キリマンジャロの氷河と空
氷河があることから、「白く輝く山」を意味する「キリマンジャロ」と名付けられた山。
その山頂の氷河が、この100年で90%も減少したという調査結果がある。
10年前と現在の映像を比べても、人の身長と比較した氷河の高さは明らかに半減。
と、これはTBS「世界遺産」からの完全な受け売り。
氷が溶けゆく主な原因は、地球温暖化。
地球上のこの地域の環境が作り上げた、奇跡の自然美。
それが、人がほぼ人のためだけに活動してきたことにより、失われてゆく。
とはいえ、山頂の氷河の美しきを悦び、この先の氷河なきキリマンジャロを憂うのもまた、人の勝手なのかもしれないけれど。
地球上に生を得てただ存在する、そんなありがたみを誰もが持てれば、領土を広げるとか他者を支配するというつまらない念は生まれないはずなのに。
氷河もさることながら、番組で放送された、キリマンジャロ山頂の透明感あふれる瑠璃紺の色がわたしの心を強く捉えた。
もっと広い何処かへと吸い込まれそうな、宇宙により近い空の色。
よくわからない空間の中のひとつの星にいることに、あらためて思いをはせてしまう。
キリマンジャロの氷河とともに、さらに、地球という星があること、その星にいることを訴える、そんな映像美。
ああ、こんな空の映像のお仕事というのは、なんとも羨ましくて素晴らしい。
キリマンジャロに登れるとは思えないけど、写真は、カメラは、どうにか少しでも精進したい。
あらためて、写真への思いも抱いた。
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