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【読書感想文】選ばれ続ける会社とは ~サステナビリティ時代の企業ブランディング~

 


この分野の本に関して、どうしても書店では適当なものが見つからなかったので、電子書籍で読み進めたこの本。(電子書籍ニガテです涙)

サステナビリティは生活にだけでなく、企業にも根付かせるべき文化であると感じた、とても学びの多い一冊でした。





・用語の意味を正しく理解する


私もそうだけれど、何となくの意味合いで理解した気になってしまっている用語はたくさんあるだろう。まずは、その言葉を理解する必要がある。

本書でよく出てきた用語を、位置づけとともにそれぞれ解説していくと

CSR:企業のみの利益だけでなく、ステークホルダー(社員、顧客、役員など全ての利害関係者)とともに社会・環境全体への利益を追求する事。

これは会社を運営するにあたる「責任(≒義務)」であり、これを果たすことは前提にある。


CSV:社会・環境問題に取り組み、新たな価値を創造していく事。

これは会社を運営するにあたる「期待(≒価値)」であり、CSRを果たした上でさらに価値を創造していく、という位置づけにある。


ESG:投資活動の事。特に環境や社会に留意し、永続的な企業存続が出来そうな企業に対し、長期的に投資していく事を指す。

投資をするにあたり一定の基準を満たしているかをチェックする、投資家からの視点である。



これらを踏まえた上で、これからの企業の役割について考えてみたい。



・これからの企業の役割


企業は常に、現代のニーズや流れに対し柔軟に対応する事が求められている。その中で、現在共通項目となっている「サステナビリティ」に関する事に対しても、視座を高く持っているべきだという。

このような社会対応力こそがCSRの本質であり、現代社会の要請や期待に応え続けていく必要があるのだ。

要請に対応するのはCSRで、期待に応え、価値を創造していくのがCSV。そしてその際、SDGsに留意する事が重要だ。

それによって、少しずつステークホルダーの評価が高まっていき、これこそが社会的評価に直結する。そしてこの評価とともに、「自社らしさ」が発揮されると、時代のニーズに沿ったブランドへと化す。

このブランド力が高まれば、会社の無形資産(企業理念や信条など)に寄与され、未来のキャッシュフローを生み出す根源となる。

これを、投資家はESGで判断するのだ。よってサステナビリティを希求していった中で、結果として企業価値も向上できたという流れとなる。



なるほど、極論これからの企業の位置づけは、もはや利益を生むことを先行させるのではなく、社会問題を解決するためのツールの1つとして位置づけられるのではないかと感じた。

そのため熱量を持ったリーダーを中心に、ミッションを実現していくのが大事だ。その際「自社らしさ」という言葉が出たが、

・自分たちが何者であるのか
・どんな価値観を持ち、どこへ向かおうとしているのか を

一丸となってすり合わせ、進んでいく事が大事だと感じた。




このテーマを通して、企業の立ち位置について視点をガラリと変えて考えられたのはとても面白かった。



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