見出し画像

映画「ナイブズ・アウト」

 映画「ナイブズ・アウト」を見た。女優はアナ・デ・アルマス。原題は"Knives Out"だが、邦題には「名探偵と刃の館の秘密」という副題がついている。ミステリー映画ですよ、っていうことを示したいがためにつけた副題なのだろうけど、刃の館って言葉出てきたかな。ちょっとミスリードだろう。

 この映画を見たきっかけは、ミステリ小説「硝子の塔の殺人」(知念実希人 著)の中で言及されていたのと、なんとなくダニエル・クレイグが探偵役?へぇ、と思ったのが重なったからだ。しかし、名探偵活躍って感じでもなかった。そこは残念。

 偶然だが、この映画と「硝子の塔の殺人」はどんでん返しなところが似ている。ミステリ映画や小説でどんでん返しなのは珍しくないから偶然でもないのかもしれない。(文字通り)重厚などんでん返しで面白い。これくらいなら、ネタバレにならないだろう。

 ところで、推理ものの映像化というのは難しいのではないだろうか。手がかりをさらっと見せてばかりではつまらないシーンの連続になってしまうし、かといって手がかりにフォーカスしすぎると早い段階で犯人がわかってしまって、これもまた興醒めだ。

 そのためだと思うが、ミステリ映画は早い段階で犯人ってことになる人が「提示」されて、実はそうじゃない、じゃあ誰?っていう展開が面白いストーリーになると思う。

 映画「ガール・オン・ザ・トレイン」なんかもそんな感じだ。これもゾワゾワする雰囲気で、観ている人を最後まで引っ張ってくれて良いミステリー映画だと思った。まあ、そもそも酔って記憶がないってのはどうなのよ、とは思ったけど。

 これも偶然だが、knifeを辞書で引くと"the knives are out"という成句がでてくる。最近は電子辞書だから複数の辞書で当たってみることも簡単だが、ちょっとずつ違うことが書いてある。そのうちの一つに「人を陥れようと画策する」という意味もあった。

 きっと、原題の"knives out"もここからきているんだろう。あれ、ネタバレになっちゃったかな。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?