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CSRとCSVの考え方

(1)CRSとは

「CSR」という考え方をご存知でしょうか?明確な定義はないようですが、CSRとは「企業が活動の基盤とする社会との関わりにおいて負う責任 のことと言われています。CSRを重視する経営とは、日常の企業活動の中に、社会的公正性や倫理性、環境への配慮などを取り込んでいく取り組みです。

グローバル化に伴い、国外の投資家なども関わることになりました。様々な人が関わることになったのでより「透明性・アカウンタビリティー」が重要になったという背景があるようです。

CSRの根拠としては
①道義的義務 企業は善良な市民として正しいことに取り組む必要がある
②持続可能性 地球環境と地域社会を守り育てることを強調
③事業継続の資格 行政や地域社会から事業を遂行する許可を得る
④企業の評判 会社のイメージ・ブランド向上
このような根拠が存在し、企業がCSRに取り組むようになりました。しかし、問題点として企業と社会の間に対立関係を想定しているため、経営陣の後退や景気動向ですぐに取り組みが廃止される可能性がありました。

CSRを社会的義務として捉え、企業の社会的義務に付随するコストであるという見方が多かっ他のですが、近年、CSRの推進は企業の収益性と両立しうるとの認識が広まりつつあります。

(2)CSVとは

上記のCSRと関わることですが、共通価値(CSV:Creating Shared Value)とは、企業が事業を生む地域社会の経済条件や社会状況を改善しながら自らの競争力を高める方針とその実行。社会のニーズや問題に取り組むことで 社会的価値を創造し、その結果、経済的価値が創造されるというアプローチのことです。これはマイケルポーターが提唱したものであると言われます。

簡単にいうと、社会問題の解決こそが企業の競争力を高めるという発想のことを言います。CSRでは、それは企業の評判を高めるためのもので、いわば必要経費と考えられています。これに対してCSVは課題解決こそが目的であり、それが直接利益に関わるものであると違いを説明しています。

BOPビジネスについて

CSVの事例の一つとしてBOPビジネスがあります。
BOPビジネスとは、主とし途上国低階層を対象(消費者、生産者、販売者のいずれかまたはその組み合わせ)とした持続可能な、現地における様々な社会的課題の解決に資することが期待される新たなビジネスモデル(経済産業省)のことです。

この考えは、世界人口の72%と言われるBPO層にアプローチすることが可能です。一つの例としてユニリーバの取り組みがあります。

ユニリーバは小分けのシャンプーを作成することによって、衛生環境の改善と雇用にも貢献したと言われます。

まとめ

CSVの推進に関してはストーリーが重要であると言われます。従来は「金額」という部分のみが購入の指標になっていました。「いかに安いか」が大事だったわけですね。これに対してCSVを伝えるというのはこの活動をしているストーリーを人に伝え、共感してもらえるということが重要になります。これがよくわかるのがクラウドファウンディングのストーリー作成は勉強になると思います。企業でも実施している活動をストーリーにできる人が必要になりますね!

その他

参考図書

このような話は「第四の消費」という本でも解説されていました。



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