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マクロ経済

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#アベノミクス

日本の国家財政がヤバい!

日本の国家財政がヤバい!

「国の借金」が過去最大1980年台から言われ続けている日本の国家財政危機が、遂に、来るところまで来てしまいました。日本経済新聞の記事によりますと「国の借金」が過去最大になった、とのこと。

「国の借金」1286兆円、23年12月末時点 過去最大 - 日本経済新聞

念のため、一次情報も確認しましたが、1,286兆円、というのは本当らしいです。
国債及び借入金並びに政府保証債務現在高(令和5年12月

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デフレ/インフレ期の日銀成績評価

デフレ/インフレ期の日銀成績評価

先日の日曜討論(2023.02.19)で、岩田規久男元日銀副総裁が、デフレ期とインフレ期の消費者物価指数の平均値(消費税調整済)に言及されていました。
実際にデータを使って、デフレ期(1998~2012年)、インフレ期(2013~2019年)の消費者物価指数を見て、日銀の成績を評価してみたいと思います。

(内容が良かった、気に入ったなど、よろしければ、スキ、共有、サポートをお願いします)

ポイ

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日銀審議委員人事案の改善を望む

日銀審議委員人事案の改善を望む

報道によりますと、岸田文雄政権は日本銀行の金融政策を決める政策委員の人事案として、高田氏と田村氏を提示されたそうです。(*1)

日本経済、なかでも、雇用環境に大きな影響を与える金融政策を決める日銀審議委員の人事として、高田氏と田村氏を候補とする岸田文雄政府の人事案に反対いたします。

なぜならば、金融政策は雇用環境を通じて日本経済に大きな影響を与えるため、マクロ経済学、なかんずく、金融政策≒雇用

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リフレ派に関する連載ウォッチ#8

リフレ派に関する連載ウォッチ#8

武田真彦教授の連載12回の第8回は「インフレーション・ターゲティング」に関する内容です。

僕の評価は、武田氏の議論には大きな誤解があり、世界の先進国の多くで導入されているインフレ目標や、リフレ派が重視する「期待」に関しても残念な評価をしていると思われます。

“ 政策論としてこれを見た場合の大きな疑問は、「インフレ期待を操作する政策手段を中央銀行は有しているか」という点である。リフレ派は、「マネ

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リフレ派に関する連載ウォッチ#5

リフレ派に関する連載ウォッチ#5

武田真彦教授の連載12回の第5回は「量的緩和はインフレ期待に効いたのか」という記事だそうです。

結論から言えば、武田氏の記事では、QQEによるインフレ期待増加の効果を完全否定していません。
また、雇用環境改善など、国民の経済厚生に対する影響を考察しない議論に有用性を余り感じません。

僕の評価は、物価安定目標2%とその達成へのコミットメントを示し、それを裏付ける具体的な政策である「量的・質的緩和

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リフレ派に関する連載ウォッチ#4

リフレ派に関する連載ウォッチ#4

武田真彦教授の連載12回の第4回は、
マネタリーベースの増加とマネーサプライ・為替の関係についての記事だそうです。

(*1) 量的緩和がマネーサプライ、為替相場にもたらしたもの https://business.nikkei.com/atcl/seminar/20/00039/022500005/?n_cid=nbponb_twbn

僕はマネーサプライや為替に関する武田氏の論点よりも、雇用環境

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リフレ派に関する連載ウォッチ#2

リフレ派に関する連載ウォッチ#2

武田真彦教授の連載12回の第2回は、QQE以前の金融政策についての記事だそうです。
記事の注記にありますが“ 本連載の対象は金融政策の方法論なので、政策判断の是非には立ち入らない。”(*1)とのことです。

(*1)異次元緩和に至るまでのリフレ派の攻勢 https://business.nikkei.com/atcl/seminar/20/00039/022200003/?n_cid=nbponb

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リフレ派に関する連載ウォッチ#1

リフレ派に関する連載ウォッチ#1

武田真彦教授の連載12回の第1回は
“ここではリフレ派の主張の中身ではなく、リフレ派の「姿勢」について感じるところを述べ、筆者が懐疑の念を抱くゆえんの一端を示しておきたい。”(*1)
とのことで、経済学の話題は少ない構成です。

武田氏は、リフレ派の書籍タイトルを並べ、以下のように述べられています。
“あからさまに日銀を貶めるもの”(*1)
“ 自説の正当性に一点の疑いもないかのごとき印象を与える

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リフレ派に関する連載ウォッチ

リフレ派に関する連載ウォッチ

すごいタイトルの連載が始まるようです。マクロ経済をウォッチする一般人として注目しています。

武田 真彦 オーストラリア国立大学名誉教授による12回の連載です。
以下は予告編だそうです。

(*1)[予告]リフレ派は誤りを認め、改めるべきは改めよ https://business.nikkei.com/atcl/seminar/20/00039/021900001/?n_cid=nbponb_tw

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【本】日本経済再起動

【本】日本経済再起動

高橋洋一さんと田中秀臣さんの共著です。

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お二人の対談形式の部分が、とても読み易いです。経済学と政策、政治の現実的なエッセンスをアベノミクス以降の時事問題などを通じて味わうことが出来ます。

アベノミクスの裏話や雇用環境改善が長期政権につながったことなど、とても面白い内容です。

第一章では、マクロ経済を理解している政治家が少ないことを改めて痛感さ

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