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日本のマンガの主人公は誰と戦ってきたのか


死の商人

 少し前に庵野秀明が脚本、監督したことで話題になった特撮映画「シン・仮面ライダー」の原作者石ノ森章太郎には、「サイボーグ009」という作品があります。「サイボーグ009」も「仮面ライダー」と同じように、主人公たちは自身を改造した生みの親である組織、ブラックゴーストと戦う物語になっていますが、ブラックゴーストは紛争中の国などに兵器を売ることで利益をあげている、いわばグローバル企業という設定になっています。

 ブラックゴースト(黒い幽霊団)漫画サイボーグ009』に登場する悪の組織。サイボーグ戦士達の生みの親であり、最大の敵である。
 兵器製造企業や銀行家などの戦争によって利益を得る組織や団体が資金を出して設立した、世界中に戦争とをもたらす「死の商人」。
 紛争中の国家とその反対勢力に武器や兵士を送りこみ、戦争を続けさせることにより、利益をあげている。
 軍需産業を営む一方で民族運動反政府運動を影から操り、世界情勢をも操る巨大組織であり、(以下略)

ブラックゴースト(黒い幽霊団)

 ここに書かれている設定からは原作者が、リアルな世界の状況とその背後にあるものをきちんと把握していたことを感じます。そして、それは1話でブラックゴーストのボス(スカール)が、軍需産業の社長たちを前にして次のように、「どうしても戦争をやってもらう必要がある」と語るシーンにも見られます。

サイボーグ009 第1部 死の商人

 戦争や紛争、テロには莫大な資金が必要ですし、兵士、傭兵も駆り出されます。小さなデモ、街宣活動でも状況は同じです。戦争は金を用意する勢力、組織がいて、予め準備されているといわれる所以(ゆえん)です。
 またマンガではこのシーンの舞台は「スイス」になっていて、グローバルな軍需産業という設定とあわせて、原作者の石ノ森は表に出されている情報だけではなく、その背後、裏側まである程度おさえていた、と思わせる描写ではないかと思います。

 「サイボーグ009」は1964年に連載開始とありますので、今から60年近く経っています。この当時のニュース、報道、出版はもしかしたら戦争の背後にいる組織や勢力について、何らかの情報を提供していたかもしれません。

 しかし、現在の報道、出版は実情と異なる方向へ目を向けさせる偏向や、事実とは逆の印象を抱くように構成された、プロパガンダばかりが目につきます。
 ここ数年の間に起きたコロナ騒動や、米国の大統領選挙など様々なことから、TVや新聞などの大手メディアの報道の怪しさ、いかがわしさといったことに気づき、なぜTVや新聞などが極端に偏った情報を流し、見るものの印象を操作しようとするのか、その原因や背後にあるものを探り、情報を発信する人々は日々、増えているように思います。
 もしも毎日見ているTVや新聞を信用できないとしたら、安心して生活することができないからでしょう。

 ずっと前に石ノ森章太郎は、当時気づいたことを「サイボーグ009」で描いています。そしてこれとほぼ同じ頃、「青の6号」という、やはり悪の組織と戦うテーマのマンガがありました。

国際テロ組織

 「青の6号」も「サイボーグ009」と同じように国際的な組織と戦うストーリーになっていて、Wikipediaの説明には「国際テロ組織」(マックス)と書かれています。

 ですが、実際にマンガを見てみると、「マックス」は「世界じゅうの通貨」つまり資金を集めて動かす、「強力な経済団体になりあがった」組織と説明されています。

青の6号 ムスカ電撃戦
同上

 このように「青の6号」でも戦う相手は国際金融資本のグローバル企業として描かれています。そしてこの経済団体は「国際テロ組織」なのです。

 「サイボーグ009」と「青の6号」は、国際金融資本、グローバル軍需産業、国際テロ組織などを念頭に置いて、このような組織と戦うストーリーになっていますが、作者等は当時の報道からこのようなアイデアを思いついたのでしょうか。もしかしたら彼らはもう少し情報を持っていたということはないでしょうか。

