月10日夕方〜11日朝)

          りんごの滝が流れ、世界にはシャリシャリ音が溢れる(8月8日〜10日: 長野・小布施町滞在)

          突然ながら24年8月8日に長野滞在の機会に恵まれた。訪ねたのは小布施町。栗で有名な地域だ。文化的には葛飾北斎が滞在したこともある地域で、北斎館もある。 その地域に行くことになったのは、家が無かったからだ。もう少し丁寧に書くと8月7日の夜、8日〜11日の泊まる場所を確保していないことに気づき、FacebookとInstagramにこのような投稿をした。 その結果、博多のヨット競技者の方と長年マラソンをやってきた小布施在住の方が連絡をくれた。博多は少し遠かったので、長野にする

          りんごの滝が流れ、世界にはシャリシャリ音が溢れる(8月8日〜10日: 長野・小布施町滞在)

          関東滞在。急がず、ゆったりと。

          関東でよくお世話になっているお寺さんに滞在することにして、チェックインしたのが7月30日のこと。8月8日の朝に出発するまでお昼ご飯を毎日頂きました。ここでは普段からお寺の方、職員さんが一緒にご飯を食べているのですが、そこに混ぜてもらっています。皆さんに「お久しぶりです」と声をかけてもらい、「この数ヶ月、お変わりなかったですか?」と声をかけ、他愛もないやりとりをするのが楽しい1週間でした。 8月は動きます!と言いながらも、むやみに急がず、ゆったりとした心地で過ごすことができた

          健やかな関係性とお金のリセット

          2023年の前半にお金を0リセットするということを繰り返していた。今思い返すと、なぜそれをしていたのかが不思議なのだけど、基本的にやりたかったのは、「手元にお金が入って来て、そのうちの一部を使わせて頂き、それ以外のお金をどんどん流していく」という経済のかたちを模索することだった。 ただ、23年の前半時点では、これを心身のバランスを崩さずに実行していくことが難しく、23年7月の時点でその営みを終え、むやみに0リセットすることがなくなった。仮説として思っていたのは、「健やかな社

          領収書が精神内で大量発行された夜

          この数日、私の心の中で地殻変動が起きた。「領収書」という言葉が心の中を飛び交っている。友達に、関わる人に領収書を送るという日常のルーティンが発生している。 私は自分自身の経済をつくろうと思ってこの数年模索してきた。それで結果的に着手したのが「布施」にともなう経済で、自分なりの布施の実験をしてみようと思って日々試行錯誤を繰り返している。お布施すること、されることの両方が生活の中で発生するのだけど、その実践の中であきらかに変わったのは、「受け取る感覚」が増したことだった。 領