見出し画像

続・人生を変えた1冊

*前回までのあらすじ

無事に大学を卒業し、
晴れて第一志望の企業に内定した僕は、
順風満帆な社会人の1歩を踏み出した。
 
けれど、夢にまで見た会社の中で、
僕は変わり映えのない灰色の毎日を過ごしていた。
 
そんなある日、
大学時代の部活の後輩が、
メンタルコーチとして独立・起業するために
コーチングスクールに通っているという報告を受ける。
 
そこで僕は、
生き生きと目を輝かせて、好きなことについて語る
彼の姿にすっかり魅了されてしまう。

僕は、彼が話の中で語っていた、アドラー心理学というものに興味を持つ。

そんなある日、僕は運命の本「嫌われる勇気」と出会う。

*前回までのあらすじ・終わり


その本を手に取るまで


僕は、彼自身が通っているコーチングスクールで
教わっている内容のベースとなるのが、
 
「アドラー心理学」
 
だと言っていたことが、なんか気になっていた。
 
聞いたことのない心理学の名前だったけど、

何よりも、
彼がコーチングについて語る姿はとにかく光っていた。

大人になってから、こんなに何かに夢中になっている人を、
僕は見たことがなかった。
 
それは、人を惹きつけるものがあった。
 
彼自身、でかい夢を描いていた。
それをなんの疑いもなく、言い切る姿に圧倒されていたのだ。
 
 
(僕からすると、会社を辞めて独立・起業するというだけでも、
それまで想像すらしたことのない、別世界でしかなかったが、
 
彼の姿を見て、その「独立・起業する」という事柄が、
自分の世界の「枠」というものに、初めて入ってくる出来事だった。)
 
 
ずっとなんとなく気になっていた「アドラー心理学」
 
そして、何かはわからないけれど、
灰色の毎日の中に求めていた、
一定の知的好奇心を満たしてくれる、本という刺激。
 
 
僕は少しワクワクした気持ちで、
その書籍を手に取り、レジに進んだ。
 
 
その本が、僕の中にじわじわと、
逃れられないような感覚を呼び覚ますとは、
その時は思いもよらなかった。

本に書かれていた衝撃の内容 


 
その本で語られていたことは、
 
僕にとって衝撃的だった。
 
 
今まで僕が、他人の期待を満たすために生きていたこと。
本当に向き合うべき、人生のタスクから逃げていたこと。
 
何より、
人は誰かの期待ではなく、
本当の自分を生きていいのだと。

 
そのためには、

「嫌われる勇気」を持つことだと。

そんなことに、気付かされた。
 
まさに「劇薬」だった。
 
 
今まで自分は、偽りの仮面をつけて生きてきた。
誰かに合わせてばかりいた。
 
「俺には、本当に生きたい人生が、何か他にあるような気がする…」
 
その感覚は、時間とともに色あせるどころか、
日に日に強くなっていくばかりだった。
  

それからの日々


 
この感覚を知ってしまったなら、
もう以前のように、
 
何も考えることなく、
与えられたことをなんとなく、こなしているだけの日々が
 
「これでいいのだ」

とはもう、思えなくなってしまったのだ。
 
 
僕はもう、この時、心の深いところでは、
本当はわかっていたのだ。
 
このままの人生では、何かが違うということを。 


その思いが、
深いところから呼び覚まされたのだ。
 
 
「お前は、お前の思うままに、生きていいのだ」
 
 
僕は、本当はずっと、誰かにそう言って欲しかったのだ。

 
 
全身に、静かな電流が走っているような感覚がした。
 
 
これが全ての始まりだった。
 
 
自分の人生、生き切ってやると決め、

会社を辞めるのも、
写真家になることも。
 
自分の弱さと向き合い、
親との関係に向き合うことも、
 
自分はありのままで、初めから愛されていたと知ることも。
 
全てはそこからだった。
 
 
あなたの人生を変えた1冊は、何ですか?
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?