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貴綱 みか
2021年1月3日 19:49
ベッドから身体を起こして立たせようとすると足が痛むようで顔をしかめて歩くことができなくなった母「ここが痛い?」と色々なところを触わりながら母に尋ねると足でも足以外のどこでも私が触ったところすべてを痛いと答えてどこがどう痛むのか全くわからずどうしたものかと考えこんでしまいこのまま、もう歩けなくなってしまうのか・・そして寝たきりになってしまうのか・・寝たきりに
2021年1月2日 18:39
母を起こすことから始まるいつもの朝母が寝ている部屋の襖を開けると目に入ってきた母のベッドの景色がいつもと何か違っている一体何が起こったのか?すぐには理解できない光景が飛び込んできて一瞬とまどったがしかしほんの数秒で状況を把握してその途端私は慌ててベッドに駆け寄った母は、介護用ベッドの転倒予防の鉄柵の間の狭い隙間から頭をだらんと下に垂らしその垂れた頭の下の床は
2021年1月1日 10:05
神社に続く急な長い坂道を母が乗った車椅子を息を切らして一生懸命押しながらやっと坂を上りきってその先の神社の境内に入っていく初詣で皆がお詣りをするのは神殿までの数段の階段をのぼった先になるがそこまで歩くことができない母のため神殿が見える階段下に母が乗った車椅子を停めるそして車椅子に座る母に向かって私は少しかがみこんでこうやって手を合わせてお詣りしてねと両手を合わせて
2020年12月29日 09:51
認知症の母の背中側から両脇の下に私の腕を入れて身体を支えて歩かせようとすると歩くのが面倒なのか時々母は軽く足を浮かせてぶらぶらさせて体重を預けてくることがあった小さな子供のお茶目な悪戯のようで微笑ましく思えてクスッとなっていたが小柄な母が足腰も弱って認知症も段々と進んでいって自然と私が母の面倒を見る保護者の立場になって少しずつ親も自分と同じように一
2020年12月26日 20:13
触ってはいけない不浄なものだという事が認知症の母には分からなくなっていて便が出てしまったおむつの中に手を入れてしまう事がある母はおむつの中が気持ち悪くて落ち着かなくて手を入れてしまうのかただ不快を感じたり自分の欲求に従ってやっているだけの事なのだろうが母のベッドに近づいた時に何となく臭ってきたり母の手が汚物で汚れているのを発見してしまったらすぐに対処しないわ
2020年12月26日 08:08
昔、一時期家で東京新聞をとっていた東京新聞とうちの家族のかかわりはただそれだけだったけれどいつのまにか母の頭の中では私が東京新聞に勤めていることになっていたようである日「東京新聞を取り始めました」とデイケアの職員の方が私に言ってきた時にもああ、そうなんだとただ思っただけで仕事に介護にと割と忙しくしていたその頃の私は別に気に留めることもしなかったが後
2020年12月22日 07:57
朝、母を起こそうとベッドの脇まできたがベッドに寝ているはずの母の姿が見えない布団をめくってみたがそこにもいない一体どこに行ってしまったのか母が消えてしまった家の中の伝い歩きも一人ではおぼつかないのでまさか一人で起きてどこかへ行くとは到底考えられない母を起こしに来た時にベッドに密接している押入れが開いていることにはすぐに気づいてはいたが押し入れとベッドに
2020年12月20日 08:01
朝、いつものようにベッドで目を覚ました認知症の母に「おはよう」と声をかけると「おはようってなぁに?」と尋ねられた母はたびたび自分がどこにいて何をしているのかわからなくなったりはたまた自分が誰なのかわからなくなったり挙句の果てにはある日、年齢を尋ねてみると6歳と答えることもあったがそんな状態の母にとって「おはよう」が分からなくても全く不思議ではない母
2020年12月18日 08:04
母の通ったグループホームである年の七夕の日に母が震えるような字で書いた短冊に「むすめがかえて(帰って?)きますように」と書かれていた母は、一度目の結婚で生まれて1年も経たない我が子をおいて家を出されて2度目の結婚で生まれた私は幼少時に交通事故で生死の間をさまようような重傷を負い奇跡的に助かった娘が成人して一人暮らしをしたいからと家を出ていった時には母が泣いていた