「パクる」を徹底したら、なぜ、パクれなくなるのか
ビジネスで成功するためには、よく「徹底的にパクリなさい」と言われたりします。
TTP(徹底的にパクる)の定義について
合言葉や共通言語にしている仲間内では、TTPとかいってたりしますよね。
TTPとは、T徹底)T(的に)P(パクる)
守破離の実践が成功の王道
確かに、優秀な人や成功者の真似をすることは、効率の良い学び方です。
能楽を大成した、世阿弥による「花伝書」に、学ぶとは真似ぶと記されています。
また、日本の伝統芸能で、師匠が弟子に教えるとき、守破離と言われます。
生前、十八代目 中村 勘三郎さんが仰っていました。
3歳の頃より舞台に上がった方だからこその教訓ですね。
勘三郎さんの功績は、ここで言うまでもなく、古典の歌舞伎をスーパー歌舞伎で拍手喝采されて、若者にもファンを広げた功労者です。
守破離を横文字で表現してみる
守破離は、古典芸能の世界だけではなく、ビジネスの世界にも通じます。
例えば、社会人1年目の新人や、ある程度の経験と実績を積んだ人が自分独自のコンテンツを作りたいときなどにも、守破離は役に立ちますね。
徹底的にパクると「パクる」から離れていくジレンマ
実は、徹底的にパクると、パクるから離れていってしまうのです。
というのも、
「パクる」のは、表層なのですぐに陳腐化します。
表層部分にとどまらず、本質の構造を模写して、さらに背景までもすくい取り真似る。
これは、「パクる」ではなく「モデリング」です。
シェークスピアの「ロミオとジュリエット」はオリジナルがあった
「モデリング」の達人は、別ジャンルに活かすのが実に上手いですよね。
例えば、シェークスピアの「ロミオとジュリエット」について。
実は、シェークスピアの「ロミオとジュリエット」は、古い伝承を元にして書かれたと言われています。
さらに、映画「ウエスト・サイド物語」は、「ロミオとジュリエット」をモチーフにしていると言われています。
さらに、ハリウッド映画でヒットする映画の脚本は、ジョセフ・キャンベルという神話学者が提唱したヒーローズジャーニーを元にしているというのは、有名な話です。
つまり、成功するためには、表層をなぞるだけの浅いものではなく、基本構造を真似しているのです。
この構造そのものを真似ることが、モデリング なのです。
現代では、完全オリジナルはありません。
すべてのコンテンツは、二次創作 とも言われます。
般若心経を写経して気づいた事
京都などのお寺などで、観光客向けに、般若心経を書く体験サービスがありますよね。な
私も大好きなので、よくやってます。
毛筆の手触り、墨の香、心がしんと鎮まり、まさにマインドフルネスです。
さて、般若心経のお手本の文字は、実は弘法大師 空海の文字って知ってましたか?
端正な楷書の文字。万人を魅了する美しさの王道。
と、わたくしは感じております。
お手本を下に引いて、上から小筆で模写するとき、私は、弘法大師 空海の筆遣いをなぞりながら、息づかいを感じるようにしています。
呼吸を合わせる
すると、体感覚も養われるんですよね。
マインドフルネスは、呼吸法です。
実は、書道における筆づかいも息づかい。
よって、わたくしは、書道はマインドフルネス だと思うんです。
書道の本質を活用することで、マインドフルネスに昇華する。
これも、モデリングの1つだと思っております。
まとめ:「パクる」で終わってはもったいない
表層だけをなぞって、分かったつもりになってしまうのは、とても勿体無いですね。
それは、もともとの素材が悪いのではなく、真似のやり方が陳腐なのです。
わたくし個人としては
「華麗にモデリング」を目指しています。
まあ、これは個人の好みですが…笑。
素材を活かすも殺すも、思考力次第。自分のアタマを磨いて、価値あるコンテンツを創り出したいものですね。
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