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なぜサッカー日本代表はドイツ、スペインに勝利したのか?

偶然の勝利ではない森保監督の戦略と戦術


12月2日金曜日早朝サッカーワールドカップ日本代表は、ドイツに引き続きスペイン戦でも2-1で勝利した。前半0-1で負けていた試合がなぜ勝利したのかをサッカーを普段見ない私が「経営コンサルタントの視点」で解説する。

勝利した理由は3つ

日本代表はどのように勝利したのか。ドイツ戦、スペイン戦を通して共通したポイントに注目すると、森保監督が冷静に選手たちの実力を分析し、戦略を打ち立て、戦術を練っていったことがうかがえる。

①海外チームで活躍する選手が多数存在した。 【内部環境分析】
前回、前々回のワールドカップと違い多数の選手が活躍している。FIFA公式選手紹介を見ると、26名の登録選手の内、なんと20名が現在海外のチームで活躍していることがわかる。※FIFA公式選手紹介より その他現在は日本チームで活躍しているが、海外のチームでプレイした経験者は2人。海外チームでの経験のない選手はわずか4名であった。このことは過去の日本人の海外で活躍する代表選手が珍しかった時代と比べ、海外の試合に慣れた選手が多数存在した。

②前半は相手の油断を待ち、後半戦に攻撃型選手を集中する 【戦略】
海外で活躍するチームであっても、個々の技量を比べれば、ドイツ、スペインにかなわない。そこで森保監督は戦略を立てた。格上の相手と戦うには、相手の弱いところに狙いを定めることである。強豪ドイツ、スペインに勝つ勝機は後半と定めた。ここで重要なのはピッチに立つ選手は、前半戦で全力で対峙することである。そうしないと相手は油断しない。前半戦スペインチームの心理としては、格下の相手にボールも支配しており、1-0負けるはずがないと、思い込む。そして後半戦で、日本の戦術が繰り広げられる。

③控え選手も含めて全員で勝つ 【戦術】
日本チームが取った戦術は全員で勝つことである。目をつけたのが選手交代のルール変更である。国際サッカー大会では2020年まで交代選手は1試合3人までと決めていた。3人交代枠を使い切ると、怪我をしても選手を交代することが出来ずに、相手よりも少ない人数で戦うことになる。怪我は試合につきものであり、どのチームもこの枠を勝つための戦術と捉える監督はいなかった。森保監督はここに目をつけた。2020年パンデミック後は過密スケジュールによる選手の怪我、リスク軽減のために5人まで交代できるようにルールが変更となった。相手チームが油断した後半、大幅に選手を入れ替えることにより、相手を撹乱し、ドイツ、スペインに劇的逆転勝利をつかんだ。

まとめ

このように考えるとなぜ日本が格下のコスタリカに負けたのかがよく分かる。格下のコスタリカは日本に対し、日本の戦略をそっくり真似たのである。ディフェンスラインを下げ、相手にボールを支配させ、後半のチャンスを待つ。なにも不思議なことではない。
森保監督は強豪ドイツ、スペインに勝つ戦略を打ち立てた。強豪チームと比べ見劣りする選手であってもどうやったら勝てるのか?それは強豪だからこそ陥る心理状態まで読んだ上で仕掛けた戦略と戦術だった。
チーム選手はよく森保監督を信じ切ったと思う。

コスタリカに負けたとき「日本はやっぱり弱い」と思った自分が情けない(笑)。

決して偶然ではない。ドイツ、スペインに勝つことはホイッスルが鳴る前に決まっていたのである。

株式会社塩沢コンサルティング
 代表取締役塩沢 貴良
1975年生まれ。
東京都北区在住
経営コンサルタント
Clubhouse 経営730 運営メンバー
西研東京MG(マネージメントゲーム)公認インストラクター
https://youtu.be/9wj9iwk4Xwg
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