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貴綱 みか
2021年8月21日 07:42
いつもと少しちがう道を通って近くの商店街まで行く途中ある細道のところに差し掛かった時によろよろと歩くようになった今は亡き父が、転んだりしないか心配で見つからないように、こっそりと後ろから父を見守りながら歩いた道だったことを思い出した父の足腰が段々と衰えてきて歩くスピードもゆっくりになりはたから見てもハラハラするくらいよろよろしながら歩いたり自転車にも乗っていた時期で
2020年12月11日 08:00
「あら、そう・・・」その後にお悔やみの言葉が続くのを私は無意識のうちに期待していたがわかりましたというような意味以外の言葉が福祉の係の方から発せられることはなかった父の介護が必要になってから福祉の係の方には色々とお世話になっていたある時は父の認知症の診断を受ける病院に何故その福祉の係の方が一緒に付き添ってくれたのか覚えていないがその時には係の方と父は何度も言葉を交わ
2020年12月9日 19:29
夜明けの着信で父の危篤を知り慌てて支度をして病院併設の老健に到着すると父は昨晩から熱が出て早朝に血圧が急激に下がり肺炎で今晩が山場だと聞かされた2-3日前に電車で2時間ほどかけて老健まで父に会いに行った時には特に変わった様子もなかったが年を取って抵抗力が弱くなるとちょっとしたことでも大事につながってしまう会わせたい人がいたらすぐ呼んだほうがいいそれから心肺停
2020年12月8日 08:04
「あ、お蕎麦屋さんが来た」どこかの病室のドアがバタンと開く音が聞こえると入院中でベッドに寝ている父が言った父の病室にお蕎麦屋さんが来るわけがないが父はお腹が空いてたのかなと思いながら認知症の思考回路には逆らわず私は、「あ、そう」と相槌をうった誤嚥性肺炎で入院したこの病院ではナースステーションで職員の方が父と一緒に食事をしてくれたり温かく接してくれたおかげで父はとても穏やか
2020年12月4日 07:56
会社が午前半休の日だったので身支度を整えてそろそろ仕事に出かけようかというお昼時に家の電話がなった丁度電話の近くにいた私が受話器を取ると救急車の隊員の方からで父が自転車で転んで病院に運ぶところだが父のかかりつけの医者があれば教えてほしいとのことだった父は頻繁に出かける場所に自転車で行っていたはずだが迷子になってしまったようで何故そんな場所に?というような所で転んだと
2020年12月2日 13:17
食が細くなり床屋にも行けなくなり髭もそらなくなった父顔もしぼんで細くなりざんばら髪で伸びるに任せた無精髭そんな父の顔をある日まじまじとよく見るとまるで山羊のようだったもちろんこんなヤギ男になるまで放っておいたわけではなく既に母の介護を長年していたので父にも介護サービスが必要だと感じてからはケアマネージャーに相談したり近所の通えそうなデイケアを探し通えるよう