続けるんだ君のShow、 演じきりな主人公。
人の幸せを勝手に決めてはいけない。
人の人生は自分のものではないのだから、コントロールしようとするのは筋違いなのである。
急にこんな語り口で始めてしまったが、私たちは「責任」という言葉を盾に人の幸せを勝手に決めたがる。
友人からの転職の相談、恋の悩み。
日常的にその人の“幸せ“を想い、責任感を発動させる。
その結果「絶対こうした方がいいよ」「絶対、彼とは別れた方がいいよ」と無責任を無意識に吐く。
そもそも、その人にとっての幸せとは?
を知らずに。
昔、強烈に記憶に残るニュースがあった。
岩崎恭子さんという水泳選手がバルセロナ五輪で当時14歳で金メダルを獲得した。その際、インタビューで「今まで生きてきた中で一番幸せ」と発言した。
テレビのコメンテーター達は、にこやかに「かわいいですね」「まだ14年しか生きていないのに」という発言をしていた。この世間の空気に違和感があった。
こういう時に人は「君はまだ本当の幸せを知らないのさ」とか「これからの人生もっと色んな事があるのにね」なんて勝手な態度を取る。
明日死ぬかもしれないのに。金メダルを獲った事もない人が言うのだ。本当は本人すら知らない幸せを語る為に。
漫画Slam Dunkに、こんなシーンがある。
バスケ部顧問の安西先生が主人公の桜木花道が怪我をした後も試合で使い続け「白状します。君の怪我には気付いていた。それでもどんどん良くなる君のプレーを観ていたかった。あと少しで一生後悔するところだった」と告げる。
その裏には「これから先も長くバスケットをしたいに決まっている」「選手生命のピークは今じゃない」という決めつけがあった。
桜木花道はこう反論する「オヤジの栄光時代はいつだ?全日本の時か?俺は、俺は今なんだよ」と…
自分の人生を主体的に生きるとはこういう事かと学んだ。親や友人はあくまでもサポーターであり、主人公ではない。
自分の幸せを誰かが決めそうな時
人の幸せを自分が決めそうな時
主人公が誰かを忘れずに生きたい。
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