【ミカタをつくる広報の力学】 #27 テレビと雑誌を比較してみた
前回の雑誌タイアップの話を書いているときに気付きました。
雑誌とテレビは似ているかもしれない。
事業構造とかは全く違うのですが、タイアップの方法や組織体制とかが似ているのです。
というわけで今回はテレビメディアについて、雑誌と比較しながら書いていきたいと思います。
※初めての方は、「#00 イントロダクション」をお読みいただくと、コンセプトがわかりやすいかと思います。
テレビは雑誌と似ている?
冒頭で書きました、テレビと雑誌が似ている件。
まずは、どこが似ているかについて書いていきましょう。
在京キー局などのテレビ局では、報道、ドラマ、バラエティというように、番組制作の部署がジャンルごとに分かれています。
それぞれの部署にプロデューサーやディレクターがいて、様々な番組を制作しています。
一方、多様な雑誌を発行している大手出版社では、ファッション誌や情報誌、コミック誌などのジャンルごとに編集局が分かれており、その下に各雑誌の編集部が存在して、編集者たちが雑誌をつくっています。
つまり「出版社の雑誌に相当するものがテレビ番組」と考えるととても分かりやすい。
雑誌と同様に、番組ごとに制作しているスタッフもターゲットも全く異なります。テレビ局にFAXでニュースリリースを送信するとき番組ごとに送るのも、雑誌の場合を考えればとても自然なことです。
タイアップの方法も似ていて、前回説明した「プレゼントパブリシティ」や「プロダクトプレイスメント」もあります。視聴者プレゼントなどで商品が紹介されたり、ドラマの中で商品が出てきたりするを見たことがあると思います。
記事広告的なものは、番組内で商品紹介をする「インフォマーシャル」が近いかもしれません。
テレビはスポンサーが大切
では雑誌と違う点は何か。それはスポンサーです。
雑誌は実売があるので代金が売上になりますが、民放のテレビは基本的に無料放送なので広告費が収入の大半を占めます。つまりCMを流しているスポンサーがテレビ番組の命綱を握っているというわけです。
そしてCMを見てもらえないと意味が無いので、スポンサーになるかどうかは番組の視聴率で決まります。だから視聴率がものすごく大事になるのです。
さらに、雑誌の場合は趣味が合う人しか買わないので、多少過激な表現があっても許されますが、テレビは公共の電波で誰もが受信できてしまうので、表現にも気を付けなくてはなりません。
深夜番組なら別ですが、ゴールデンタイムなどは基本的に、お子さまからご年配の方までみんなで楽しめる番組になっています。
もう一つ、テレビと雑誌の異なる点が表現力です。当たり前のことのようですが割と忘れがち。雑誌は紙媒体で静止画ですが、テレビには音声も映像もある動画なので、「画」が面白くないと見てもらえないのです。
テレビ露出は画ヂカラが必要
「画」と書いて「え」と読みます。
テレビにネタを売り込むときには「画ヂカラ」が必要です。
新聞や雑誌などの紙媒体の場合は、写真もありますが基本的には文章で書かれた記事を「読む」ためのものです。
一方テレビは受動的に「見る」または「眺める」媒体なので、ビジュアルの見せ場が無いと盛り上がりません。
ここまで雑誌とテレビのメディアについて書いてきましたが、すべてはこの一言のため。
テレビ露出には画ヂカラが必要。
どんなに高尚な志があろうと、壮大な計画があろうと、悠久の歴史に裏付けられようと、それを動画として表現できなければ、テレビではなかなか取り上げてもらえません。
なのでテレビにネタを売り込む際には、無理矢理にでも良いので動画になるシーンをつくってください。
その画が面白ければ、番組ディレクターもきっと反応してくれるはずです。
おわりに
今回はテレビメディアについて、雑誌との相違点を比較して説明しましたが、「テレビと雑誌が似ている」などという大胆な理屈は初めて書いたのでツッコミどころ満載だと思います。
テレビと雑誌の一番の違いは媒体費でしょうか。
桁が1~2個違います(笑)
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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ではまた次回お会いしましょう。
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