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【ミカタをつくる広報の力学】 #12 総務部門は社内広報の強いミカタ

前回の人事部門の話で「労務以外」の話をしましたが、今回は、労務と庶務を含む「総務系部門」の話です。

総務部門は、日常的に関わることが多いセクションとしては、財務と並ぶのではないでしょうか。人事も広報も財務もすべて総務が担っている企業もあるくらい、社内における諸々を総じて担当する部門なので、従業員とのコミュニケーションにかけては広報と相性が良いはずです。


※初めての方は、「#00 イントロダクション」をお読みいただくと、コンセプトがわかりやすいかと思います。


総務の仕事について

上記にも書いた通り、総務部門の業務は多岐にわたります。

人事、財務(経理)や秘書的な仕事を除いたとしても、①設備管理、②情報管理、③運営管理、④福利厚生など

とても大雑把にザックリ分けましたが、それぞれの中身も幅広く、社内の「管理」は概ね担っているといえます。

①設備管理:清掃・修理等の施設・機器メンテナンスや、備品全般の管理。
②情報管理:業務書類の管理や、郵便物等のデリバリー、社内外の受発信。
③運営管理:会議の運営や、社内行事の企画・運営、スケジュール管理。
④福利厚生:健康診断や冠婚葬祭等、社員の福利厚生に関する業務。

①の「設備管理」以外は、すべて社員に関わる業務ですので、必然的にコミュニケーションが発生します。

つまり社内広報のネタをたくさん持っているわけです。

社内報のネタ探しや、他部署訪問のキッカケを探しているときには、総務部門とタッグを組むと上手く運ぶことが多いです。


総務担当者は情報通

備品や書類を貰いに総務部門に行くとき、私は必ず雑談をするようにしていました。

それはなぜか。
総務担当者は、驚くほど情報を持っていることが多いからです。

先程挙げたように、総務の仕事は社内の様々なシーンに絡んでいます。

執務スペースの蛍光灯を替えるとき、会議室の後片付けをするとき、応接室にお茶を出すとき。経営者から新入社員まで、幅広い人たちと言葉を交わす機会を、総務担当者は持っているのです。

さすがに機密情報は無いですが、おめでたい話や噂話などは、ドラマの「家政婦」並みに知っていました。中には役員の誕生日や、各社から届くお歳暮の中身まで把握している人も。

こちらとしては、様々な部署の情報収集のキッカケとして、気の利いた会話が出来れば良いので、その程度の話題をゲットする分には事欠かないといえるでしょう。


総務部門とは持ちつ持たれつ

会話のネタを提供してもらうだけでも仲良くする価値はあるのですが、本当に重要な関係になるのは、社員とコミュニケーションを図るときです。

歓送迎会や忘年会の担当をすることも多く、イベントの企画や実施も総務が担うことになります。
そのとき総務は広報に告知を担当してもらい、広報は社内報にイベントの内容を載せるという協力体制がつくれます。

総務は社員との直接コミュニケーションが得意ですが、広報は社内全体への情報拡散が得意なので、お互いの長所を合わせることで、より充実した社内コミュニケーションを図ることができます。

私の場合は、CSRの被災地支援プロジェクトにおいて、社員から書籍の寄付を募る際に総務とタッグを組みました。
書籍を集める場所の設置と管理を総務が担当していたので、社内への「寄付のお願い」告知と、社外へのCSRとしての展開を私が担当することになりました。

お蔭様で、被災地の図書館には無事3000冊を寄付することができ、メディアでも取り上げてもらえました。総務とタッグを組んでいなかったら成功していなかっただろうと、今でも思います。


おわりに

前回の人事もそうでしたが、社員全員と直接的なパイプを持つ部門は、圧倒的なコミュニケーションインフラがあります。

考えてみれば社内告知のポスターを貼る掲示板も総務が管理していますね。
もしかしたら、総務がいないと広報は何も出来ないのかもしれません(笑)


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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ではまた次回お会いしましょう。



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