支那経済制覇を完成しつゝある国際猶太財閥の活躍

 国際金融資本といえばロックフェラーやロスチャイルドがすぐに思い浮かぶかと思います。例えば以下の書籍は昭和12年と書かれていますので、西暦では1937年に書かれたものですが、書籍のタイトルや目次を見るだけでも、当時、このような認識があったことを知る良いサンプルになると思います。

支那経済制覇を完成しつゝある国際猶太財閥の活躍より
(目次の一部を転記)
(ヘ) 猶太經濟參謀本部の世界制覇計畫/19
(ト) サッスーン財閥と在支英米資本團との關係/22
八 基隆事件は猶太の排日宣傳/31
(ホ) 猶太民族の支配下に在る世界の通信機關/36
(ヘ) 猶太民族の支配下に在る世界的財權と其の程度/36

国立国会図書館デジタルコレクション
支那経済制覇を完成しつゝある国際猶太財閥の活躍

 この当時、既に国際金融資本は支那(中国)を支配下におさめていたのです。

 以下も同様の書籍になります。目次にはちょっと過激な文言も見られますが、ウィルソンについては、最近の関連書籍もありますのであわせて見てみると良いかと思います。

第一章 ユダヤ人を知ることは世界を知ることだ! / 1 (0014.jp2)
一 世界の不幸はユダヤ人が造る / 2 (0015.jp2)

第三章 國際軍需工業を操る猶太財閥 / 95 (0061.jp2)
一 獨逸の再軍備はフランスがさせた / 96 (0062.jp2)

第四章 國際聯盟と猶太財閥 / 119 (0073.jp2)
一 ウイルソンは猶太財閥の傀儡 / 120 (0074.jp2)

国立国会図書館サーチ
猶太民族の対日攻勢 武藤貞一 著(目次のみ)

 TVや新聞などによる偏向、切り取り報道、という話をよく耳にしますが「猶太と世界戦争」には、新聞(報道機関)の持つ力は非常に大きく、もしも特定勢力の支配下におかれて偏った「報道」が行われた場合、どれほど危険であるかということをページを割いて記載していますが、残念ながら当時において既に報道の自由というものは失われていたのです。

この三大ユダヤ系通信社は数十年来、全欧州通信新聞界を支配していたのみではなくて、ほとんど全世界の報道陣を占領していた。

国立国会図書館デジタルコレクション
猶太と世界戦争P140

「我々が苦しんでいる困難の十分の九までは、傾向(偏向)的報道に原因を持っている。国民と国民又は政府と政府との関係を毒する不信というものは、事実自身よりも、その事実を伝える叙述の仕方によって惹起(じゃっき)される方が多いのである。」

国立国会図書館デジタルコレクション
猶太と世界戦争P143

平和を脅かす危険は新聞にある 次の戦争は新聞によって布告される

国立国会図書館デジタルコレクション
猶太と世界戦争P156

 イタリアの宰相ムッソリーニもまた同様の考えを発表して次のごとく言った。「印刷インクの暴風と濁ったインクの洪水と氾濫こそは、あらゆる平和とあらゆる欧州共同作業の真の敵である。」

国立国会図書館デジタルコレクション
猶太と世界戦争P159

歴史を知る

 もしも「サイボーグ009」や「青の6号」の作者が現実の世界と、彼らの時代よりもさらに前から発信されていた情報を基にして作品を描いていたのだとしたら、私たちは可能な限り「歴史」を知り、そこから学ぶ必要があるのかもしれません。

 先人等、私たちの父祖たちが残してくれた書籍を読むことができます。
昭和初期の日本は今とは違って、国際金融資本の支配下にはなかったので正しい情報を得たうえで、適切な視点で世界の情勢を視ることができていました。
 これらの書籍には国際金融資本に関する正しい知見や、「フランス革命」、「ロシア革命」についても驚くべき内容が書かれています。

 私たちの父祖たちは、何を知っていたのでしょうか。
以下に国立国会図書館デジタルコレクションのデータをまとめてみましたので、是非、皆さんの眼で見ていただければ幸いです。


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