二番の歌詞が好きだ。キャッチーさが優先されるであろう一番の歌詞よりも、自由度のある二番の方が作者の言いたかったことが素直に表現されるように感じるから。 曲のタイトルにloveが入っているからといって、愛を歌っているとは限らない。この歌詞は切羽詰まった感情が詰め込まれている。 プロモーションビデオを見るとポップな曲になっているが、ライブ動画をみるともっとグランジな感じ。Tommyの少女チックなファッションと透明感からは程遠い音色の対比も効いている。 「万事快調<オ
「万事快調<オールグリーンズ>」波木銅 文藝春秋 2021/7、ポップでアングラ。女子高生が大麻を育てる話として紹介されていることが多いが、閉塞感たっぷりな高校生活や田舎を抜け出すためにもがく、痛々しい青春小説にみえる。決して賛成できる所業じゃないけど、読後は彼女らが愛おしい。
「桜庭一樹 短編集」桜庭一樹 文藝春秋 2013/6、はじめてこの作家さんの本を読んだ。この中に収録されている「モネ&猫」が好き。わかりあえる?わかりあえない?好き?好きじゃ無い?一緒にいる?あいたい? そんなモゾモゾ感が良い。
「生命式」村田沙耶香 河出書房新社 2019/10、YouTube"ほんタメ"をみて読む。短編集だが、どれも、気色悪い、の一言。しかし、それは計算された気色悪さ。表題作のラストシーンは美しくすらある。常識を再構築すると違う世界が広がっている、ということに気づかせてくれる。
「アライバル」ショーン・タン、河出書房新社、2011/4。グラフィックノベル(絵本)、文字がなく絵だけで話がすすむ。まるで映写機のフィルムをみているよう。知らない土地に移り住む時の不安な感じ、発見、喜びみたいなものがよく表されている。おすすめ。
最近、Youtube「ほんタメ」をよく見ている。MCはたくみとあかりん、こと齊藤明里。あかりんの読書量がすごいんだが、本の紹介も上手でひきこまれる。読みたくなってしまう、というわけで図書館に行ってあかりんの勧める本を見つけると借りている。 「ひきなみ」著:千早 茜、角川書店、2021/4 は、そんな小説の一つ。主人公は女性で少女の時に両親の都合で瀬戸内海の小島に移り、友人を得る。ある事件のあと島を出て別れるが、大人になってから東京で再会する、というあらすじである。
「この本を盗むものは」深緑野分 角川書店 2020/8、2021年本屋大賞ノミネート、主人公の女の子が本の中に入って冒険するファンタジーもの。うまく物語にのれなくて、読み進むのに時間がかかった。自分的にはいまいちだった。
映画「ベル・エポックでもう一度」をみた。フランス映画だ。フランスというだけで、おしゃれ感があるが、実際におしゃれな映画である。 映画を見たきっかけは多部未華子主演ドラマ「わたしに運命の恋なんてありえないって思ってた」から「シラノ・ド・ベルジュラック」を調べていたら、ベル・エポックという語呂の良い単語がでてきたので、さらに調べていたらこの映画にたどり着いた。Wikipediaによるとベル・エポックというのは美しい時代という意味らしい。 映画の中では、カフェの名前でもあ
映画「ナイブズ・アウト」を見た。女優はアナ・デ・アルマス。原題は"Knives Out"だが、邦題には「名探偵と刃の館の秘密」という副題がついている。ミステリー映画ですよ、っていうことを示したいがためにつけた副題なのだろうけど、刃の館って言葉出てきたかな。ちょっとミスリードだろう。 この映画を見たきっかけは、ミステリ小説「硝子の塔の殺人」(知念実希人 著)の中で言及されていたのと、なんとなくダニエル・クレイグが探偵役?へぇ、と思ったのが重なったからだ。しかし、名探偵活躍
映画「15年後のラブソング」を見た。主演女優はローズ・バーン。何だか意味のわからない邦題だが、原題は「Juliet, Naked」。原題の方が内容に寄り添う良い題名だが、このフレーズを日本語字幕では「裸のジュリエット」と訳している。このタイトルでは、女の人の裸がでてくる映画みたいで、確かに具合が悪い。 題名はともかく、ストーリーは良い映画だった。決してスペクタルなシーンがあるわけでも、深く感動するシーンがあるわけでは無い。淡々と過ぎる女性の日常に、波風が起きて、恋があっ
あいみょんを知ったのはnews zeroをエンディングで「さよならの今日に」が流れたのをきいたのが初めてだ。もちろん「マリーゴールド」は知っていたし、TVなどでその曲の断片を耳にしたりしていたと思う。だけども、”あいみょん”という名前がなんとなくふざけた感じをうけて、食わず嫌いでいた。 だから、news zeroで「さよならの今日に」を聞いた時は、すごく損をした気になった。もっと、早く聴けばよかった、名前で判断したらだめだ、、、。そういう人って多いんんじゃないだろうか、
ビー玉みたいなPOV-RAY画像を作ったので、ふと思った「ビー玉」って何の略なんだろう?と思った。 こういう時はまよわずインターネット検索してみる。同様の疑問を持っている方も当然いて、多くの記事がヒットするが、ほぼ内容は同じだ。もっともらしい説明は「ポルトガル語でガラスをビードロと呼ぶ、ビードロ玉転じてビー玉になった。」なるほど、ガラス玉ということだ。 子供用のおもちゃの名前なので、察するに、どこかのだれかが語呂が良いネーミングをみつけて、これだ!と思って名付けて売った
幾何曲面はPov-Rayでレンダリングしている。下のコードは、この図形に対応している。最後の項が4次式なので4次曲面。下の数式は同じことをあらわしている。 polynomial { 4, xyz(3,0,0):1, xyz(1,2,0):1, xyz(1,0,0):-1, xyz(0,1,0):-1, xyz(1,1,0):1, xyz(2,1,0):1, xyz(0,3,1):1}x^3 + x(y^2) - x - y + xy + (
Amazonで「メッセージ」を見た。原題は「Arrival」、女優はエイミー・アダムス。色々な賞をもらっていて、評価も高い映画。美しい映像なのだが、全体に画面が暗めなので、部屋を暗くした方がいいかも。 おおまかにいうと「2001年宇宙の旅」ジャンル。どっちかというと「2010年」かな。宇宙人が来てメッセージを置いていく。まあ、それは邦題をみればなんとなく想像がつく。キーワードでいうと、東洋思想、輪廻転生、時間、墨絵、円環、理解、言語論といったところか。 正直いうと、
映画「The Good Liar」をみた。主演女優はヘレン・ミレン。Apple+で「今週の映画」になっていた。「今週の映画」はお得な値段でレンタルできるのでよく見る。ちょっとケチ?まあ、その通りだが、ピックアップされる映画も好みに合うので、二重にお得だ。 この映画は、詐欺師が騙されるという筋書きである。映画のシナリオとしては突飛でもないし、宣伝用のあらすじでもそんな筋書きを匂わせている。映画を見始めて早い段階で気づくだろう。 だからミステリはその先にある。どこまでが