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どんな文章を書きたいですか?と問われたら。

創作物には、『届く』『響く』『刺さる』の3段階があると思っています。


~ 届 く ~

創作が誰かの目に触れる状態にあることが大前提で、それが誰かに届く。
非公開の作品は、どんなに名作だとして自分以外の人には届きません。

この、『 届く 』とは。
文章なら、どんな形であれとりあえず読まれる。
映像なら、目にする、音を聞く。
受け手の五感に、まずは形式に伝わった状態のことです。


~ 響 く ~

その届いた創作が、良くも悪くも、受け手の心を動かす。
面白いな、なるほどな、と一言で終わる感想でも、言葉にならない深い感情だとしても、創作により何らかの感情、思考が読み手の中に生まれた状態

何となくの「 つまらないな 」は、ひとつに感情ではありますが、どちらかといえば無感動に近いのでここには含まないものとします。
ただし、「つまんないけど、何なんだろうこの文章、こんなことを書いている人はどんな人なんだろう」「面白かったわけじゃないけど、妙に気になって仕方ない」等と興味を引き起こすことができたなら、響いたといってもよいでしょう。


本来は、心をゆさぶる振動が起こることを『 響く 』とした方が理想的かもしれません。
でも、誰もが発信する情報で溢れる今の時代、趣味で書いている文章程度なら、見ず知らずも誰かの目に留まったうえで心の中に微かなでも波紋を呼ぶことができれば、とりあえずよしとしようじゃないですか。

衝撃波までいかなくても、微かに響く鈴の音や一瞬ふわっと感じた風のように、小さくてもおぼろげでも、確かに何かを感じてもらえたら、それは作品が『 響いた 』のです。
と、ここは自分に優しく定義(笑)。


PVやスキをガンガン増やすために、ゲーム攻略のようにSNS攻略するのは、反応が目に見えて楽しいのかもしれません。
ただ、ゲーム世代ではないわたしには、正直あまりむいていません。
お金がかかったら数値が正義になるので、SNS攻略法にガツガツ取りかかるかもしれませんが(笑)、何か書ける人として純粋に精進するなら、ちゃんと『 響く 』ことの積み重ねを目指したいな。


~ 刺さる ~

文字通り、人の心に刺さる創作。
一目惚れのようにグサリとくるもの。
じわじわと根深く浸透して心を支配してゆくもの。
何度でも見たくなってしまうもの。
そして、何よりも、忘れられないもの。


響くより、刺さる方が好き。

響いた音色や起こした波は、やがては引いて消えゆくようで。

でも、刺さったら、はっきりと刺された感触があり、傷跡が残る。
その創作をいつか見飽きて忘れてしまったとしても、何かの拍子にきっと思い出す。
傷跡を見れば、その傷がついた時のことを思い出すように。



どんな文章を書ける人になりたいですか?と問われたら、刺さる文章を書きたい、とわたしは答えます。

人に寄り添うとか誰かの役に立つとか、
そんな立派な事は思っていません。
というか、できません。

ただ、響くより、
より強烈に、鮮明に。

雲の狭間から差す一筋の光のように。
愛してる彼がみせてくれる、一瞬の鋭い視線のように。


誰かにとってのそんな文章を書ければ幸いだし、その誰かが多ければ多いほど、きっと本望なんです、わたしは。



今朝はとりあえず、この記事を書けました。
『 それでは皆さん、また明日 』
ってnoteで言える自分にもなりたいな。



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